今日は、今、私が師事している先生のご著書の発売日。予約しているので、送られるてくるのを楽しみにしているところです。

個人的なことですが、今日は、私自身のロシア・ピアニズムとの出会いを書きますね。

さかのぼれば最初の出会いは、高校生のころ。父の友人からもらったホロヴィッツのレコードです。ショパンのソナタを聞いたのですが、とにかくあの迫力に圧倒されました。

そのときは「ホロヴィッツの演奏」であり、ピアニズムとしての意識はありませんでしたし、まさか、その奏法を学ぶことになろうとは全く予想できないことでした。

大学時代

次の出会いは大学時代。松原正子先生にレッスンをしていただくことになり、「響きを聴きなさい」といつも言われました。ところが耳のできていない私は、「響き」って何だろう?と疑問のまま月日が過ぎていきました。

先生の演奏が非常に魅力的で、「モーツァルトの音、ショパンの音、ベートーヴェンの音は、それぞれ違う」とよくおっしゃっていましたし、確かに先生の演奏では、違いがありました。

手の使い方も独特で、それまで学んできたものとは全く違っていました。「ホロヴィッツと似ているよね。」という話は学生の間でされていましたが、当時はよくわかりませんでした。

「私の師匠はロシア人でね…。」というお話を伺ったのは、卒業した後のことです。卒業後もしばらくご自宅にレッスンに伺っていて、その時初めてそんなお話をされたのです。

ピアノを本格的に再開して

仕事をしながらの、育児・介護に忙殺されていた時期を経て、少しだけ余裕が出てきた40代後半、ようやく近くの先生について、ピアノのレッスンを再開しました。

指が少しずつ動きを取り戻した頃、自分の演奏の録画を見たとき、「これは違う!」と強く思いました。ドビュッシーを弾いていたのですが、私のイメージする音ではなかったのです。

現在、師事している大野眞嗣先生がブログをはじめたのは、ちょうどその頃でした。

ロシア・ピアニズムという言葉は、それまでも「知識」としては知っていました。ただ、それがどんなものであるか知らなかったので、「ロシア生まれのピアニスト」たちのものだと思いこんでいたのです。

1ヶ月、大野先生のブログをずっと読んで、「やってみたい!」と強く思いました。勇気を奮ってメールを書きました。「専門的」に学んでいる人を対象にレッスンしている先生ですから、ピアノ科出身ではない私が、果たして教えていただけるかどうかも分かりません。

ずいぶん長文のメールを送ったように思いますが、幸いなことに、先生にレッスンしていただけることになり、本格的に「ロシア・ピアニズム」を学ぶことになったのです。

ロシア・ピアニズムの魅力

まさか、自分の感覚そのものがこれほど変わっていくとは思いませんでした。弾いた時の音の響き。音色の変化。

「響きで音楽を作る」ことの楽しさ。それらを味わいながら練習しています。

ホロヴィッツの映像を見て、こんなふうに身体を使っているんだ、ということが、理解できるようになってきました。

どこに、どんな出会いがあるかは分かりませんが、その出会いが人生を変えていくことがあるのだな、ということをつくづく感じています。