「2018年 7月」の記事一覧

2018.07.21

調律をしていただきました

こんにちは。

今日から、小・中学校は夏休みですね。

毎日暑い日が続いていて、レッスン時にもご家族の方が熱中症になったお話や、生徒さん本人が熱を出した話なども伺っています。

暑さ対策をしっかりして、ぜひ楽しい夏休みを過ごしていただきたいと思います。

 

昨日は、調律をしていただきました。

前々回の調律の時に弦が切れ、張り替えていただきました。

その後も何回か調整をしに来てくださっていたのですが、他の部分の音程も気になってきたこと、ペダルを踏んだ時に変な音がでる場合があることから、予定を早めて来ていただいたのです。

 

今回も、動画を撮らせていただきました。

電子ピアノをお使いの生徒さんが増えている今、グランドピアノはどのような仕組みになっているのか、内部を見られる貴重な機会ですので。

ちょっとピントがぼけてしまいましたが、このように、ピアノの内部を出して確認していきます。

ハンマーの状態を見ているところ。

 こちらはバネの動きを確認しているところです。

ひとつの作業を88回ずつ。

とても丁寧に調整してくださいます。

私の好む響きをいろいろお話しして、理解した上で調整してくださったので、終わった後、今までよりもまるい響きが出る状態になりました。

私の先生のピアノもご存知なので、それも一つの基準になっています。

これでまた、自分の練習も、レッスンもいっそう楽しくなります。

保育士さんの体験レッスン

こんにちは。

昨日は、保育士さんをしていらっしゃる方が体験レッスンに来てくださって、ご入会いただきました。

今まで、その場その場で「この曲を」と練習してきたのだけれど、体系的に学んでいきたいと思ったのだそうです。

同時に、2月に係分担で弾くことになっている曲を仕上げていきたいとのこと。

 

ある意味、学校の先生や保育士さんのサポートは、私にとっては得意分野と言えるかもしれません。

保育園には息子がお世話になり、また学校現場は熟知しているので、その状況の中で何が必要とされているのかが見えています。

小学校の授業や、保育園の行事の中で、ピアノについて必要なのはどういう力なのか?

完璧にピアノが弾けても、授業で苦労していた音大ピアノ科出身の音楽の先生の姿を、中学校で見てきました。

逆にピアノは苦手だけれど、生徒達が楽しみにするような授業ができた音楽の先生もいらっしゃいました。

音楽は「音を楽しむ」ことが基本なので、子ども達が楽しめるように、指導する側がピアノをどう使っていけるか、そこがとても大切なのではないかと思うのです。

 

一方、練習を効率的にする方法、というのもあります。

例えば、昨日の方は「北風小僧の寒太郎」の楽譜を持っていらっしゃいました。

体験レッスンでは、左手部分の練習から入りましたが、4小節に8回、同じ音・リズムが続いています。

一つそれが出来れば、4小節分の左手は弾けてしまうのですね。

まったくの初心者がそれを見ていくのは、難しいかもしれません。

でも、ピアノを弾き慣れている者の目で、全体を見ていけば、そういうことが見えてきます。

昨日の方も、それで2段分、8小節の左手伴奏部分の譜読みができました。

歌が入ってからも、左手のリズムパターンは同じであること。

だから、和声の変化を追って、その練習をしていくこと。

 

効率的な練習方法をしていけば、一人でやるよりもずっと早く仕上げることができます。

その部分で、お役に立てればとてもうれしく思います。

2018.07.19

ピアノを弾く時の身体の使い方を考える

こんにちは。

昨日は、御茶ノ水にレッスンに行ってきました。

いつもと違う日に行ったのは、アシスタントの先生がいらっしゃる日を選んで、弾く時の身体の使い方をメインに見てもらうためです。

お若いのですが、とても観察眼が鋭く、以前に先生の指の使い方について「指先ではなくて、第2関節で鍵盤にふれるイメージで弾いている」ことを見抜いた方。

今の私が課題としている、「身体の使い方」全体を見ていただくにはぴったりです。

 

いろいろ教えていただくことができて、とても実りある時間でした。

まず、座り方から。

おしりを椅子に置くのではなくて、股関節を意識して座る。

以前、先生のブログでも取り上げられていましたが、ホロヴィッツも「立っているように座っている」のだそうです。

今までより、もっと足で支えられるようになります。

ここは一番の大元なので、身につくまでしっかりやっていく必要があります。

 

同時にお腹での支えについて、「軸を安定させる」

お腹の使い方も、今までの理解が少し違っていたようです。

この2つがセットでしっかりできることによって、腕の重みをすべて鍵盤にのせることが出来るようになっていきます。

 

その上で、現状の弾き方では音型によって、肩で支えてしまう部分があること。

手の細かい使い方についても、私が弾きにくいと感じている部分を取り上げて見ていただきました。

いろいろなピアニストの動画を見ることで、自分の中のイメージは書き換えられつつあったのですが、それができているかどうかは、見てフィードバックしていただく方がいることでとらえられる部分があります。

これがレッスンを受けている最大のメリットです。

 

自分の理想とする響きを目指して、やれることを一つずつやっていく。

また、そんなことを思いながら帰ってきました。

2018.07.17

筋トレとピアノ

こんにちは。

以前にもちょっと書きましたが、1月から筋トレを始めました。

両親の様子を見て、筋力がいかに生活の質と関係しているか、ということを実感したこと。

本格的に運動した経験はなく、もともとの筋肉の量は少ないので、これ以上減ってしまったら大変という危機感はありました。

たまたまツタヤに行ったとき、目に入った「自宅筋トレ続ける技術」(有賀誠司著・日本文芸社)を見て、これならできるかなと買いました。

そして50代の今から少しずつでもやっておけば、まだ間に合うのでは?と始めたのです。

これが、ピアノの弾き方に大きく影響したのです。

 

