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2018.12.07

トロンボーン、大きい!

こんにちは。

16日のクリスマス会に向けて、準備中です。

昨日は、中学校で吹奏楽部に所属している生徒さんが、トロンボーンを持ってきてくれました。

(写真を撮り忘れました!残念です。上の写真は昨日の実物ではありません)

クリスマス会で、吹いてくれることになっているからです。

 

見て、その大きさにちょっと驚きました。

考えてみると、いつも吹奏楽部の演奏中に吹いている姿を見ていたわけで、実物をこんなに間近でしっかりと見ることは初めてでした。

以前「ふるさと」を吹いたことがあるとのことだったので、当日も「ふるさと」にしましょう、と以前に決めていました。

ところが、トロンボーンは主旋律を吹くことが少なくて、吹いたことのある「ふるさと」もメロディーはほとんどないとのこと。

いろいろ相談の末、小さいお子さんも多いので、「きらきら星」に変更することにしました。

 

「『ド』の音を出してね」と言って確認すると、シ♭。

調号はヘ音記号をつかうというので、大急ぎでその場でハ長調の楽譜を書いて、これでどう?と試してみたのですが、どうも音が安定しません。

「何の音を出すか分からなくなる。」と言うのです。

「あれ?」と思って、「譜面上で、ドの音は、第何線とか第何間とか、分かる?」と聞くと、「第2線」。

うっかりしていました。「トロンボーンは実音表記」でした。

実際に出てくる音を楽譜に書く。

だから、変ロ長調で書く必要があったわけです。

そして、意識としては、それを「ドドソソ~」と思いながら演奏している、ということですね。

 

