小・中学生のレッスン

成長をふり返る

こんにちは。

春の陽射しが気持ちよく感じられます。

昨日は、朝までの雨がうそのように夜の月が本当にきれいでした。

 

3月は、入学、進級を控えて、お子さんにとっては大きな節目の月。

ピアノ教室の生徒さん達も、やはり「もうすぐ年長さん。」「もうすぐ小学生。」「もうすぐ○年生」と1つステップアップする感覚で、4月を楽しみにしています。

この1年で、何ができたか。何をやったか。何を頑張ったか。

成長をふり返るとても良い機会でもあります。

 

子どもさんをピアノレッスンで見ていると、練習+成長なので、進歩が速いなあと感心することが多いです。

昨日レッスンした小学校5年生の生徒さん。

12月から始めて、3ヶ月が過ぎました。

 

「おんがくドリル①」をやっていましたが、昨日で全部終わりました。

前回、「あと少しだね。」と言っていたら、昨日来たときに、「全部やってきました!」とのこと。

頑張りました!

ドリルで書いただけでなく、譜読みの力が身についています。

ですから、「おとなのためのピアノ教本」で「聖者の行進」の譜読みをした時、右手のメロディーはすぐに弾けましたし、「あとは家でできる。」と言っていました。

 

宿題だった「河は呼んでいる」も、左右、別々の動きをするところがたくさんあって、前回は、「難しそう」と言っていたのですが、こちらもスムーズに弾けていました。

そろそろ曲もやりたいなと思って、2月からは連弾を始めました。最初に「エーデルワイス」を選んだのですが、これは3週間で全部弾けるようになり、私と一緒に連弾して録画し、お家の方に動画も見ていただきました。

今度は「星に願いを」を始めます。

着実に進歩しています。

お母さまのお話でも、「ピアノは楽しいらしくて、ちょっとした時間でも弾いています。」とのことでした。

 

レッスンの送迎の時、必ず保護者の方とお話をするようにしているのですが、限られた時間では私のほうがレッスン内容などをお伝えするだけになりがちです。

そこで、お子さんの成長をふり返るとともに、保護者の方のおを伺いたいと考えて、3月の下旬のレッスン時に保護者面談を計画しました。

それをもとに、また次の1年のレッスンをどうしていくか、考えていこうと思っています。

 

ピアノ練習での相乗効果

こんにちは。

昨夜は、みぞれだったので、大丈夫かと思ったのですが、朝になってみたら雪が積もっていますね。

お出かけになる方は、くれぐれも足元にお気をつけ下さい。

 

ピアノ練習では相乗効果というのがある、と感じたお話です。

学校での伴奏オーディションに向けて、短期間で譜読みを頑張った生徒さん。

同時にショパンのノクターンも練習中なのですが、左手の伴奏音型の譜読みがちょっと大変そうでした。

原因は、和音がどんどん変わること。さらに、もともと♭3つがついている上に臨時記号がたくさん使われていること。

 

昨日のレッスンでは、1ページ分、両手で合わせて弾けるようになっていました。

伴奏練習に集中していたことを考えると、本当に驚くほどの大進歩です。

お迎えに来たお母さまに伺ったところ、「伴奏の練習が多くて、時間的にはそれほど弾いていなかったのですが。相乗効果でしょうか。」とおっしゃっていました。

それを伺って思い出したことがあります。

「ピアニストの脳を科学する」という本によると、初見が上手なピアニストは、今弾いている音の4~8音くらい先を見て弾いているのに対して、初見が苦手なピアニストは2音くらいしか先を見ていない、という研究があるそうです。

短期間に伴奏の譜読みを集中して行った経験から、今弾いている音の先を見て弾く、という力が伸びたのではないのかと思うのです。

プロのピアニストのレベルになると、ある程度以上は先天的な能力による部分があるようですが、先ほどの本の中に、初見の力は、15歳までの初見演奏の練習量によって変わってくるとの研究結果が紹介されていました。

 

