平日は、市内のお子さんたちが多いのですが、土曜日には遠くからいらっしゃる社会人の生徒さんのレッスンが続きます。

そのうちのお一人、ロシアピアニズムのレッスンを受けに来る方のレッスンがありました。

身体の使い方、腕の使い方、手や指の使い方。そしてとてもとても大切な耳を使って聴くこと。

バッハのシンフォニア7番を練習してくることになっていたので、2.5のタッチを昨日はお教えしました。

最初に単音で、1本ずつの指の使い方を確認していきます。その時の音の響きに注意をはらいながら、ていねいに。

私の師である大野先生のブログを読んでいた方であり、吹奏楽やオーケストラで管楽器を吹いていた方でもあるので、耳を使う、という感覚はもともとしっかりお持ちになっていました。

昨日も、「これかな?」「今度は?」というように、弾いた感覚と、出てきた音とのすり合わせをして、「指がスッといくときと、思うように力が抜けないときとで、音が違いますね。」とだんだんと響く音のイメージがつかめてきた様子。

管楽器のロングトーンの練習に近いですね、とおっしゃっていました。なるほど、そうですね。

実際に、バッハのシンフォニア7番の最初の部分で、2.5のタッチを確認しながら片手ずつ弾いていきました。

シミファソ――ファラのラで5の指を使った時、それまでと響きが変わったのがご自分でもわかったようです。「あ!」と言って弾き直しました。

今度は、大きく変化することはなく、響く音が続きました。

「家で弾いてきたのは、歌で言えば、地声で無理に出していた感じの音でした。これは、違いますね。」「うーん、難しい。でも、おもしろい。楽しいですね。」

両手でやってみます。8分音符の部分はずいぶん響きが出て美しくなっていました。 一つステップを上がった感じで、ご自分で実感がはっきり持てたようです。

響きで弾くことの楽しさが、かなりはっきりと分かってきた様子。音が変わる、響く音で弾くと、音楽そのものも変わってきます。

生徒さんが言っていた通り、「難しい。でもおもしろい、楽しい。」に尽きるのです。