変ロ長調に書き直して吹いてもらうと、1回で上手に吹けました。

さすが毎日練習しているだけのことはあります。

そして、当日、こんなに大きな管楽器を見せてもらえると、みんな大喜びだと思います。

また楽しさが一つ加わりました。

2018.12.06

ピアノのレッスンを通して、自分の身体の感覚に意識を向けていく

こんにちは。昨日は、自分のレッスンに行ってきました。

私は、自分の教室では教える立場にある反面、先生のところでは教えていただく生徒の立場になります。

レッスンの受け方について考える機会でもあるので、その部分を含めて、昨日のレッスンで気づいたことを書いていこうと思います。

身体の感覚をしっかりつかむ

私の先生は、ご自分で美しい響きをいつも研究しています。

そこで気づいたことの、言わばエッセンスを教えていただいている訳ですが、生徒である私はは身体の感覚を言葉を通して聞いていることになります。

実際に自分自身の身体の感覚をしっかり持っているかどうか、というのは意外に重要なことです。

今年に入ってから、私も筋トレをして、身体の筋肉のつけ方やその筋肉が動いている感覚、力を入れる感覚がつかめるようになってきました。

実際に、昨日のレッスン時、姿勢について教えていただいたのですが、手の幅を狭くした腕立て伏せをするときの筋肉の使い方ととても似ていました。

その筋トレをしていなければ、なかなかイメージがつかめなかったでしょう。

自分の身体の使い方に意識を向けることの重要性を改めて感じました。

常に注意深く音を聴く

先生の弾いている姿を見ると、常にバランスが取れています。

例えば、手首のポジション一つとっても、上げているときもあれば、下げているときもあります。

肩回りの位置についても、柔軟です。

ただ、それを言葉を通して、レッスンで学んでいると、どうしても固定した狭い感覚でとらえてしまいがちです。

結果として、音型によって弾きにくかったり、響きが思うように出なかったりします。

そこをうかがったところ、結局、自分の求める音が出せるかどうか、ということに収束する、というお話をしてくれました。

先生の音についての研究は、先生の耳が基準。私が、その音に少しでも近づく方向の音が出せているかを聞き分けていくのが私の耳、ということになります。

その1音がどんな性格を持っているか。集まっている音なのか、散漫な音なのか。

集中して聴いていく。それに尽きることになります。

学び取るのは自分自身

先生が教えてくれたことを、学び取り、自分のものとして消化していくのは自分自身ということ、これも重要です。

昨日のレッスンでは、ピアノと自分自身との位置関係について、改めてお話がありましたが、何年か前に伺っていたことと重なる部分がたくさんありました。

ただ、私自身がその間に成長しているので、捉え方も変わってきますし、身体の使い方も、以前よりは意識してできるようになっています。

音を聴き分ける耳も、進歩していると思っています。

その中で、より上の段階の感覚で先生の言葉をとらえ、具体化していく。

これが、レッスンを継続して受けていることの最大のポイントなのです。

昨日よりも今日、今日よりも明日、またよりよい響きを見つけて練習していきます。

2018.12.04

ピアノについての経験の幅を広げる

こんにちは。

ここのところ、ピアノについて今までとは違う新しい経験をいろいろしているので、今日はそれについて書いていきます。

気づくことがたくさんあり、自分自身の勉強にもなりましたし、レッスンに生かせる部分もありそうです。

日本歌曲を通して日本語の美しさを感じました

1つ目は合唱の伴奏を録音したことです。

葵の会の先輩から頼まれたもので、上田真樹編曲「女声合唱のための 日本抒情歌~さくら さくら~」という曲集の中から4曲「朧月夜」「我は海の子」「赤とんぼ」「野菊」の4曲と、「小さな世界(It’s a small world)」「私の太陽(’O sole mio)」の計6曲。

日本歌曲の美しさ。

小中学校で歌ったことのあるものばかり。

歌詞の中に歌われている風景が頭に浮かびます。

春のぼーっとした暖かさのなかに浮かんでいる月も、波が打ち寄せてくる海岸も、秋の夕暮のとんぼも、野菊の可憐さも。

昨日などは一日「きれいな野菊、薄紫よ」という歌詞が頭に浮かんでいました。

やはり、自分の感覚の中にしっかりあるものなのだな、という実感が持てましたね。

歌詞を味わいつつ歌う、ということを改めて体感しました。

12月にはフィガロの結婚の伴奏もあるのですが、こちらももう一度歌詞をしっかり読み込もう、と思いました。

録音の難しさ

しかし、伴奏の録音は難しかった!

現代の編曲なので、和音が細かく変化していく部分が多かったことと、手が小さいと弾きにくい部分が多かったのです。

同時に「録音」というのは、気に入らないと何度でもやり直しができます。

逆に言うと、いつまでたっても終わらない、ということになってしまいます。

グレン・グールドが納得できるまで取り直しができるということで、録音での演奏を選んだことは有名ですが、逆にそれは精神的にずいぶん大変なことだったのではないかと思います。

一方、アルゲリッチは、私の先生の話によると、2回弾いて、好きな方を使って、ということで録音を終わりにするのだそうです。

これも納得。

いきなり世界的ピアニストを頭に浮かべてしまいましたが、録音そのものにとても時間がかかってしまい、改めて録音の良さと難しさを感じました。

作品発表のための演奏に向けて

来年の葵の会定期演奏会では、私は小菅泰雄氏のピアノ作品を演奏します。

こちらの事前準備のため、先日大宮で聞いてもらいました。

日本的な音階が使われているのが特徴で、「AOI」という題名なので、「源氏物語」の「葵」なのかな?と思っていたら、そうではないそうです。

ただ、どことなく、不思議な世界が感じられたので、思い切ってペダルを踏みっぱなしで4小節弾いて響きを混ぜるなど、自分なりに工夫をし、聞いてもらいました。

作曲者ご本人にお話をうかがいながら曲を作っていく、というのもまた新しい体験でした。

rit.のタイミングや、曲の区切りなど、楽譜を読んでいるとはいえ、微妙に私の癖が出ているということも感じましたので、改めて、他の曲を弾く時にも、作曲者の意図を楽譜からしっかり読み込んでいくことの意義を再認識し、とても勉強になりました。

