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2018.08.12

指遣いを「決める」

こんにちは。

昨日はリズムのことを書きましたが、今日は、指遣いについてです。

楽譜にふってある指遣い。

特に初心者のうちは、書いてある指遣いを守って弾く、ということがとても大切になります。

なぜなら「その時の自分が弾きやすいように弾く」ことは、初心者の場合、「指遣いが決まらない」ということにつながることが多いからです。

指遣いが決まるということは、音を指で覚えていくための第1歩です。

だからこそ、音と指を一致させていく、その過程はとても大切なのです。

 

また、基本的な指遣いの原則というのもあります。

たとえば、ドミソの和音は(右手なら)135を使う。

でも、シレソの和音は125を使う。

こういうものは、ピアノを学ぶ場合の大切な内容です。

ですから、「初心者は楽譜に書いてある指遣いを守りましょう」と言います。

 

もっと段階が進んで、例えばモーツァルトのピアノソナタを弾くとき。

この段階になると、楽譜の指遣いを見たとき、「これは私の手の大きさでは弾きにくい」という場合が出てきます。

あるいは、私の奏法の場合には、手の置き方、手の向きがドイツの奏法と異なるため、「これは弾きにくい」ということもあります。

実際、楽譜の版によって指遣いもかなり違いがあります。

 

そういうときには、迷わず、「自分で指遣いを決め」ます。

ただ、この時には常に「決める」という意識で自分の弾きやすい指遣いをさぐり、それを楽譜に書き込みます。

その都度変えるということはしません。

これもまたけっこう微妙な部分があり、片手ずつ弾いた時には弾きやすいと思っても、両手で弾くと弾きにくい、ということもあるので、一応指遣いをふってみて、何回か試します。

そして、最終的に決めたものは変えずに練習していきます。

 

生徒さんにもそのあたり、お話しして意識してもらうようにしています。

指遣い、とても大切です。

練習のとき、ぜひ、意識を向けてみて下さいね。