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音楽の細かい変化を感じる力

こんにちは。

音楽を表現するとき、その流れの細かい変化を「感じる力」が養われていきます。

 

小学校6年生の生徒さん。

合唱のオーディション、見事「合格」の連絡がきました!

楽譜をもらってから、実際のオーディションまでとても期間が短かったのですが、本当によく頑張りました!

最後のレッスンでは、音楽の「細かい変化」と音量のコントロールについて話していきました。

 

いただいた合唱曲は、8小節がひとまとまりになっていて、基本的にその8小節ごとに強弱記号がついています。

でも、音楽というのは、実際にはその流れの中でもっともっと細かく表情が変化していくのです。

8小節で表現していくのではあまりにも大味になってしまいます。

合唱の場合には、歌のメロディーを意識して、音が上がるところ、下がるところを意識していきます。

 

同時に、伴奏が弾く部分の和音の変化をしっかり感じていきます。

特に臨時記号が付いている部分。

ここにシャープが、あるいはフラットがつくことで、和音の印象がどう変わるだろうか?

臨時記号がつくことで、緊張感が生まれたり、意外な感じがしたりと、音楽が大きく変化します。

それを感じて、演奏に生かすことができるようにしていくのです。

ピアノを通して細かい音楽の変化を「感じる力」を養うことができます。

これが「感性」を豊かにすることなのですね。

少しの変化を感じ取って、表現出来る。

この生徒さんは、今までの蓄積があったからこそ、今回の伴奏曲でその細かい変化をしっかり感じ取ることができ、さらに表現する力がついていました。

 

同時に音量のコントロールも大切です。

mpと書いてある。mfと書いてある。ここにはfと書いてある。

でも、それをそのまま表現しようとすると、fの印象がなくなってしまうことも多いのです。

頭の中で最終のfの音量をしっかりイメージして、そこから逆算してmfやmpの音量を決めていきます。

これには、自分の弾いている手元に意識を置かず、出ている音を聴く意識が必要になってきます。

この意識も、日頃からの練習の中で身につけることができます。

 

音楽の細かい変化を感じる力をつけていくこと。

それを通して感性を養うこと。

これは、音楽を楽しむことに通じるとても大切な、そして素晴らしいことなのです。