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2018.04.30

響きを楽しむ

こんにちは。

「響き」でつなぐ。

「響き」でレガートを作る。

私たちロシアピアニズムを学ぶ者は、「響き」という言葉をたくさん使いますし、毎日の練習の中でもどのように「響かせていくか」を考えています。

 

この「響き」、目に見えないだけに、それが分かった、という感覚を持つまでに少し時間がかかるのですね。

ただ、分かればとても面白いものです。

私の今ついている先生の音の響きは、暖かく、厚みがあり、その部屋の空間全体に響きでいっぱいになる、という感じです。

浅いところで鳴らすとふわふわした感じ。

ピアノの上の方で響きを混ぜると、本当に微妙な色合いが出てきます。

鍵盤の下まで「しっかりと」弾いた音を混ぜようとすると濁るのですが、響きを混ぜると濁りません。

 

以前ブラームスのインテルメッツォ(Op.118-2)を弾いているときに、中間部で「響きを混ぜても面白いかもしれない。」と言って、先生が弾いてくれたことがありました。

先生が弾くと響きが混ざり、確かに「面白い」のですが、今から4年ほど前のその当時、残念なことに私が弾くと混ざらないで濁ってしまいました。

ドビュッシーなども、この響きを混ぜながら弾くととても面白いものに仕上がっていきます。

 

先日みえた調律師さんが、「以前は響きを高く上げよう、という気持ちで技術を使って…という意識がありましたが、最近はピアノ本来の持つ力を最大限発揮できるように整えていこう、という意識になりました。」とおっしゃって調整してくれました。

その方の調律も日々進化を遂げていて、レッスン室のピアノもとても浅いところから深いところまで、いろいろな響きが出るように調整してくださったので、この連休中は、そのさまざまな響きと遊んでみたいと思っています。

まず「始めよう」と決める

こんにちは。

昨日は、大人の方が体験レッスンにおみえになり、その場でご入会を決めていただきました。

小学校の先生をなさっている方で、ピアノを弾けるようになって授業に生かしていきたいとのことでした。

ご自身が小学生の時に受けた音楽の授業がとても魅力的だったので、子ども達にあのような楽しい音楽の授業をしてあげたい、というお気持ちからピアノを習うことを決めたそうです。

この生徒さんの場合、ご自分の未来の姿をしっかり頭に描いていらっしゃいます。

そして、その道筋の一つとして「ピアノを習うと決める」ということをされました。

 

大人の方の場合、やはり一歩を踏み出すまでいろいろ考えます。

仕事はあるし、家事はあるし、育児も、介護もあるかもしれません。

その中で、やはり大切なことは「始めると決意する、決める」ということだと思います。

これは、ピアノに限ったことではありません。

 

人はどうしても、自分に自分で制限をかけてしまいます。

でも、自分の人生は一度きり。

しかも時間は有限です。

その中で本当に自分がやりたいことは何なのか、それを考え、感じていくことが大切ではないでしょうか。

そして優先順位を決めてやろうと思ったことがあれば、一歩を踏み出していく。

その一歩は小さく見えても、時間が経つに連れて大きな違いになっていきます。

 

私自身のことをふり返っても、やはりそうですね。

母が亡くなって、「人生は有限だ」ということを本当に実感しました。

今ふり返ると、母が私に残してくれた最大のメッセージだと思っています。

その中で「自分は何をやりたい?」と自分自身に問いかけた時、「もう一度ピアノと向き合いたい」という思いが出てきました。

考えるという感じではなく、わいてきた、あるいは降ってきた感じがします。

そして、再開したあと、ピアノでの自分の方向性を決めるとき。

「やはり音色を追求していきたい」

そんな思いから今の先生に出会うこともできました。

 

春、いろいろな変化の時。

何か始めたいと迷っている方、ぜひ「始めると決め」て一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

さらに素敵な演奏を目指して

こんにちは。

毎日の練習の蓄積が未来の演奏を決めていきます。

自分自身のことももちろんですが、昨日のレッスンでも、改めてそう感じました。

 

小学校1年生、4月から入会した女のお子さん。

前回のレッスンで話したことを一つずつ意識しながら練習をしてきました。

音楽ドリルも、ドとレはきっちり覚えてきて分かっていたので、昨日はミとファのドリルの説明をして宿題を出しました。

ドレミが終わったところに、確認の迷路クイズなどがあったのですが、それもさっとできました。

「来週がお休みだから、宿題たくさんやろうね。」

というと、元気に「ハイ」

 

