ロシアピアニズムの奏法のレッスンにいらっしゃっている、大人の生徒さん。音の質が変わり、響きのある音が出るようになってきました。

手の使い方、自分の身体の使い方に対するイメージを変えることでも、音は変わり、音楽も変わっていきます。

聴き分けながら単音を出していく

単音で、響きを確認しながら、弾いていきます。

ずいぶん響きが上がるようになってきましたし、一つの音の印象の違いが聴き分けられるようになってきました。

「これは、下に落ちてしまいましたね。」とか「これはボヤッとした感じの音ですね。」など、言葉に表現できるようにもなってきました。

どんな音を目指していくか、ということも重要であり、そのためにも聴き分け、それを言葉にしていくことができるのは、とても大切なことです。

昨日は、手首の位置のイメージを変える、ということをしてみました。指3本分、下(肘の方)側にあるというイメージにするのです。

身体のイメージを変えるだけで、音が集まって、凝縮した感じになってきますし、安定して響きのある音が出るようになってきました。

音のつながりを感じながら手を使っていく

前回、ゆっくりした部分で、響きのある音が出てきたシンフォニア7番。今回は、全体もずいぶん変わってきました。

ロシアピアニズムの奏法の場合、旋回する手の動きがとても重要です。16分音符の連続の部分をとてもゆっくり、片手ずつ、旋回を意識して練習してみました。

音の響きそのものは、とても良くなってきたので、「ご自分ではどんな感じがしますか?」と聞くと「旋回させましょう、と言われたから旋回させている感じになっています。」とのこと。

次は、さらにゆっくり。音のつながりや、フレーズの中で特に歌いたい音を意識しながら旋回させてみました。

それをしていくと、音楽そのものが大きく変わっていきます。歌っている感じになってくるのです。

音楽を作るために

今度は、ご自分の感覚としても、意味のある旋回として捉えられたようです。

確かに、自分の感じる音楽を作るための奏法であり、音の響きであり、手の使い方です。それを体感することができれば、また大きく変わっていきます。

「つい、『弾ければそれで○』という感覚の練習になってしまいますが、そうではないですね。」とおっしゃっていました。

本当にその通りです。どう弾いていくか、どんな響きを出していくか。そこを考え始めたら、一つのフレーズにもいろいろな弾き方があり、どう弾いていくのがより美しいか、考え始めたらきりがありません。

そんな感覚が身につくと、さらにピアノが楽しくなっていきます。