こんにちは。幼稚園・小学校は夏休み。いろいろ、楽しいイベントの話を聞かせてもらえます。家族でキャンプに行ったこと、自転車を買ってもらったこと、水泳が上手になってきたこと…。

そこで、今日は、夏休みならではのこと。

ちょっと長くなりますが、「元中学校の国語の先生」だった私が、「読書感想文の書き方」についてお話ししていきます。中学生向きの部分があるかもしれませんが、基本は小学生も同じです。

少しでも、参考になる部分があれば幸いです。

1本を読むことの大切さ

  1. 自分の考えをはっきりさせることができる→自分を見つめ直す
  2. 人の立場にたって物事を考えることができる→想像力が育つ
  3. いろいろな考えに触れ、視野が広くなる→自分自身が変わる

「本を読むことは大切」ということは、誰でも分かっていることだと思います。夏休みというまとまった時間が取れる時期だからこそ、深く読んでいく経験をする良いチャンスです。

そして、「読む」というインプットを「書く」というアウトプットと結び付けることによって、「自分を見つめ直し」たり、「想像力を育て」たり、「視野を広げ」たりしてほしいのです。

2読書感想文を書く目的

 1感想を文章に表すことによって、それまでの本に対する感動がはっきりしてくる。

 2自分の心の歴史になる。本を通して自分がどのように成長してきたかをたどることができる。

「成長」というと、なんだか「すごいこと」のように思うかもしれませんが、「何となく感じたこと」「何となくおもしろいと思ったこと」の「何となく」を言葉にしてはっきりさせていくことこそがとても大きな「成長」につながります。

大人でもそうですから、お子さんはなおさらです。最初は「言葉にする」部分が大変かもしれませんが、「どうしてそう思ったのだろう?」とか「似たような経験はないだろうか?そのとき自分はどう思ったのか?」ということをヒントに考えてみると良いでしょう。

3 本の見つけ方

  1. 人(家族・友人・先生など)に今まで読んで心に残る本がなかったか聞く。
  2. 今まで読んだ中で良かった本と同じ作者、同じシリーズの本を選ぶ。
  3. どういう傾向の本が読みたいか決め、専門家(図書館の司書さんなど)に聞く。
  4. 本の紹介の本、新聞・雑誌の紹介コーナー等を利用する。

課題図書を選んで読んでみるのもいいかもしれません。また、この時期には図書館や書店でも「おすすめの本のコーナー」作られることが多いので、その中で興味の持てそうな本を選んでいくこともできます。

何か「おもしろそう」という「ひっかかる」ものがある本を選べると良いですね。

4 読んでみよう

実際に書いていくまでには何回か読み返すことになります。大切なのは「メモ」に残しながら読むことです。

1回目 だいたいの感動を素直に書く

全体を読んでのだいたいの感想、感動を書いていきます。「感動」というとこれも「すごいこと」と思うかもしれませんが、「心が動いたこと」すべてが感動だと考えてみて下さい。

  • 楽しかった
  • うれしかった 
  • おもしろかった
  • ○○と思った(○○には「すごい」「やさしい」など)
  • さびしかった
  • くやしかった
  • はじめてわかった
  • 悲しかった
  • 考え込んでしまった
  • 腹立たしかった など

どうして「おもしろかった」のか?どうして「楽しかった」のか?という部分を2回目以降に読みながら考えるヒントにしていきます。

2回目 部分的にメモをしながら読む

この段階では、気が付いたことを何でもメモしながら読んでいきます。付箋を使うと、次の3回目にも役に立ちますし、この後実際に書くときにも役に立ちます。

図書館の本の場合には、のりが本に残ってしまうので、付箋は使わないでほしいとのことです。紙をはさんだりしながら読むといいかもしれません。

気がついたことの例としては次のようなものがあります。

  • 面白く楽しいところ
  • 悲しいところ
  • 共感したところ
  • 読んでいて腹が立ったところ 
  • 疑問に思ったところ
  • ジーンとして涙が出そうになったところ 
  • 自分(あるいは身近な人)にも似たような体験があったところ
  • 気に入った文章
  • 初めて知ったこと
     

3回目 メモした部分を中心に読む

2回目メモした部分を中心に読んでいきます。1回目の全体の感想をもとに、「どうして○○と思ったのか」ということの答えや、本を読んで自分自身の考えがそれまでと変わった部分が重要なところです。

その重要だと思う部分を書き抜き、並べてみます。

そして、自分はそれについてどう考えているのか、自分だったらどう行動するのか、自分の今までの経験の中で感じたことなどを加えていきます。

私が中学校で教えていた時には、付箋の色を変えて使っていました。本に書いてあることは水色の付箋、自分の考えや経験は赤い付箋など、色を分けると次の段階にもつながりやすくなります。

5書いてみよう
(文章の組み立てを考えて)

一番書きたいことは何かを考える。

  (例)本当の優しさとは……   主人公について……と思う。
  これは、1つか2つの短い文にまとめると良いでしょう。

文章の構成を考える 

小学生だと、三段構成で良いのではないでしょうか。真ん中の部分が一番長くなるようにします。
 (例) 初め  ・自分の経験から書き始める
     中   ・特に印象に残った場面の引用
         ・自分を振り返って・自分と比べて
     終わり ・自分が本を読んで考えたもっとも書きたいこと。

この時に、付箋に書き出してあると、順番を考えながら、紙にはりつけていくだけでまとめられますね。

実際に書いてみる

中学生を教えていた時、「書けない」という生徒ほど、「考えたこと」だけでうめつくそうとしている傾向がありました。印象に残った場面を中心に、自分の経験も含めて書いていくことで、書けるようになっていきます。

あらすじや後書きに書いてあることを書くのではなくて、印象に残った場面を中心に書いていけるといいのではないでしょうか。

読書感想文、なかなか大変に思うかもしれませんが、「書く」ということを通して自分の頭の中にしっかり内容を入れていくことができるので、頑張ってくださいね。