こんにちは。

このブログを読んでくださる方の中には、お子さんをお持ちの方も多いと思いますので、今日は「学習」に生かせる話を書きます。

 

中学校で教えていた頃、テスト前に「テスト勉強をする時間」が設けられていたことがありました。

たとえば、テストの時間が2時間だとすると、1時間目を勉強時間として設定したり、ということですね。

その時見ていると、ぼーっと何もしていないように見える生徒がいて、「何かやれば?」と言うと、「教科書を読んでるもん。」と答えるのです。

確かに教科書は開いています。

でも、どうも頭に入っているようには見えませんでした。

「できるだけ問題を解くといいよ。」とアドバイスはしたものの、経験上それは確かなことではあったのですが、研究結果などの根拠はその時、知りませんでした。

 

今回、精神科医の医師でもあり、作家でもある樺沢紫苑氏が書いた「アウトプット大全」という本を読みました。

ここに、根拠となる数字がありました。

読む・聞くというインプット3に対して、書く・話す・行動するというアウトプット7という比率が一番頭に入るのだそうです。

(これは大人が対象の本だからです。小さいお子さんの場合は、下記の引用のように少し違ってきます。)

この本の中にはコロンビア大学の心理学者アーサー・ゲイツ博士の実験結果が載っています。

 小3から中2までの100人以上の子どもたちに「紳士録」(人名年鑑)に書かれた人物プロフィールを覚えて暗唱するように指示しました。子どもたちに与えられた時間は9分間でしたが、そのうちの「覚える時間」(インプット)と「練習する時間」(アウトプット)の割合は、グループごとに異なる時間が指示されました。

 最も高い結果を出したのは、約40%を「覚える時間」に費やしたグループでした。年長の生徒になると「覚える時間」が少なくて済むようになり、「覚える時間」に30%の時間を費やしたグループが高得点をとりました。

(アウトプット大全p.28)

このように、何かを学習するときにはアウトプットの時間を多く取ることが大切なのです。学校の学習の場合、「問題を解く」というのがアウトプットですので、問題を解きながら覚えていく、という方法が効果的です。 

同時に、合っているか間違っているかを確認し、間違っていたら復習するというフィードバックも大切です。

 

この本の著者が動画解説の中で話していましたが、「楽器の演奏」はアウトプットなのだそうです。

練習もアウトプット、レッスンはアウトプットとフィードバックの場です。

その動画解説の中で「話す時にも1人に対して話すより、多くの人の前で話す方が、準備も必要ですし、緊張感も違います。演奏も多くの人の前で行うようにすると、より成長が望めます。」と言っていました。

「本番を経験すると上達する」ということの根拠はここにもありました。

 

クリスマス会に向け、曲選びができた生徒さんも増えてきました。

「多くの人の前で演奏する」というアウトプットに備えて練習する、そのことが上達・成長につながっていきます。