「2018年」の記事一覧

ゆっくりしたテンポで右手・左手を合わせる

こんにちは。

昨日は、4月とは思えないほどの暑さを感じる陽気でしたが、今日は一転また涼しくなりましたね。

新しい環境で頑張っている子どもさん達もちょっと疲れが見えてくる頃。

うまく息抜きをしたり、生活リズムを整えて睡眠時間を確保したりしながら、元気に登校してほしいと思っています。

 

去年からピアノを始めた小学校6年生の生徒さん。

とても理解力のあるお子さんで、譜読みがとても早くなりました。

音楽ドリルも毎回、ばっちりです。

 

ピアノを弾くほうでは、「大人のためのピアノ教本」で右手と左手が違う動きをする「思い出」を練習しています。

両手が別々の動きをするというのはピアノの大きな特徴であり、楽しさであり、また同時に難しさでもあります。

右手と左手とを別々に練習したあと、とてもゆっくり両手を合わせていきます。

この「ゆっくり確実に」合わせてからテンポをあげる、というのはとても大切です。

弾けなくても、ついつい速いテンポ、指定されている(あるいは自分が弾きたい)テンポで間違って何回も練習してしまうと、脳の中で間違っているその動きが「正しいもの」として認識されてしまうのですね。

ゆっくり弾くと、確実に弾けるようになると同時に、左右がどのような響きになっていて、音楽をどのように作っていったら良いか、ということも見えてきます。

 

「オトナのピアノ」では、「星に願いを」を練習し、先日のレッスンでは、私と連弾しました。

前回はまだ危なげなところがあったのですが、今回はとてもスムーズ。

上手に弾けるようになりました。

知っている曲が弾けるようになるのは、とても楽しいものです。

 

今年取り組みたいこととして、「もっといろいろな曲が弾けるようになりたい」と書いてくれていました。

いろいろな曲にチャレンジし、ぜひ、音楽を楽しんでほしいと思っています。

2018.04.22

ピアノの調律をしていただきました

こんにちは。

昨日はピアノの調律をしていただきました。

調律というと、「音を合わせる」イメージがありますが、音を合わせる時間よりもタッチの改善にとても時間をかけていただき、またレッスン室のピアノが進化しました。

上のほうのポイントで音を鳴らすと、モーツァルトに使うような軽い響きが上がります。

少し下の方で音を鳴らすと、バッハのような重厚な響き。

それぞれ違う響きが上がるようになり、ますます楽しくなりました。

私も、ピアノの構造をよく知っているわけではないので、今回は、動画や写真を撮らせていただきました。

 

ピアノの中から、鍵盤など上の写真の部分を取り出します。

同じもの(鍵盤部分)を下から見るとこんな感じです。

↓こちらは鍵盤部分を取り出した後のピアノの中です。

右のペダルを踏むと、この写真の下の方に写っている横の棒が上に上がります。

↓鍵盤は一つ一つばらばらになります。

黒鍵は白鍵にくっついているイメージがあるのですが、このようになっていると、ちゃんと一つの鍵盤だということがよくわかりますね。

今日は、写真だけですが、動画をいろいろ撮らせていただいたので、またご紹介できたらと思います。

 

とにかく一つの作業を始めると(例えばねじの調整)、それを88回繰り返さないと全部終わりにはならないわけです。

地道な作業が続きます。

でも、そのおかげで、タッチがまたさらに良くなりました。

本当に感謝です。

 

自分の言葉でレッスンのポイントをまとめる

こんにちは。

4月下旬に入ったばかりですが、いつもならゴールデンウィーク中に咲く庭の花がどんどん咲いています。

東松山のぼたんも、高坂のつつじも、見頃が早まりそうですね。

 

今月入会の新1年生。

とてもしっかりした女の子です。

私が一番感心したのが、お返事。

「はい」ととてもはっきりした、気持ちの良い声でお返事をしてくれます。

 

最初のうちは基本的なピアノの弾き方を中心に3の指を使って練習していきます。

指の付け根の関節から曲げて弾くこと。

鍵盤のだいたい真ん中を弾くこと。

手首が下がらないこと。

たった1音弾くだけなのに、気をつけることがたくさんあります。

特に小さいお子さんの場合は、手が小さく、力が弱いので下の方向に力を加えようとするために、指を伸ばして手首を下げて鍵盤を押し下げようとする傾向があります。

昨日も最初はちょっとその傾向が見られたので、そのことをお話しすると、しっかりした良いお返事が返ってきました。

 

