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止まらずに演奏する

幼稚園の先生のレッスンがありました。ずいぶん上手になってきました。前回のレッスンの時に、不安定だったテンポも、メトロノームを使って、速いテンポとゆっくりしたテンポの練習をくり返したことで、安定してきました。

次の課題は、止まらずに演奏できるようにすることです。今回は、歌の伴奏ですから、ピアノが間違っても、歌は進むことになるからです。

楽譜を見ながら確実に弾けるようにする

当たり前のことですが、やはり、第1段階として、確実に弾けること。

これは、指が動く、ということだけではなく、目で楽譜がしっかり追えて、今、ここを弾いているのだということが分かった状態になる、ということが重要です。

ピアノの経験の少ない大人の方を見ていると、意外に、音符は覚えてしまい、手を見ながら弾いている方が多いのです。

歌が進んでいるときに、次の「どこか」から合流するためには、今、楽譜のここの部分を弾いている、ということが確実に分かっている状態は欠かせません。

歌を覚える

「この歌のピアノ伴奏を弾く」「歌と合わせる」という時に、自分がその歌をうたえる、ということは重要です。

これについては、私も、前回の「フィガロの結婚」の伴奏の時に、痛感しました。レチタティーヴォという、おしゃべりをするように速く歌う部分を弾く時、最初はなかなか歌う方と合わないと思っていたのですが、自分がしっかり言葉を読み、歌の流れをつかむことができるようになったら、うまく合わせられるようになりました。

特に、今回のように子どもたちが歌う時。本番の前には練習もあります。そのことを考えても、歌を覚え、歌いながらピアノが弾けるようになることは理想です。

すぐにその段階まで行かなくても、まず、歌は歌として、覚えて歌えるようになれば、ピアノがつまづいたとしても、ここから入ろう、という判断がすぐにできるようになります。

最後に歌いながら弾く練習

ここまでできてから、歌いながら弾いていくと、ずいぶんスムーズに合わせられるようになります。

これも、歌う息は大変かもしれませんが、最初は「合わせられる速さでゆっくり」から始めていきましょう。

幼稚園の先生だけでなく、保育士、小学校の先生がピアノを弾きながら歌う時も同じですね。

授業・保育の場面で弾く全部の曲を、ここまで練習することは、現実的には難しいのですが、いくつかよく歌う歌、力を入れて指導したい歌を何曲かしっかり練習することで、ピアノや歌のスキルそのものが高まっていきます。

そうすれば、他の新しい曲に取り組む時にも、それまでよりもずっと楽にできるようになっていきます。