そうだとすると、やる気パワーを出して集中的に取り組んだことは、ピアノを弾く力全体を伸ばしていく良い機会になったということですね。

インフルエンザの影響で、学校の伴奏オーディションそのものは延期されているそうですが、積極的に取り組むと自分自身の力を伸ばすことにつながる、という良い例ではないかと思います。

知らなくて聞き取れなかった「モウソウカンショウダイショウレンメイ」

こんにちは。

自宅2階から見た昨日朝の雪景色です。おとなりの桜の枝に着いた雪が美しくて、思わず写真に撮りました。

昨日の朝、雪かきをしている時、近所の小学生の男の子が「おはようございます。」と元気に挨拶して通りました。「これから行くの?1時間遅れ?」と聞くと、「10時に来るように言われている。」とのこと。「気をつけてね。」「はい。」と登校していきました。

この辺りの中学生は自転車登校なので、あの雪では中学生も大変だったと思います。

 

昨日レッスンをした小学生。音楽ドリルを頑張って、昨日で1巻が終わり、次は2巻にはいります。

譜読みがとても早くなりました。これはドリルの成果ですね。

ピアノのほうも、両手別々の動きをするところが慣れるまでちょっと大変そうでしたが、だんだん慣れてきました。

 

「どんな曲が好きなの?」と聞くと、私の知らない曲名を教えてくれました。

「モウソウカンショウダイショウレンメイ」

何?聞き取れない。知らないものは聞き取れないと言いますが、本当にその通りです。

「モウソウって、あの想像をふくらませること?」「そう。」

「カンショウは?鑑賞?観賞?」こちらは彼もはっきりと言えず、私も同音異義語がたくさんあるので、「感傷」まではとっさに思いつかず、その場ではわかりませんでした。

「ダイショウ」と「レンメイ」は分かりましたが。

結局「妄想感傷代償連盟」であること、初音ミクが歌っていることは、後からネットで調べて分かりました。

さすがに初音ミクがボカロであることは、知っていましたが、いろいろなジャンルの音楽があって、特に細分化が進んでいますから、知らないことだらけです。

ボカロでオペラ、というのもあるようですから、新しい可能性と広がりが期待されているのでしょうね。

 

バッハをはじめ、人間の本質的な部分につながる音楽は、何年経っても色あせず、新しい感動を生み出します。モーツァルトも、ベートーヴェンも、ショパンも……聞くたびに、弾くたびに、新しい発見と感動があります。

100年たったときに、現代の音楽の中で、どんなものが残っているのか、とても興味深いものがあります。残念ながら、確認はできませんけれど。

小学生との会話から、いろいろ新しいことを教えてもらった一時でした。

小学生の生徒さんの「やる気パワー」

こんにちは。

冬将軍は少し遠のいているのでしょうか、寒さがゆるんで少しほっとできますね。

 

子どもさんの「やる気パワー」にはいつも感心させられます。

中学校に勤めていたときもそうでした。特に合唱コンクールや体育祭などの行事。

時々、本当にこれができあがるのかな?と担任としては不安に思うほど、大きな企画を立てることもありました。

でも自分達で立てた企画です。

とにかくやる気がすごい。そして最終的に驚くほどのものを作り上げていく。

毎回、そのパワーに感動していました。

 

昨日、レッスンに来た小学生。卒業式の合唱伴奏者のオーディションを受けるとのことで、楽譜をもらい、自力で譜読みをして、練習してきました。

最初から最後まで、ほぼテンポを変えることなく、通して弾けるところまで練習してきたことに、まず感心しました。「やる気パワー」全開です。本当に頑張ったのだということがわかりました。

 

次に感心もし、またうれしく思ったのは、今までのレッスンで学んだことを、しっかり生かしながら譜読みをしていたことです。

伴奏は独奏と違って歌と合わせて1つの音楽を作っていきます。前回、他の曲で伴奏のレッスンをしたとき、その話をしました。

歌詞を読んで、どこに曲の山があるか。息継ぎはどこにあるか、ソプラノとアルトはどんなメロディーを歌っているか。

そこに気を配ると演奏は変わってきます。歌う人に必ず知らせなくてはいけない音も見えてきます。

伴奏譜には息継ぎの印が入っていて、それを意識していることがよく分かりました。

また、ノクターンの譜読みの時に話したバスの音程の変化。そこにも気を配り、ここは半音下がる、ここは一音下がる、と考えながら譜読みをしていました。

 

