その他

2018.02.19

バラード1番を弾いて楽しむ

こんにちは。

平昌オリンピック、フィギュアスケートでの羽生選手、宇野選手の演技、本当に素晴らしかったですね。

テレビがないので、ネットで後から見たのですが、あの緊張感の中で自分の持つ力を出し切れる、その精神力にはすごいとしか言いようがありません。

あの美しさも。

同じジャンプであっても人によって形も違うし、人に与える印象が全く違う、ということが改めてよく分かりました。

 

さて、ピアノを弾く者としては、音楽も気になるところです。

特にピアノ曲が使われているとなれば、どうなっているのかな?という興味もあります。

今回羽生選手がSPで使ったのは、ショパンのバラード1番。

羽生選手のあの美しい演技。

音楽の世界をこういう形で表現しているのだな、という見方もできます。

 

ショパンにはバラードが4曲あります。

どれも本当に美しい曲で、私は大好きです。

(ちなみに、スケルツォも4曲あってこれもとても美しくて、大好きです。)

ピアノが弾けると、こういうときにやっぱり楽しい。

何だか久しぶりに弾いてみたくなり、思わず本棚から楽譜を取り出し、弾いてみました。

本当に久しぶりで、最初はあらら、という感じでしたが、でも弾いているうちに、少しずつ手が思い出してくれました。

ずっと以前に、奏法を変える前に弾いていたので、その時に比べるとずっとスムーズに手が動くようになっています。

特に最後の辺りは、弾きやすさが全く違いました。

 

ということで、羽生選手に便乗してしまいましたが、こういうこともピアノを弾ける楽しさの一つです。

2018.02.11

新しい習慣をつける

こんにちは。

少し寒さが緩んだ感じがしますね。雨も少し降ったことですし、インフルエンザが下火になると良いですね。

 

今日は、新しい習慣をつけることについて書きます。

先月から、私は筋トレを始めました。

運動不足はずっと課題で、去年からは有酸素運動として自転車に乗るようにしました。

だいぶ実行できるようになったので、今年は筋力アップを目指したいと考えました。

70代になると30代の筋肉の半分になってしまう、という情報を読み、もともと筋肉のない私は大変なことになってしまう、と危機感を持ったからです。

といっても、わざわざジムに出かけて、となるとハードルがとても上がってしまいます。

そんなことを考えていたとき、たまたま本屋さんで目にした本のタイトルが「自宅で筋トレ」。

しかも、自重と、道具はゴムチューブだけ、という内容なので、買ってきて早速始めてみました。

 

1日だいたい10分です。最初の8週間は準備期間という位置づけになっていました。

最初の2週間はメニューが少なく、「とにかく筋トレをする」「習慣をつける」ということに重点が置かれています。

次の2週間も、上半身と下半身・体幹とに分けますが、同じようにとても少ないメニューです。「正確に行う」ということが入ってきますが、基本的に習慣づけに重点が置かれています。

今、4週間が終わったところですが、10分なら、何とかなります。

ただ、1日の中でいつ筋トレをするか、ということについては試行錯誤しました。

今、だいたい時間が決まり、ペースができつつあるところです。

 

この過程は、新しい習慣をつけていく上でとても合理的だと思います。ピアノの練習の習慣でも同じですね。

最初は短く、とてもハードルが低く設定されている。ピアノだと、小さいお子さんの場合など、椅子に座って1音出す、くらい。

方法を覚えていく。

毎日、ほぼ同じ時間に行えるように1日の中に位置づけていく。

 

さて、5週目の明日からは、また内容が増えていきます。

少し階段を上るときの足の上がり方が違ってきたようにも感じます。

自分でも楽しんで続けていこうと思います

2018.02.07

お味噌を仕込みながら、ピアノについて考えました

こんにちは。

今日は、お味噌作りをしました。

毎年この時期に、お味噌を仕込みます。お味噌を作りながら、何だかピアノの練習と似ているところがあるな、と思ったので、そのことについて書きます。

お家でお味噌を仕込む人も多くはないと思うので、一応、手順を紹介しておきますね。

 