手の形や指先のポイントを話すと、次の時にはとても気をつけて直そうとしています。

「手の指はぶらぶらの状態で」と話すと、一回ごとにぶらぶらの状態を確認してから弾いています。

この姿勢が大切ですね。

「気をつけよう」

「先生の言っているようにやってみよう」

この蓄積が未来の演奏を変えていきます。

 

「どんな曲が弾きたいか、何かある?」と聞くと、

「たくさん弾けるようになりたい」

とにっこりしながら答えてくれました。

 

高坂小学校は、5月19日(土)が運動会だそうで、新学期から急ピッチで準備を進めているようですね。

運動会の準備や委員会活動で大活躍の小学校6年生の生徒さん。

やはりレッスンで話したことをとても意識して練習してきます。

ドレミファソと音が並んでいても、すべてを同じに弾くのではなく、変化をつけていこうね、という話をしてから、とても音楽的に弾けるようになりました。

昨日もプレインベンション、細かいニュアンスをよく考えて美しく表現していました。

 

一回一回のレッスンは点です。

その点と点をつないで線にしていくのがお家での練習です。

その先にある、素敵な演奏を目指して、またお家での練習を蓄積してほしいと思いました。

2018.04.27

シャコンヌいろいろ

こんにちは。

水曜日、雨上がりの午後、思い立って「東松山ぼたん園」に行ってきました。

予想通り、今年は花の咲くのが早くて、今咲いているクリーム色の花が一番最後に咲く品種とのこと。

ボリュームのある華やかな花を堪能してきました。

 

さて、昨日からのシャコンヌつながり。

起源は分からないものの、最初の記録はペルーの出来事を記述した詩の中に舞曲として取り上げられているそうです。

最初はスペイン、そしてイタリアで流行します。

この頃は、歌を伴う快活な舞曲。

モンテヴェルディの歌曲にもあります。

「西風が戻り」という声楽作品を聞いてみました。

 

これがフランスに渡り、17世紀中頃から独自のフランス風シャコンヌの形式が成立したとのこと。

器楽独奏用のものが多く作曲されたり、バレ(バレエ)の音楽としても用いられました。

 

ドイツでは、イタリアのチャッコーナをまねた初期のものから、次第のオルガン音楽の分野で独自の発展を遂げたそうです。

器楽アンサンブルのためのシャコンヌでは、フランス風の形式のものとオルガン作品でドイツ独自に発達したものとが融合し、バッハの「シャコンヌ」はその終曲点にある作品、とのことでした。

 

バッハの「シャコンヌ」があまりにも有名なので、ついついそれを中心に考えていましたが、さかのぼってみるといろいろな色合いがありました。

ドイツ出身のヘンデルのシャコンヌ。

やはり同時代のバッハのシャコンヌとどこか似た雰囲気も感じられます。

それを現代のピアノでどう弾いていくのか?

これはこれでまたとても楽しみです。

2018.04.26

ヘンデルのシャコンヌ

こんにちは。

昨日の雨から一転、良いお天気になりましたが、風が強いですね。

今朝は久々に富士山が見えました。

やはり、春になると富士山は見えにくくなりますので、何だか「お久しぶり!」という感じでした。

 

今日は、私自身の曲について。

ずーっとずーっとモーツァルトでしたが、そろそろ他の作曲家の曲も…という気持ちでした。

次の曲、先生も考えていろいろおっしゃってくださいました。

ヘンデル、バッハ、ドビュッシー、フォーレ、ベルク。

1曲に決めて、レッスン帰りに楽譜を買って帰ろうと思っていたのですが、先生の「これ、全部楽譜を持っていて良い曲ばかりだから、全部用意するといいですよ。」の言葉に、帰りがけ、ヤマハに寄って全部買いました!

ベルクなんて、音楽史で勉強して、その後、いったいこの音程でオペラってどうなっているんだろう?とヴォツェックのCDを買って1回聞いただけ。

まさか、自分が弾くかもしれないという意識で、楽譜を買う日が来ようとは考えてもいませんでした。

先生曰く「ミュシャ等の19世紀末の絵を彷彿とさせる曲。ポリフォニックな感じが素晴らしいですよ。」とおっしゃった通り、魅力的な曲でした。

うーん、これも弾きたい!