最後のまとめで、「先生が気をつけてね、と言ったことは何?」と聞くと、

「手をぶらぶらさせてから弾くこと、こういう手の形でこのへん(鍵盤の真ん中あたり)を弾く。」と自分の言葉でまとめられました。

私の話を理解していることがよくわかりました。

レッスンで私が言ったことを聞くのはインプット。

それに対して、自分の言葉でまとめて話すというのはアウトプット。

アウトプットができるということは、きちんと理解しているということなのです。

 

最後に「うたあそび」を使って、音楽ドリルで勉強した「ドレミ」の譜読みを練習したり、カスタネットでリズム打ちをしたり、チューリップとおつかいありさんの歌を歌ったりして終わりになりました。

最後のしめくくりも、しっかりした声で「さようなら!」

元気に帰っていきました。

ピアノも頑張る新中学1年生

こんにちは。

今日も良いお天気で、気持ちが良いです。

先日の本番で、たくさん気付くことがあったので、私自身も試行錯誤しながら練習中です。

 

生徒さん達も入学・進級して新しい環境になって、それぞれ頑張っている様子です。

昨日のレッスンの新中学1年生も、ジャージで来室。

仮入部が始まったそうで、「たくさん走った。」と言っていました。

「担任の先生の教科はなに?」と聞くと

「教科?担任…。」

「中学校は、授業は教科別に先生がかわって、担任の先生も何かの教科の先生でしょう?」

「あ、数学。」

 

この時期の新中学1年生は、中学校のシステムに慣れるのが最大の課題です。

給食の時間ひとつとっても、小学校よりもずっと短い時間に準備する必要がありますし、制服からジャージに着替えて、場合によっては移動教室となどということになると、とても慌ただしく感じるでしょうね。

先生が教科ごとに違って、教え方もそれぞれ違うから、それにも慣れていく必要があります。

そんな中でもピアノは続けたい、と言ってくれていますし、音楽ドリルの宿題もちゃんとやってきました。

ピアノのレッスンでも右手と左手と別々に練習をしてきたものを、両手で合わせて弾いたり、次の部分の譜読みをしたりと頑張りました。

 

最後にペダルの仕組みが気になっていたようなので、右のペダルと左のペダルを踏んでみて、音の出方の違いや鍵盤が動く様子などを一緒に見て、説明しました。

今は少し大変ですが、じきに慣れてきます。

後からふり返ってみると成長を実感できるだろうな、と思いながら見送りました。

2018.04.19

成田山書道美術館で松崎コレクションを見てきました

こんにちは。

今日は、良いお天気になりましたね。

 

昨日、雨の中、千葉県にある成田山書道美術館に行ってきました。

こちらで現在展示中の松崎コレクション。

書家で、松山高校の書道の先生である松崎礼文先生のお祖父様・お父様が集められた数々の名品が展示されていると伺ったからです。

 

一期と二期で展示替えがあって、現在4月22日までの二期なのですが、それでもすごい数!

日本の書道の奥深さを感じると共に、これを個人で蒐集し続けた松崎春川先生・中正先生親子のお気持ちに胸が熱くなりました。

礼文先生のお話によると、劣化を避けて保管するということに細心の注意をはらっていたため、お子様である礼文先生もめったに見ることはできなかったそうです。

また、外出などの折でも常に蒐集品のことが頭から離れなかった、ともおっしゃっていました。

確かに1000年以上の時を超えて(古いものは奈良時代のものからです!)伝わってきた文字通りの「宝」を預かっている、というお気持ちだったのではないでしょうか。

行く前には、「仮名が興味があるので、それを中心に。」という思いでした。

仮名の線の美しさ。太い線。細い線。

中には文字通り髪の毛のような細い線もありました。

でもその本当に細い線の中にも、流れ・エネルギーが通っているのが感じられ、これが感動につながるのだということを改めて思いました。

一方、写経もとても美しく、これは私にとって新しい発見でした。

写経というと言葉も決まっているわけですし、字体もある程度決まっているのだと思っていましたが、これほど個性が表れるとは、との驚きでいっぱいでした。

書く人の思い、状態、それが文字には表れるのですね。

下が焼けている写経も展示されていました。

こちらは火事にあって、一部焦げたり、焼けたりしたのだとか。

それを助け出し、大切につないできた人々の思いも感じられました。

 

本当に美しい、そして価値ある「宝」を見せていただき、とても充実した楽しい一時を過ごすことができました。

 