経験の幅を広げる

今までしたことのない新しい経験には、とまどうこともある反面、自分自身を振り返る良いきっかけにもなりました。

小さいお子さんの場合には、ピアノ教室で学ぶ内容の多くが「新しい経験」。

きっとこんな感覚なのかな、と思う部分もありました。

経験の幅が広がることで、今まで学んだこともより深く学び直す要素もあります。

新しい経験を楽しみつつ、今まで学んだこともより深めよう、と考えています。

2018.12.03

ピアノレッスンに取り入れるために、リトミックの講習に行きました

こんにちは。

昨日は、横浜に出かけ、1日、リトピュアリトミックの講座に参加してきました。

3歳以下のお子さんの場合、さまざまな面で個人差が大きく、ピアノの前段階として、リトミックの要素を入れていけたら良いな、と以前から考えていたからです。

参加者10人。和気あいあいとした雰囲気の中で、リトミックを学んできました。

音感を育てる工夫

絶対音感そのものが果たして音楽を表現する上で必要なものか?直接の影響はありません。

現に私の先生も「僕は絶対音感ないからね~。」と言っています。

私自身は、ピアノの音を基準にして音の高さを捉えることができますが、実はこれはかなり大雑把です。

自分で音を作っていく、例えばバイオリンの人などの耳は非常に細かい音の違いを聞き分けられるのです。

ただ、ある程度、音のイメージが頭の中にあることはプラスにこそなれ、マイナスにはなりません。

絶対音感をつけるために、というのではなく、楽しみながら、結果的にある程度身に付けることができた、というのは意味のあることでしょう。

「おへんじのうた」。お返事をしながら、音の高さをとらえていきます。交代で先生役も生徒役もやりましたが、楽しいものでした。

リズム感を育てる工夫

動物キャラクターカードというのを使って、リズムを学んでいきます。

動物の鳴き声でリズムを感じていくので、小さいお子さんでも分かりやすいでしょうね。

0歳、1~2歳、3歳のクラスがあるとのことで、段階によって、さまざまなバリエーションがありました。

自然にリズムが取れるような工夫には感心しました。

このカードを使ったリズム打ちも、先生役・生徒役ともに体験しましたが、これもとても楽しくできました。

集中力が必要なので、その訓練にもなりそうです。

まだ、音符に慣れていない小さいお子さんのレッスンに取り入れていこうと考えています。

個人レッスンのピアノ教室の良さを生かして

グループレッスンにはグループレッスンの楽しさがあります。

一方、ピアノ教室の最大の特徴は個人レッスンであるということ。

一人ひとりの生徒さんに合わせて内容を考えていくことができます。

ピアノという楽器に、自然につなげられるように、今回学んだリトミックの内容をアレンジして、レッスンに取り入れていきます。

先日も、今、レッスンに来ている生徒さんのお母様から、弟さん(年少)の入会について、ご相談をいただき、年中さんになったタイミングで始めることになりました。

小さい生徒さんが、「音楽は楽しい」と思っていただけるように、工夫をし、レッスンを進化させていきます。

趣味でピアノを弾くからこそ、音色にこだわってほしい

こんにちは。

昨日は、忙しい方が、少ないピアノ練習時間をうまく使うための工夫ということで書きました。

関連して、今日は、「趣味でピアノを弾くからこそ、音色にこだわってほしい」と思うので、それについて書いていきます。

忙しい方が陥りやすいループ

私自身のことを少し、例にあげてみます。

私は、「教育学部音楽科」の出身ですが、中学校現場で「国語科」の教員として長く働きました。

ですから、その期間について言えば、ピアノは「趣味」に近く、少ない時間をやりくりしつつ練習していました。

その頃は、「弾けるようになる(音を間違えずに並べられるようになる)」という段階がまずあって、次に「曲の解釈」「曲想をつける」て「表現する」という段階になる、と大きく言うと2段階にとらえていたように思います。

仕事をしながら、少ない時間をやりくりしていると、昨日書いたような工夫をいくらしても、なかなか第1段階である「弾けるようになる」というところがクリアできません。

いつまでも弾けない→自分らしい曲想をつけて「表現する」ことができない→レッスンに行きづらくなる→弾けたらレッスンに行こうと考える→次のレッスンが決まっていないので練習が後回しになる→さらに弾けない