18時間水に浸した大豆です。今回は、緑色の強い豆を使っています。

これを柔らかく煮てから、熱いうちにつぶします。湯気が出ています。

麹と塩を混ぜます。塩切り麹と言います。

つぶした大豆、塩切り麹、種味噌を混ぜます。白っぽい色をしています。

これを、漬け物容器に入れ、約1年冷暗所に保存しておくと、お味噌になります。

 

この状態では、色も香りもまったく「味噌」らしくありません。ただ「大豆を煮たものに麹を入れた」だけ。

そして、この状態では、お味噌を想像することもできません。

でも、毎日毎日、麹菌が少しずつ少しずつ発酵して、1年経つとお味噌の味と香りがするようになります。

私がピアノと似ている、と思ったのはこの部分です。

 

習い始めて間もないころにやっていることは、イメージしていた「ピアノを弾く」こととは違っていることが多いのではないでしょうか。

特に、お子さんや、ご自分がピアノを弾いた経験のない保護者の方は、そう思われると思います。

音符を読むこと、手の形に気をつけて弾いていくこと。

でも、その一つ一つを積み重ねていくことで、少しずつ少しずつ進歩していく。

ある程度弾ける場合に、奏法を変えようと思った時も同じですね。

手のポジションを変える。手の内側の筋力をつけるためのトレーニングをする。曲を弾くときも、1音1音確認しながら…。

自分のやっていることとイメージしているものが本当につながっているのか、見えないことも多い。

でも、一つ一つをずっと積み重ねていくことで、少しずつ変わっていく。

 

今日仕込んだお味噌が、明日に食べられるようになる、ということがないように、上達が実感できるようになるには、少し時間がかかります。

あせらず、でもあきらめずに進んでいく、ピアノを学ぶということは、そういうことなのかもしれない、とお味噌を仕込みながら改めて思いました。

2018.01.29

林美智子リサイタルに行きました

こんにちは。

昨日は、東松山市民文化センターで行われた、林美智子リサイタルに出かけました。

 

ピアノのレッスンに来ている生徒さんが、合唱でお出になるので、よい機会と思い、行くことにしたのです。

 

私にとって、とても楽しい一時となりました。

特に、後半の武満徹の歌曲は、とてもすばらしいと思いました。

ご自身で「ライフサークとして」とおっしゃっていただけあって、歌いこんでいらっしゃっるのでしょう。

言葉の一つ一つ、フレーズの一つ一つ、本当に丁寧に表現なさっていました。

また、「武満徹さんというと、無調音楽というイメージがあると思いますが、こういう歌曲があるんですよ。」とおっしゃっていたように、歌そのものも、すばらしいと思いました。

日本語の良さを生かした歌。言葉のイメージをメロディーや伴奏で的確に表している歌。

 

もう一つ、「カディスの娘たち」という歌曲。これもなかなかおもしろく思いました。

ミュッセというフランスの詩人が書いた詩で、L・ドリーブとP・ヴィアルドという二人の作曲家がそれぞれ作曲し、全く違う曲調の歌曲に仕上がっています。

ちなみにミュッセの略伝を見たら、ジョルジュ・サンドの名前が出てきたので確認したところ、ショパンと同じ生年なのですね。パリに、同時代にいた人です。

L・ドリーブの歌は、スペイン風の情緒たっぷり。ちょっとカルメンを思わせるような曲でした。それに対してヴィアルドの歌は、物語風に流れていくように感じられました。

同じ詩でも作曲者のイメージによって、こんなに違うのだな、と言葉のある「歌」の楽しさを堪能しました。

 

最後の落葉松も、独唱と110人の合唱とをうまく組み合わせ、日本歌曲の情緒、美しさを味わわせてくれました。

林美智子さんが、東松山で師事した故小山貞子先生は、私にとってもピアノを教えていただいた恩師。

東松山の音楽文化の1つの中心となっていらっしゃった方です。

今回の五月会の合唱や林さんのお話の中から、かつての小山先生の言葉を思い出し、懐かしい気持ちにもなれた一時でした。