オクターブの連続や、三連符のアルペジオなど、難しいところをどう練習したらよいかということを中心にレッスンしましたが、他の曲の時に学んだことがこれだけ生かせると、進歩も早くなります。

まだ、オーディションまでには少し日にちがあるそうです。「やる気パワー」全開の生徒さん。どんな仕上がりになるのか、とても楽しみです。

本番を意識して練習する

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

昨日のレッスンでは、5年生の生徒さん2人の動画を撮りました。

前の週に、「来週は動画を撮ろうね。」と予告しての一週間。

一人の生徒さんは、トロイメライ。先週も一度撮ったのですが、今週再チャレンジです。

一度聴かせてもらって、少しテンポを修正し、もう一度練習。その後本番。

奏法を変えて1ヶ月。音は着実に変わってきていて、良い仕上がりになりました。

もうお一人の生徒さんは、11月末から始めて、1ヶ月です。「おとなのためのピアノ教本」に載っているジングルベルの連弾を、撮りました。

この生徒さんも、お家でしっかり練習してきたのでしょう、上手に弾ききりました。

動画は、保護者の方に送って、見ていただけるようにしました。

 

まだ、発表会の予定がないので、「動画の撮影」を本番のつもりで仕上げてもらおうと考えています。

人前で弾くということを意識すると、練習そのものが変わってくるからです。

私自身も、先日も行われましたが、オフ会には極力参加し、その都度自分の課題を見つけることができています。

ピアノの演奏では「伝える」ということがとても大切だと思います。自分で楽しむだけではなく、自分がこう感じたということを伝えていく。伝えられる演奏に仕上げていく。

本番を意識することで、伝えるための課題意識をしっかり持つことができ、練習のゴールを上げていくことができます。

さらに、緊張感とのつきあい方があります。人前で弾く時は、誰でも緊張します。緊張感をコントロールして、うまくつきあい、自分自身の演奏を良い方向に持っていけるようにする経験。

これは、ピアノ演奏以外の他の場面(お子さんなら入学試験や面接など)でも必ず生きてきます。

 

頑張った5年生の生徒さんたち。新年からのレッスンがまた楽しみです。

点でとらえる

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

急に寒くなってきましたね。体調には十分お気をつけください。

奏法を変えることにして、今トロイメライを練習中の小学生のお子さん。

音が伸びてきた感じがします。この間も、「点でとる感じ」の話をすると、確実に響きが変わりました。子供さんは先入観なくとらえる分、変化がとても速いと改めて思いました。

 

私自身が奏法を変えた最初の頃、どうしても「押さえつけて」弾いていました。底までしっかり弾かないと音が出ていないような気がしていたのです。

特に私は、子供の頃から身体が小さく、手が小さく、音も小さい…ということで、よく、「底まで弾いて、音を鳴らすように」ということを言われていました。

ですから大きい音、厚みのある音にあこがれ、そのためには「底までしっかり弾くことが大切」と思い込んでいたのです。

 

「点でとる感じ」と指導していただいても、その時はまだ良く理解できていなかったので、一生懸命弾いてしまい、手が小さいためにオクターブの連続では、ミスタッチも多くなっていました。

頭では理解しているつもりでも、やはりなかなかそれまでの習慣が脱けなかったのだと思います。

手の内側の筋トレなどを行い、支えができてきてようやく、「点でとる感じ」がつかめるようになってきました。それと同時に響きも大きく変わってきたきがします。

 

子供さんの適応力、すごいと思います。同時に、地道に手の内側の筋肉をつけることと合わせ、またしっかり聞き分ける耳を養ってもっともっと美しい響きで音楽が作れるようにしてほしい、と思ったレッスンでした。