耳が追いつく速さで練習する

ロシア・ピアニズムの奏法のレッスンに来ていらっしゃる大人の生徒さん。だんだん響きが変わってきました。

親指の使い方が分かって響きのある音が出せるように

前回のレッスンでは、親指の使い方をお話しして、それが分かった途端、響きがまったく変わってきました。

2週間たった今回。単音で指の使い方を練習する教本では、響きのある音で弾くことができていて、前回、分かったことを意識して練習してきたことがよく伝わってきました。

私自身もそうなのですが、レッスンで「分かった」と思っても、家で練習しているうちにズレが出てくることはよくあります。

今回、それがほとんどなかったのは、御本人の中に、しっかりと「これだ!」という手応えがあったからでしょう。

細かく動く部分は耳の追いつく速さで練習する

曲を弾いてみます。今回は、バッハのシンフォニア7番とインベンション13番です。前回シンフォニア7番でとても美しい響きが出ていました。そのポジションのままインベンションの13番と思っての課題です。

実際の曲の中での様子を見ていると、出だしの部分は意識して弾き始めているのですが、途中、特に16分音符が続くと、だんだんポジションが下がってきます。

特に離れた音を弾く時に、親指を使う場面でさがりがちでした。例えば3の指でラを弾き1の指でレを弾く、という使い方をする時にどうしても親指を付け根から使うのが難しいのです。

そこを意識しながら、ゆっくり弾いていくと、全体としてポジションの上がった状態を保ったまま、美しい響きで弾くことができました。

「親指を使った時にポジションが下がっても、曲を弾くことに意識がいくと、何となく分かっていてもリセットできないんです。」とおっしゃっていました。

響きを感じながら弾く練習を重ねる

ゆっくり弾くと耳が追いつきます。ポジションが下がると、耳が聴き取ってくれるので、リセットすることができます。

最初のうちは、手・指の感覚と音の響きの違いを頭の中で1つにしていくことが特に大切だと考えています。

実際に速いテンポの曲の場合には、1音ずつ聴き取っていくというより、まとまりでとらえていく感覚になります。

だからこそ、ゆっくりしたテンポで弾きながら、響きを感じつつ練習することが重要になってくるのです。

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