という困ったループにはまってしまいがちです。

私だけでなく、同じようなループにはまってしまった方を、何人も知っているので、ありがちなことなのです。

音色にこだわると、過程がより楽しめるようになります

今の奏法で音色にこだわり、響きにこだわるようになってから、感覚が変わりました。

常に、すべてが一つのまとまりとして感じられるようになるのです。

たとえ8小節であっても、弾きながらその8小節の音楽を細かく感じることができる。

忙しくて練習がなかなかできなくても、8小節なら、何とかなります。

そしてその8小節の中に、自分なりのイメージ、表現を反映させていくことができます。

実際、「今日は、これしか弾けません。」と言って、1ページだけしかレッスンに持っていかなかったこともありました。

それでも、その中で音の出し方、響かせ方、学ぶべきものがたくさんあったり、自分自身の進歩が実感できたりしました。

小さい単位であっても、その中に大きな広がりがあり自分らしさを「表現」していくことができる。

過程をより楽しむことができるのです。

極端な話、1音でも良いのです

時々は、1音の出し方だけで、かなりの長時間レッスンしていただいたこともあります。

その大切な1音。

どう響かせ、どんな音がほしいのか。

そのためには、身体をどう使い、指や手をどう動かしていったら良いのか。

先生の響きを聞きながら、自分の耳で、今度は自分の音を聞いていく。

その繰り返しをしていきます。

これも、とても貴重な時間であり、貴重なレッスンなのです。

何よりも楽しむこと、続けることが大切

1音でも良い、となると、ずいぶんハードルが下がるのではないでしょうか。

ピアノの前に座り、集中して音を出す時間を、少しでも持つこと。

忙しい生活を送っているからこそ、その時間が楽しいものであってほしい、そして楽しいからこそ続けられる、そう思うのです。

忙しい方が、少ないピアノ練習時間をうまく使うための工夫

こんにちは。

「なかなか練習する時間がなくて。」特に大人の方はそうですね。

私もフルタイム勤務していた時、本当にそう思いました。でも、少しずつであったとしても、毎日弾けば上達していきます。

今日は、趣味でピアノを学んでいる忙しい大人の方が、こんな点を工夫すると良いのでは、ということを書いていきます。

主に、ピアノに向かう以外の時間をどう使っていくか、ということが書いてあります。

自分の練習中の曲をたくさん聞く

ピアノの前に座っている時間は短くても、移動中車の中や、電車の中、あるいは家事をしているときなどで、耳が空いている時はあるのではないかと思います。

そんな時には、今、練習している曲を聞く、ということをおすすめします。

一人のピアニストの演奏ばかりだと、自分の演奏への影響が強すぎてしまう場合がありますので、最初はいろいろなピアニストの演奏を聞くことが良いでしょう。

今はYoutube上にたくさんの演奏があふれている時代。

3人、5人のピアニストの演奏を探すことなど、あっという間です。

聞くことで、譜読みの予習にもなりますし、演奏についての自分の好みがわかります。

このピアニストのこういう部分が自分にとって魅力的だ、などを言葉にして意識していけば、自分が表現するときにも参考になります。

楽譜を眺める

家族の都合に合わせていると、音を出せる時間の限られているピアノの練習がどうしても後回しになりがちです。

ちょっとした隙間時間に、楽譜を眺めるというのもおすすめです。

眺めるときのポイントは、同じ音形がどこに出てくるのかな?と探すことです。

こことここは全く同じ、こことここは音は違うけれど、パターンが同じなど、似ているところ探しをしていきます。

多くの場合、似たような音形があちこちに使われていますので、そこが頭に入っていると、実際の練習の効率化につながっていきます。

私も、仕事が忙しかった頃は、縮小コピーした楽譜を持ち歩いて、ちょこちょこと眺めていました。

電車の中だと、聞きながら見られるので、レッスンに行く途中の電車の中でもよくやっていました。

指遣いを考える

机やテーブルが使えて、書き込めるスペースがある場合は、指遣いを考えて書き込めればなお、良いでしょう。

特に、新しい曲を弾き始めるときには、指遣いをしっかり決めていくことが大切です。

一般的な記憶と作業記憶とでは、脳の中の記憶の保管場所が異なるそうです。

ピアノは作業記憶の色合いが強いので、最初に指遣いをしっかり決めて何回もそれで練習していくと「指が覚えて」いきます。

どうしても練習時間が少ないとこの部分が難しいので、少しでもピアノの前にいる時には実際に音を出すことに集中したいですよね。

あらかじめ考えておくことで、ピアノの前に座っているときには、音を出す時間が多く取れるようになります。

ただ、机上で考えていたものが、意外に弾きにくい場合もあるので、その時は、潔く変更します。

たとえ5分でも、毎日弾いて、それを楽しみましょう

忙しい中でも、とりあえずピアノの前に座る。そして5分でも弾いてみる。

やはり上達の最大のポイントはここにあることは間違いありません。

私自身も、かつて疲れている時にピアノの前に座って、気がつくと譜面台に顔を伏せて眠ってしまったこともありました。

それでも音が出ると、やっぱり楽しい。その楽しさが、日々の生活をまた頑張ろうと思う、励みにもなります。

ぜひ、楽しんで、ピアノを弾いてほしいと願っています。

2018.11.28

自分の耳でよく聞きましょう

こんにちは。

自分の演奏。弾きながらだと、聞いているようでなかなか聞けません。

特に最初の頃は、弾くほうに気を取られて、よけいにそうなりがちです。

でも、上達していくためにも「聞くこと」は欠かせません。

どうしたら良いのでしょうか?

