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離れた音に跳ぶとき

レッスンで「どこが弾きにくい?」「難しいところがある?」と聞くように心がけています。

昨日のレッスンでは、2人の生徒さんから「離れた音に跳ぶのが難しい」という話がありました。

ゆっくり確実になるまで練習する

最初の生徒さんの場合は、3拍子の伴奏の部分です。左手が低いソ→ファソシ→ファソシとなっています。その最初のソからファソシに跳ぶ部分が難しく感じるのだそうです。

確かに最初のソと次のファソシでは1オクターブ以上跳びます。特に手の小さなお子さんにとっては、大変に感じるでしょう。

まず、とてもゆっくり練習してみます。ソ→ファソシだけ取り出します。何回か練習しているうちにこの部分の移動は確実になってきました。

次にソの前のラドの和音も入れて、ラド→低いソ→ファソシという動きの練習をしました。

それも何回か練習して上手に出来たら、2小節分、レ→ラド→ラド→低いソ→ファソシ→ファソシの練習です。

「お家でもここだけ練習しようね。」と言うと「10回くらいかなあ?」と言うので、「最初は10回くらい練習したほうが良いかもしれないね。」と返事をしました。

「スイミングのある日は、5回でも良い?」と言うので、「できるようになったら5回でも大丈夫。スイミングのある日までには、できるようになるから大丈夫。」

きっと次回までには上手に弾けるようになっているでしょう。

指遣いをしっかり決める

次の生徒さんは左手の低い加線のド~低いドまで跳ぶ音程です。リピート記号直前の最後の音が低い加線のドで、戻った最初の音が1オクターブ上の低いドになります。

この場合、最初の小節に戻ると、ド→ソ→低い加線のソ→ソというように、左手の伴奏が続くので、その部分まで考えていく必要があります。

最初の小節に戻った時の指遣いを考えることにしました。楽譜には3→1→5→1となっていて、レッスンでもその指遣いで譜読みをしたのですが、練習しているうちに5 →1→5→1 と変わっていたのです。

「どうする? 3→1→5→1 なら跳ぶ距離は短いよね。 5 →1→5→1は練習して慣れている。 弾きやすいほうで良いと思うけど、決めたら、それでしっかり練習していくんだよ。」と言うと「楽譜通り 3→1→5→1 にする。」という返事。

では、ということで、やはり取り出して「低い加線のド→低いド」のゆっくりの練習をして、できるようになったら、2小節分をまた練習しました。

どうしたいか?を自分で考える

「弾きにくい部分を自分で意識する」ということは、主体的にレッスンを受けることにもつながります。

自分がどうしていきたいのか、という自分自身の演奏の将来像を考えることにもつながります。

昨日の生徒さんたちは、その部分をしっかり意識することができていました。ゆっくりの練習にも頑張って取り組みました。

二人とも次回はさらに上手になっていることでしょう。楽しみです。