 

楽譜を見ながらあれこれ聞いて、(今はYouTubeで何でも聞けてしまいますから、本当にありがたいですね。)次はヘンデルのシャコンヌに決めました。

バッハの無伴奏バイオリンパルティータのシャコンヌは、超有名曲で、ブゾーニやブラームスのピアノ編曲版もすばらしく、いつかは弾きたい曲なのですが、ヘンデルにもあるんですね。

これも、とても美しい、魅力的な曲です。

まずは、曲の構成をよく見ていこうと思います。

21の変奏曲がありますから、テンポの設定も含めて全体をどうしていこうかという設計図をしっかり考えていくところから始めていきます。

モーツァルトの「デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲」で学んだことを、生かしていきます。

個性に応じたレッスン

こんにちは。

昨日は、小さいお子さんのレッスンが続きました。

幼稚園の年長さんの女のお子さんと小学校1年生の男のお子さんです。

 

幼稚園の年長さんは、お母さまのお話によると、

「練習時間以外でも、ちょこちょこ弾いています」

とのことで、弾くのがとても楽しくなっている様子です。

実際に、宿題で2曲出しても、その次の曲も弾いてくることがよくあります。

今回も「おしょうがつ」「まめまき」の次の「こいのぼり」まで上手に弾いてきていました。

そして、次の「たなばたさま」。

こちらもすぐ階名で歌うことができました。

 

ここまではメロディーを両手で分担して弾く形でしたが、ここから両手が別々の動きをすることになります。

本人はそれがとても楽しみだったそうで、

「両手のところも見てきた」

と言っていました。

実際に左手と右手を別々に確認して一度ここで練習してみました。

いろいろな曲に次々チャレンジして、弾けるようになることが本当に楽しそうです。

 

小学校1年生の男の子、3回目のレッスンです。

だんだん慣れてきました。

音符の色塗りをしたり、なぞったり、お手玉で遊んだりしました。

お手玉で両手の間を行き来させたり、私との間を行き来させたり、上手にできましたし、楽しんでやりました。

チューリップのお歌もとても上手です。

 

ピアノの前に座っての練習は、まだ「ドとレを弾く」というような課題が中心なので、

動きを多くするために、タンバリンを使ってリズム打ちもしました。

リズム打ち、タンバリンでとても上手にできました。

 

小さいお子さんの場合には、個人差がとても大きいので、それぞれのお子さんの興味関心に合わせて何に重点を置くかを考えていきます。

山に登るのにもいろいろなルートがあるように、それぞれのお子さんによって「ピアノが弾けるようになる」ための道筋はさまざまです。

それができるのが、個人レッスンならではの良さですね。

また、次回が楽しみです。

 

2018.04.24

親指の使い方

こんにちは。

昨日は御茶ノ水にレッスンに行ってきました。

帰りに寄った神田明神、本殿わきの木々の緑もすっかり濃くなっていました。

 

デユポールを含め、2年半以上モーツァルトに絞ってレッスンを受けてきました。

一区切りついたので、少し違うものにもチャレンジしてみたいと思い始めていたところです。

ですから、今回はモーツァルトのソナタも区切りになるように、かなり練習していきました。

 

ところが、先生のピアノで弾くと、何か安定しない。

今回はかなり練習して大丈夫なはずだったのに、なぜか音が抜けるところが出てきてしまいます。

あれ、どうしてだろう?

 

「親指が寝ているからです。」

先生の指摘は明快でした。

自分では立てているつもりだった、そして寝かせる癖はほぼ出なくなったと思っていた、親指の使い方。

残念ながらまた出てしまいました。

 

一般的な奏法と大きく違う手の使い方、その特徴の一つが親指の使い方にあります。

親指は物をつかむために、他の4本の指とは違う向きに動くようになっています。

今の奏法はその動きを生かすような、合理的な使い方をしています。

でも、その使い方がイメージできるようになるまで、私はとても時間がかかりました。

その後、頭では理解できたと思い、最近はだいぶよくなっていたのですが、やはり音型によって以前の習慣が出てしまうということが分かりました。

先生の弾いてくださる手の動きをよくよく観察してきました。

 

 

モーツァルトはとりあえず一区切りですが、また新しい曲で、手の動きや響きの混ぜ方など、さらに学びを深め、レッスンに生かしていきますね。

ゆっくりしたテンポで右手・左手を合わせる

こんにちは。

昨日は、4月とは思えないほどの暑さを感じる陽気でしたが、今日は一転また涼しくなりましたね。

新しい環境で頑張っている子どもさん達もちょっと疲れが見えてくる頃。

うまく息抜きをしたり、生活リズムを整えて睡眠時間を確保したりしながら、元気に登校してほしいと思っています。

 

去年からピアノを始めた小学校6年生の生徒さん。

とても理解力のあるお子さんで、譜読みがとても早くなりました。

音楽ドリルも毎回、ばっちりです。

 