録音する

ごく当たり前のことなのですが、録音して聞いてみると、とてもよくわかります。最近はスマホなどでも、手軽に録音・録画できるようになりました。

「響き」はなかなかとらえにくいのですが、それでもある程度はつかめるように思います。

自分ではこうしている「つもり」だったのに。「つもり」だけだった。がっかりすることもあります。

私自身も、本番前には必ず録音(最近は身体の使い方を見たいので、録画)しています。

付箋を手元にたくさん用意して、課題となるところにはどんどん貼っていきます。可能なら、付箋にメモを書きます。「左手不安定」とか「音はずす」とか。

残念ながら、最初のうちは、書いているひまがないほど、次々貼ることになります。

何色か用意して、今日はこの色、と色を変え、聞きながら前回の付箋を外していきつつ、新しい付箋を貼っていきます。

短いフレーズごとに聞く

録音できない時は、フレーズごとに止めて聞くことにすると良いと思います。

例えば、昨日のレッスンでも小学校2年生の生徒さん、「山のワルツ」でミーミミソ シララの後半シララのラ2つが、スタッカートのように短くなってしまいました。

「短くなっているね。スラーがついているから、こう弾いてね。」と私が弾いてみせて、その後、生徒さんも何回か繰り返して練習したのですが、やはり短くなってしまいます。

自分で自分の音を聞いていないかもしれない、と思ったので、そこで止まって「今度はどうだった?」と聞きました。

「はねている」

「今度はどうだった?」

「前より少し長くなった」

何回か繰り返しているうちに、少しずつ音が長くなっていきました。

いつも「自分の音を聞こう」と意識を向けることが大切

一番大切なことは、やはり「自分の音を聞こう」という気持ちを持ち、「聞くこと」を意識することです。

自分はどんな演奏をしているだろうか?

届けたい演奏になっているだろうか?

そんなことを考えながら聞く習慣をつけ、日々積み重ねていくと、大きな違いになってきます。

ぜひ、自分の音を聞きながら、練習してみてくださいね。

2018.11.27

音楽短大のライブ実践。若者の頑張りに感動しました。

こんにちは。

昨日は、中学校教師時代の教え子が、音楽短大に進学していて、ライブ実践ということだったので、聞きに行きました。

(写真撮影はできないとのことなので、上の写真は昨日のものではありません。)

人生初のライブハウスです。しばらく前、息子にライブハウスってどんなところ?と聞くと、お母さんが行くの?と笑いながら、飲食店扱いなので、ワンドリンク買うことが必要なことを教えてくれました。

あわせて「念のために、耳栓を持って行ったほうがいいよ。スピーカーの位置と音量によっては、後で耳鳴りが残ることもあるから。」とも言われ、耳栓も持って行きました。(全然問題ない音量で、使いませんでした)

 

若者達が、それぞれの持てる力を発揮して頑張っている姿はとてもキラキラして美しく、魅力的でした。

作詞作曲し、アレンジもそれぞれの学生さんがしたのだそうです。

ピアノやベース、ギター、ドラムは、それぞれのプロプレイヤーが担当していました。その演奏レベルの高いこと!

この方達に支えられて自分の楽曲を披露できる場というのは、学生さんたちにとって、とても幸せなことだと思いました。

 

ある学生さんは歌だけ、別の人は弾き語りをし、ドラムをたたきながら、歌っていた人もいました。

歌を歌い、さらに間奏でフルートを吹いていた人もいました。

歌詞にも、それぞれの個性が表れていて、音楽とあわせて、とても興味深く聞きました。

赤塚不二男さんの世界をモチーフに使っていたり、就活に向かう自分自身への応援歌を歌っていたり。

今の日常生活のことを歌っていたり。

私の教え子も、今まで色々な経験があったのですが、その中から感じたことを歌詞と音楽とで表現していました。

このステージに立つまでの経緯を知っているだけに、大きな成長を感じるとともに、本人の努力、お家の方の支えを思い、胸が熱くなりました。

 

案内でもらった手紙に、これからも音楽と関わり、発信していきたい、ということが書いてあったので、またそれを楽しみにしていこうと思います。

感動と、微笑ましさとで温かい気持ちになったひとときでした。

2018.11.26

「ほめ方」は難しい?自分の感じたことを「伝えて」いく

こんにちは。

ほめることは難しい、と思っている保護者の方は多いのかもしれません。

私は、「ほめる」というより自分の感じたことを「伝える」ようにしています。

 