ピアノ連弾の難しさと楽しさ

こんにちは。

昨日から雨が降り続いていますね。

小学生の登校時、かわいい柄の傘を見かけました。

あんな傘だと、雨の日は雨の日でちょっとした楽しみがあるかもしれません。

 

昨日のレッスンの大人の生徒さん。

前回のエーデルワイスをもう一度練習してみえたので、連弾をしました。

お一人で弾いた時には、スムーズだったのですが、連弾になると緊張するそうです。

「ここに他の人の指があると、なんか緊張してしまって。」

とてもよく分かります。

それに、このエーデルワイスの連弾版は、主旋律を弾く生徒さんの手と、私の手とがとても近くなる場合が何回も出てくるのです。

これは、慣れの部分もあるので、何回もいろいろな連弾をしていくことで感じ方も変わってきます。

 

一方、連弾ならではの楽しさもたくさんあります。

この生徒さんも「すてきな伴奏がつきますね。」とおっしゃっていました。

一人で弾くのとは全く違う音楽をともに作り出すことができますね。

 

その次に来たのが幼稚園の年長さん。

この生徒さんの楽譜も「ピアノひけるよ!ジュニア」でたくさんの連弾曲が並んでいます。

昨日は「1しゅうかん」「ロンドンばし」「かたつむり」と弾いてきました。

おうちでは、「ママとれんだんするの。」とうれしそうに言っていました。

それはとても楽しみな時間のようです。

一緒に音楽を作り出す楽しみ、それを親子で味わえるというのは、素晴らしいことですね。

 

ピアノは独奏することが多いのですが、素敵な連弾曲もたくさんあります。

ぜひ、その楽しみも味わえるようにしていきたいと考えています。

 

 

 

2018.04.17

音楽の中で

こんにちは。

今日と明日は雨の予報が出ていて、登下校のお子さんにはちょっと冷たく感じる雨になりそうですね。

新入学の小学校1年生には、ランドセルをしょった上で、傘を差して歩くのもまだ慣れていませんから、今日の降り始めができるだけ遅くなるといいな、と天気予報を見ながら思いました。

 

ピアノには、例えば、音階だったり分散和音だったりというように、ある意味機械的にも思えるテクニックがあります。

それを確実に弾けるようにするにはどうしたら良いだろう?

ここのところ、そんなことを考えていました。

 

かつては、ハノンやチェルニーを弾いていれば、身につく、と思っていました。

でも、音楽の中で出てくる例えば音階なら音階を「音楽的に弾く」ということを考えると、ちょっと違ってくるようです。

今の師匠は「テクニックの基礎はモーツァルトを勉強する中で身につく!」ということでモーツァルトを中心にレッスンしていらっしゃいます。

かつての大学時代の恩師も「ハノンの中にある音階?あれやっても時間の無駄。音楽的に弾かなくては意味がないから。」

こちらも一刀両断。

 

ロシアの教本はどうなっているのだろう?と思い、日本のamazonでも取り扱っているドイツ語版の教本を取り寄せてみました。

(日本語版もかつては出版されていたのですが、今は絶版になっています。)

最初は、ロシアの子どもの歌などから始まり、早い時期からバルトーク・カバレフスキー・チャイコフスキー・ショスタコービッチなどの曲が入ってきます。

モーツァルト、シューマンの曲も取り上げられていますし、その中に混じって「チェルニー作曲の練習曲」も入っています。

 

やはり、基本的には「曲の中で技術を向上させていく」という発想で編集されていることが分かりました。

確かに、音階も分散和音も、実際には音楽の中で使われています。

それだけを取り出していくのではなく、曲の中で身につけていくこと。

それが結果的には、「音楽的に弾く」ための技術の向上につながっていくのだということを確信しました。

 

幼稚園年長さんのピアノ体験レッスン

こんにちは。

朝、庭のプランターの花に水やりに出たら、ユキヤナギに蝶が止まっていました。

風が強い中、しっかりつかまっていて、一緒に揺れています。

カメラを近づけても逃げることなく、写真に収まってくれました。

 

昨日は、お一人、年長さんの女の子さんの体験レッスンをしました。

お母さまと一緒にみえて、まずはごあいさつ。

お母さまと私が話をしている間、クレヨンで塗り絵をしてもらいました。

お絵かきが好きなのだそうで、とても上手に、丁寧に塗ることができました。

 

いよいよ、レッスンをします。

まず、右手と左手のゲーム。

右手あげて・左手あげて・右手おへそ・左手さげて…というあれです。

とても上手にできました。

今度は、ト音記号とヘ音記号を使います。

ト音記号が出たら右手、ヘ音記号が出たら左手。

これも上手にできました。

お指の体操。

両手を合わせて数字を見ながら指番号の指をとんとんと打ちます

これもすぐにできました。

 

次にボンゴです。

動物の絵を見ながら「イヌ」だったら2つ「キツネ」だったら3つたたきます。

上手にできたので、だんだん「キツネ」を右・左・右の順でたたいたり、「ライオン」を右左右左と4回たたいたり、と複雑にしていきます。

 

ピアノに移動して、ドを探しました。

たくさんのドがあるね!