ピアノを弾くほうでは、「大人のためのピアノ教本」で右手と左手が違う動きをする「思い出」を練習しています。

両手が別々の動きをするというのはピアノの大きな特徴であり、楽しさであり、また同時に難しさでもあります。

右手と左手とを別々に練習したあと、とてもゆっくり両手を合わせていきます。

この「ゆっくり確実に」合わせてからテンポをあげる、というのはとても大切です。

弾けなくても、ついつい速いテンポ、指定されている(あるいは自分が弾きたい)テンポで間違って何回も練習してしまうと、脳の中で間違っているその動きが「正しいもの」として認識されてしまうのですね。

ゆっくり弾くと、確実に弾けるようになると同時に、左右がどのような響きになっていて、音楽をどのように作っていったら良いか、ということも見えてきます。

 

「オトナのピアノ」では、「星に願いを」を練習し、先日のレッスンでは、私と連弾しました。

前回はまだ危なげなところがあったのですが、今回はとてもスムーズ。

上手に弾けるようになりました。

知っている曲が弾けるようになるのは、とても楽しいものです。

 

今年取り組みたいこととして、「もっといろいろな曲が弾けるようになりたい」と書いてくれていました。

いろいろな曲にチャレンジし、ぜひ、音楽を楽しんでほしいと思っています。

2018.04.22

ピアノの調律をしていただきました

こんにちは。

昨日はピアノの調律をしていただきました。

調律というと、「音を合わせる」イメージがありますが、音を合わせる時間よりもタッチの改善にとても時間をかけていただき、またレッスン室のピアノが進化しました。

上のほうのポイントで音を鳴らすと、モーツァルトに使うような軽い響きが上がります。

少し下の方で音を鳴らすと、バッハのような重厚な響き。

それぞれ違う響きが上がるようになり、ますます楽しくなりました。

私も、ピアノの構造をよく知っているわけではないので、今回は、動画や写真を撮らせていただきました。

 

ピアノの中から、鍵盤など上の写真の部分を取り出します。

同じもの(鍵盤部分)を下から見るとこんな感じです。

↓こちらは鍵盤部分を取り出した後のピアノの中です。

右のペダルを踏むと、この写真の下の方に写っている横の棒が上に上がります。

↓鍵盤は一つ一つばらばらになります。

黒鍵は白鍵にくっついているイメージがあるのですが、このようになっていると、ちゃんと一つの鍵盤だということがよくわかりますね。

今日は、写真だけですが、動画をいろいろ撮らせていただいたので、またご紹介できたらと思います。

 

とにかく一つの作業を始めると(例えばねじの調整)、それを88回繰り返さないと全部終わりにはならないわけです。

地道な作業が続きます。

でも、そのおかげで、タッチがまたさらに良くなりました。

本当に感謝です。

 

自分の言葉でレッスンのポイントをまとめる

こんにちは。

4月下旬に入ったばかりですが、いつもならゴールデンウィーク中に咲く庭の花がどんどん咲いています。

東松山のぼたんも、高坂のつつじも、見頃が早まりそうですね。

 

今月入会の新1年生。

とてもしっかりした女の子です。

私が一番感心したのが、お返事。

「はい」ととてもはっきりした、気持ちの良い声でお返事をしてくれます。

 

最初のうちは基本的なピアノの弾き方を中心に3の指を使って練習していきます。

指の付け根の関節から曲げて弾くこと。

鍵盤のだいたい真ん中を弾くこと。

手首が下がらないこと。

たった1音弾くだけなのに、気をつけることがたくさんあります。

特に小さいお子さんの場合は、手が小さく、力が弱いので下の方向に力を加えようとするために、指を伸ばして手首を下げて鍵盤を押し下げようとする傾向があります。

昨日も最初はちょっとその傾向が見られたので、そのことをお話しすると、しっかりした良いお返事が返ってきました。

 

最後のまとめで、「先生が気をつけてね、と言ったことは何?」と聞くと、

「手をぶらぶらさせてから弾くこと、こういう手の形でこのへん(鍵盤の真ん中あたり)を弾く。」と自分の言葉でまとめられました。

私の話を理解していることがよくわかりました。

レッスンで私が言ったことを聞くのはインプット。

それに対して、自分の言葉でまとめて話すというのはアウトプット。

アウトプットができるということは、きちんと理解しているということなのです。

 

最後に「うたあそび」を使って、音楽ドリルで勉強した「ドレミ」の譜読みを練習したり、カスタネットでリズム打ちをしたり、チューリップとおつかいありさんの歌を歌ったりして終わりになりました。

最後のしめくくりも、しっかりした声で「さようなら!」

元気に帰っていきました。