ピアノの上達には練習が欠かせません。でも、年齢や状況に応じて、その練習の仕方、時間の過ごし方は違ってきます。今日は、そのあたりのことを書いていきます。

幼稚園・保育園のお子さんの場合

小さいお子さんの場合、集中して長い時間、ピアノの前に座っているのは難しいことです。

ピアノを始めたばかりの幼稚園・保育園の年少・年中さんくらいのお子さんは特にです。

ですから、この時期の小さいお子さんの場合には、あせらずに成長を待つ気持ちで「練習の習慣をつける」ということを中心に考えていきましょう。

先日のレッスンでも、始めたばかりの年少の生徒さん、お母様が「なかなか集中できなくて…。」とおっしゃっていましたが、記録を見るとちゃんと5分、10分、練習できています。

そのこと自体、すごいことです。毎日、一つのことに取り組めているのですから。そうお話しすると、「それで大丈夫なんですね。」とおっしゃっていました。

様子を見ていると、個人差も大きいのですが、だいたい年長さんの後半くらいになると、自覚も出てきて、練習に自分で取り組めるようになっていきます。

楽譜が読めるようになると、楽しくなるので、自分一人で1時間くらい弾いていることもある、という話を聞くこともあります。

ピアノや音楽を楽しめる、ということを中心に、習慣にしていければ、その蓄積が先々、大きな進歩につながっていきます。

小学生のお子さんの場合

ある程度、自覚が出てきますので、自分で練習に取り組めるような仕組みづくりが大切になっていきます。

学校から帰ったらすぐ、とか、宿題が終わったらすぐ、というように、今までの生活の中で習慣にしていたことに組み合わせていくことで、新しい習慣をつけやすくなります。

私の教室でも、「学校の宿題が終わったら」とか、「お母さんが夕食を作っている間に」など、毎日の生活の中でこの時間と決めて練習している生徒さんが多いですね。

習い事を複数していることも多いので、1週間単位で考える必要が出てくる場合もあるかもしれません。

でも、できるだけ同じ時間に繰り返していく。これが大切です。

大人の場合

これが難しいですね。仕事をしていると、どうしても不規則になりがちです。私自身もそうでした。

でも、練習する時間を取らないと…ということで、夕食の片付けが終わってから入浴までの時間をあてていました。

長くても20分。短いと10分も弾けないことがありましたが、とにかくピアノには触ろうと、決めていました。それでも、弾ける日は、半分くらいでした。その分、土日に少し多めに時間をとるようにしていましたが、それもせいぜい1時間程度。

ただ、ピアノの時間を確保する、と決めることで、自分自身の時間の使い方についての意識が変わってきたのは確かです。気持ちの面でもずいぶん違ってきました。

大人の場合は、違う方法を取る工夫がしやすいということは言えます。

私の場合も、レッスンの録音を車での通勤時間に聞くとか、家事をしながら、練習中の曲のCDを聴くなど、耳も活用していました。 電車での移動時間に楽譜を見たりもしていました。

一つのことに継続して取り組む力

いずれにしても、ピアノの練習、という一つのことに、継続して取り組む力をつけていく、ということにほかなりません。

そして、これが意外に多くの面に影響を及ぼしていきます。時間を自分で管理する意識、自分の生活のあり方を見直すきっかけにもなります。

春、またここで進級、進学を控え、多くの生徒さんが生活リズムが変化していきます。新しい生活の中で、ピアノの練習をどう考え、工夫していくか。

改めて意識していく良い機会になればと思います。