次に、鍵盤一つずつ、生徒さんが高い音から、先生が低い音から弾いていって真ん中をさがします。

真ん中を確認したら、そこに椅子を置いて座って、真ん中のドを再確認しました。

ピアノの前で手の置き方を練習してドの音を弾いてみます。

音が消えるまで右手と左手と、耳を澄ませて聴きました。

 

さっきのボンゴで練習したリズムうちを思い出して、ドの音を4拍・8小節数えながら弾きました。

何回か練習して、最後に先生と連弾。

曲が仕上がりました。

お手玉遊びを一緒にやって体験レッスンはおしまい。

 

体験レッスンもそうですが、一人一人の状況によって、レッスンの内容は変えています。

これが個人レッスンの良さですね。

男のお子さんの場合は、身体を動かす内容を多めに取り入れたりもしています。

春、新しいことを始めるにはとても良い時期です。

一緒に楽しく始めませんか。

 

2018.04.15

一つの区切り

こんにちは。

昨日は、私の所属する葵の会の定期演奏会でした。

ご来場くださった方々、本当にありがとうございました。

聴いてくださる方がいらっしゃるということは、とても励みになりました。

約1年取り組んできたモーツァルト「デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲」でしたが、ひと区切りです。

 

以前、演奏家として活躍していらっしゃる方のお話を伺ったことがありました。

その方の先生はイタリア人の指揮者だったそうですが、修行時代、本番の後はうまくいっても失敗しても、演奏についてのコメントはなかったそうです。

そして、次の課題はこれ、という形で提示され、またそれに取り組んでいったのだとか。

本番は一つの区切りではあるかもしれませんが、目標はそこではない、ということなのでしょう。

 

今回の発表を終えて、私も同じように考えています。

直前のレッスンで椅子の位置変更、これもこの定期演奏会のことだけを考えていたら、変更しないほうが良かったかもしれません。

でも、そうではなくて総合的に演奏力の向上ということを考えた時には、必要だったこと。

本番に向かって、そして本番の演奏を通して考えたこと、見えてきたことがたくさんあります。

一つの区切りがついたので、今回、いろいろ考えたことを課題としてクリアできるように勉強していくだけ。

 

淡々とそれを繰り返していくことが、また一つ階段を上ることになる、と信じています。

終わりのないものですから。

2018.04.14

シンプルな美しさを感じる

こんにちは。

庭に出たら、すずらんが咲き始めていました。

5月1日はフランスでは、すずらんの日なのだと、以前、同僚に教えてもらっていました。

それから意識するようになって、だいたい5月1日には私の家のすずらんをプレゼントしていたのですが、

今年は本当に春が早いですね。

 

さて、今日はいよいよ本番。

お声をかけた方々から、「楽しみにしています。」とおっしゃっていただけて、本当に幸せだなと思い、感謝の気持ちでいっぱいです。

リハーサルからのこの1週間、今まで加えてきたものをそぎ落とす感じで音楽を作ってきました。

リハーサルの時の録音を聞いて「何か違う」と思ったのですね。

私の頭の中でイメージするモーツァルトと、実際に私が演奏しているモーツァルトとの違い。

シンプルな美しさをもっと表現したい。

それに気がついたので、とにかくよけいなものを削っていこう、と決めました。

 

曲を決めてから、約1年。

その期間でたくさんのものを付け加えてきたからこそ、削れるのだと思います。

結局、こういう作業は、終わりのないもの。

今日は、今日の時点での自分のベストを尽くした演奏を聴いていただく。

そしてまた、次の課題をみつけて取り組んでいく。

 

結局この繰り返しなのですよね。

でも、集中して取り組んだからこそ見えてきたものがたくさんあります。

それが次のステップへの原動力になります。

100回の練習より、1回の本番、と言われるのもこういうところに理由があるのだとしみじみ実感した1週間でした。