中学生を相手にしていた頃、最初のうちは一生懸命「ほめよう」と思っていました。

ところが、場合によると「おだてている」と取られてしまうこともありました。

実は、このあたりが中学生くらいのお子さんの難しいところです。

その後、心理学やコミュニケーションについていろいろ勉強していくうちに「自分の感じたことを伝える」ほうが良いということを知りました。

言葉にすると「素晴らしい」とか「すごいね」なのですが、

「(私はあなたのその行動を)素晴らしい(と思っている)」

「(私はあなたのその進歩を)すごいね(と思っている)」

ということですね。

 

あと、もう一つは、できるだけ具体的に伝えるようにしていました。

「漢字練習をたくさんやって、頑張っているね。」とか、

「文字が丁寧で読みやすいね。」とか。

今も、できるだけ具体的に、

「この部分の強弱の付け方が素敵だと思う。」とか、「正しく弾けているね。」など、と「何が」を言うように心がけています。

 

先日のレッスンで、幼稚園年長の生徒さんが、次の曲の楽譜がすらすら読めるようになり、リズム打ちもとても正確にできていて、とてもうれしくなりました。

ピアノを始めて7ヶ月。どんどん成長していきます。

お母さんにも「進歩が速いですね。どんどん成長していきますね。」とお話ししたところ、

「先生がたくさんほめてくれるから。」と言っていただきました。

ありがたく思いました。

実際、楽譜が読めて、リズムが分かってきて、自分で次の曲が弾けるようになってくる。

一つ、段階が上がっていきます。

 

子育て中の自分を振り返っても、ついつい「あれがまだできていない。」「もっとこうなってほしい」が出てしまいがちだったと思います。

どうしても、親の立場だとそうなってしまうのです。

ただ、できるだけ、「以前よりもできるようになったことに目を向けよう」「進歩したことをフィードバックするようにしよう」と思うようにはしていました。

 

「私はこう思っている」という形でお子さんの良さを本人に伝えていきませんか。

お子さんに対する見方そのものが変わってくるかもしれません。

2018.11.25

ロシアのピアノ奏法での手の回転・脱力・支え

こんにちは。

ロシアの奏法では、ピアノを弾く時、手の回転を使います。

 

モスクワに留学していたことのある、大野ピアノメソッドの高橋美幸先生が留学中のことを振り返り、「旋回地獄だった!」とおっしゃっていたことがありましたが、回転を使うことをとても重要視しています。

回転も、単純に回せばよいわけではなくて、フレーズの音のつながりかたによって、微妙に力の逃す方向も変わってきます。

このあたりが、実際にレッスンを受けるのと、文字で読むのとの違いになってきます。

実際にレッスンを受けながらだと、この曲の、このフレーズの場合には、こういう方向に手を使い、こういう方向に力を逃していく、ということを具体的に知ることができます。

実際には、求める音の響きによっても、その方向を変えていきますし、単純なものではないのですね。

 

「脱力」と一言で言っても、単純な脱力ではありません。

それでは、コツンという音になり、まるい美しい響きにはなりません。

しっかり虫様筋で支えた上での「脱力」。

これも回転と関係しています。

ただ、最初の段階では、この回転と脱力と、支えと3つを一度に体感することが難しい場合が多いように思います。

 

私自身を振り返ると、最初期に頃は、脱力と支えが中心でした。

というのも、「しっかり」弾くくせがしみついていましたので、それを優先させて教えていただいたのだと思います。

支えの感覚もなかなかつかめませんでした。

今でもはっきりと覚えているのですが、スクリャービンのエチュードを弾いている時、「指の力を抜きながら、引っ張り上げるような感じで鍵盤を弾く」と言っていただき「引っ張り『上げる』のに、鍵盤を弾くために指を『下げる』とはどういうことだろう?」とかなり悩みました。

それをつかむことができるようになったのが、指の筋トレです。

 

これをやって、少しずつ虫様筋などの手の筋肉がついてきて、ようやく「引っ張り上げながら弾く」脱力することと支えることのイメージがつかめるようになり、回転も分かってきました。

特に最初の頃は、わかりにくい場合もあるかもしれません。

地道にやっていくうちに、あるとき、ふっと全体像がつかめるようになってくるのです。