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2018.10.04

1曲にじっくり取り組むことのメリット

こんにちは。

生徒さん達は、クリスマス会に向けて、曲にじっくり取り組んでいます。

そこから、1つの曲に長い時間をかけていくことのメリットが見えてきました。今日は、そのことについて書きますね。

 

今回は、ほとんどの生徒さんが「人生初ステージ」。

ですから、それが「楽しい」「やって良かった」という成功体験に終わるかどうかを優先して、選曲も、余裕を持たせています。

今、実際に弾き始めて1カ月。ある程度弾けてきたという段階です。

いつものレッスンだったら、そこで○をもらって、次の曲へ。

でも、クリスマス会に向けての曲は違います。

細かい部分を仕上げていきます。

 

例えば、曲のイメージ作り

「どんな感じで弾きたいか?」曲全体のイメージを頭の中に思い描くこと。

「こいぬのマーチは子犬をかわいがるやさしい感じに弾きたい。」などはそれに当たります。

もう少し長いピアノ曲になると、お話ができるかもしれません。

部分部分で、この部分はこういう感じで弾きたい。

「ジングルベル変奏曲」で「最後の部分は、サンタさんのそりの鈴がだんだん遠くなっていく感じ」で弾きたい、などですね。

「悲愴」の2楽章ハ長調編曲版に取り組んでいる大人の生徒さんも、ソ→ド♯の部分を「ここが何とも言えない美しさですよね。」と味わいながら弾いています。

それを「感じる」ということもとても大切な勉強ですし、「どう表現していこうか」と考えることも、とてもよい勉強になります。

 

また、同時に音色や手の使い方について細かくお話する機会がもちやすくなります。

「やさしい感じ」に弾きたいとしたら、「やさしい音を出すには?」ということを練習していくきっかけになります。

電子ピアノの生徒さんが多いので、どうしても、タッチは深めになる傾向があります。

そこをできるだけ浅い部分で、しかも底に触れるには…ということをレッスン室のグランドピアノで体感してもらいたいので、今回のように1つの曲に時間を割くことができるのは、良いチャンスです。

同時に、「しっかり聴く」ことの練習もできます。

今、自分はどんな音を出しているのか。「弾く」ことに意識を置かず、出ている「音」「響き」に意識をもっていく。

これも、ある程度弾くことに余裕が出てくるとできるようになっていきます。

 

1つの曲をじっくり弾くことで、見えてくるもの。

「音楽の本質」につながるものがたくさんあります。

ぜひ、それを味わっていけるように、レッスンしていきます。