こんにちは。今日も寒いですね。

朝、ヒーターをつける前に温度計を見たら、室内で4.5度でした。二重窓にしていますから、これは相当な冷え込みです。

 

さて、「音楽を勉強すること」と、「話し手の言葉に込められた感情を理解しながら聞くこと」には関連性がある、ということをご存じですか?

ピアノを学ぶこと、音楽を楽しむことは、人生を豊かにすると昨日も書きました。

それだけでなく、コミュニケーションに大切な「話し手の言葉に込められた感情を理解しながら聞く」能力も高められるとしたら、人生をさらに豊かにする別の要素もはぐくまれることになりますね。

 

私は、中学校で教えていた頃、毎週末都内の大学に通って、カウンセリングを集中して勉強していた期間がありました。

そこで学んで以来、音楽を聴くときの感覚と、カウンセリングで相手の話を深い背景まで聞こうとするときの感覚がとても似ていると感じていました。

「ピアニストの脳を科学する」という本の中で、そのことについて述べられている部分を見つけたとき、「あ、やっぱりそうなんだ。」と納得しました。

これは国内外の脳科学の研究論文をもとに、ピアニスト(時にはもう少し広く「音楽家」)の脳がどのように働いているかを解説している本です。

シカゴのノースウェスタン大学のクラウス教授の研究結果をもとに説明していますので、ちょっと紹介しますね。

クラウス教授は、音楽家とそうでない人に、2種類の赤ちゃんの泣き声を聞かせ、そのときの脳幹の活動を調べました。1つは普通の声で、もう一つは赤ちゃんが何かを表現しようとしているときの声です。(中略)この2種類の声を聞かせた結果、赤ちゃんが何かを表現している声のときのみ、音楽家の脳幹は(音楽家でない人に比べて)より強く活動することがわかりました。つまり、感情を伝達しようという声に対しては、音楽家の脳は敏感に反応するということです。

余談ですが、この一連の研究をおこなったクラウス教授は、音楽教育は、言語能力や、他人の感情を理解する能力を発達させることに密接に関係していると確信し、アメリカで現在起こっている、初・中等教育から音楽の教育を減らそうとする動きに対して、反対の意見を表明しています。

残念ながら、日本でも、学校での音楽や美術の授業時間は以前に比べて減っています。

そして、本来芸術は「こういう役に立つから」ということで学ぶものではありません。

でも、目に見えない「大切な何か」がその中にあるからこそ、今まで様々な芸術が受け継がれてきました。

脳科学の発達で、今までは目には見えなかった「大切な何か」がだんだんと分かってきた。

この「音楽の勉強」と、「話し手の言葉に込められた感情を理解しながら聞くこと」の関連性は、その一例ではないかと思います。