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2018.01.09

いかに持ち上げるか

こんにちは。

昨日は、今年最初のレッスンに行きました。

モーツァルトのソナタを弾いたのですが、響きのある音をつくるために、手全体をいかに持ち上げるか、という意識で弾くことが重要だと言うことを学んできました。

前回の暮れのレッスンを受けて気づき、年末年始の間に自分なりに練習をして「今までよりも手のポジションを上げることが必要」と思って、上げたつもりではいました。

16分音符の細かい動きの中で、同じ音型が2度くり返される部分。1度目は強めに、2度目は弱めに弾きたい。ついつい、手は同じポジションに置いたままで、指先でコントロールしようとしていました。

先生から「指でコントロールするのではなく、手のポジションを上げることで強弱をつけてみて」「指(第2関節から先)は基本的にいつもかわらない、もっと弾かなくていいです」と指摘していただいて、同じ部分を弾き直してみると、響きに厚みが出て、上に上がってくる感じがします。

そうすると、今度は音が抜けてくる部分が出てきてしまいます。それは、「練習の時に、腕の重みを100%のせた状態でゆっくり練習する」ことが大切です。まず、100%のせた状態を身体に覚えさせ、そこから持ち上げていき、どこまで持ち上げられるか。それによって音の強弱の幅が決まってくるわけです。

その前の、「デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲」のトレモロの音型の時にも、「まず下げる。そこからスタートしてどこまで持ち上げられるか。」ということを言っていただいたのですが、両方合わせて、目指すイメージがよく分かりました。

一般的な奏法だと、いかにピアノの鍵盤を押すか、ということに意識がいきますが、この奏法の場合は全く逆であり、まず一番下のイメージを作った上で、いかに持ち上げるかという意識で弾いて音を、響きを作っていく。

そのためには、手首の下・指の付け根の筋肉が、コントロール可能な、支えられるような状態になっている必要があります。

また手と指の筋トレをしつつ、100%腕の重みをのせてゆっくり練習し…と地道に取り組んでいきます。

言葉だけではこういう感覚は伝わりにくいのも確かです。実際に手がかわり、弾き方がかわり、響きがかわることを聞き分けていく、レッスンの中ならではの大きな学びでした。