筋トレで、筋肉の量が増えたか?というとこれは微々たるものかもしれません。

でも、大きく変わったのは、筋肉に対する自分の意識です。

筋トレのメニューは、本に載っているものをそのまま使っています。

そこには、例えば、上半身の日には「上腕二頭筋」「上腕三頭筋」「広背筋」など、その時に鍛える筋肉が書いてあります。

やっているうちに、この動きの時に使っているのが「上腕二頭筋」なのだ、ということがわかってきました。

 

ピアノのレッスンで、先生から腕の下側の筋肉が…という話を伺って実際に弾いた時、「上腕三頭筋を使っている」という意識が持てるようになってきました。

同時に、上腕三頭筋の筋トレメニューである「ナロープッシュアップ」(手を肩幅について、ひじを身体に近づけたまま曲げる腕立て伏せ)がピアノを弾くときに、鍵盤に腕の重みをかけるイメージとつながりました。

同時に、背中の使い方は、その時とは違っている、ということも分かりました。

この「身体の使い方が意識できるようになった」というのが、私の中ではとても大きく、先生が比喩でおっしゃっていることが自分の身体の実感として持てるようになったのです。

 

結果として、音の響きも変わってきています。

「筋トレをしたら、音の響きが変わった」

自分の中で、予想もしていなかった大きな成果にとてもうれしい思いで、暑さの中、汗をかきながら腕立て伏せをしています。

難しいときは、分解する

こんにちは。

家の南側、道路の脇に植えたマリーゴールドにカミキリムシが止まっていました。

子どもなら大喜びするでしょうね。

もうすぐ夏休み。

クワガタやカブトムシを飼っていた子育て時代を、ふと思い出しました。

 

小さいお子さんには、音楽ドリルで楽譜を読む勉強をしてもらっていますが、難しく感じる理由の一つに、音符は2種類の情報を含んでいることがあります。

五線の中のどの位置にあるか、ということで音の高さを表す。

同時に4分音符や2分音符、全音符という形で音の長さを表す。

一つのものから両方を読み取っていく必要があるわけです。

 

小学校1年生の生徒さん。

先週、よくがんばってほぼ毎日練習してきました!

レッスンノートを見ると、「今日はお父さんと一緒に練習しました」という日があって、ご両親がとても熱心に関わって下さっている様子がうかがえます。

聞かせてもらうと、音の高さはばっちり。

ただ、残念ながら、音の長さが違う部分がありました。

 

まず、「とんぼのめがねはみずいろめがね…」と歌詞でいっしょに歌いました。

次に「ドーミミレレドレ…」と階名でも歌いました。

タンバリンで、1234と数えながらリズム打ち。

 

その後で、弾いてもらうと、今度は音の高さも、リズムも正確に弾けました。

難しく感じたときは、分解して、一つずつ確認していく。

遠回りに思えても、結局は近道なのかもしれません。

2018.07.15

新しいピアノ椅子

こんにちは。

昨日、新しいピアノ椅子が到着しました!

今、とてもうれしいのです!

写真で見ていただくとおわかりかと思いますが、とても高い(高さが…ですよ)椅子です。

 

ポゴレリチの動画を見て以来、いすの高さと弾く人のひじの位置が気になっていました。

私の理想とする響きを出しているピアニスト、ソコロフ・ガブリーロフはとにかく身体が大きい。

それでも、いすはとても高く、ひじが鍵盤のずっと上にあります。

 

ポゴレリチの場合、動画で見てみると、椅子の下に台が置いてあったのですね。

その上から赤い毛氈が敷かれていたので、最初はよくわかりませんでした。

レッスンの時に先生から、「生徒の誰かが言っていたけど、台があったでしょう。」と言われ、改めてよく見たら本当にそうでした。

あれだけ身体が大きいのに!と本当に驚きました。

 

身体の小さな私はどうしようか。

さらに、かわいい幼稚園・小学生の生徒さんたちにはどうしたらいいかと考え、調べてみたところ、見つけました。

座面が最高67㎝まで上がるピアノ椅子。

ネット時代の恩恵に感謝しつつ、すぐ購入を決定。

その椅子が昨日届きました。

右側が、今までのヤマハの椅子。

それぞれ一番高くした状態で、こんなに高さが違います。

ここのところ、特に幼稚園児の生徒さん達が、手首を下げる状態で、下向きに「頑張って」力を入れているのが気になっていたところでした。

これからは、この椅子を使って高さをきちんと合わせることで、手首が下がらない状態を体感してもらうことができます。

 

鍵盤との高さを比べるとこんな状態。

さっそく、昨日、幼稚園年長さんの生徒さんに座ってもらいましたが、良い感じです。

ひじを鍵盤よりも高い位置になるようにして座り、背中から肩・腕の下の筋肉も意識しながら腕の重みが自然に鍵盤にかかるようにする。

生徒の皆さんに、この椅子を使っていただきながら、良い響きが出る姿勢・手の形をレッスンで指導していきたいと思っています。

楽しみです!

幼稚園年長さんのピアノ体験レッスン

こんにちは。

昨日は、幼稚園年長の女のお子さんの体験レッスン、そしてご入会を決めていただきました。

習い事は初めてとのこと。

新しい場所で、知らないピアノの先生に会う、ということで緊張していましたが、「こんにちは。」としっかりごあいさつができました。

 

地元の幼稚園に通っているとのことで、同じ幼稚園のお子さんがすでに、たうらピアノ教室にも何人かいます。

ですから、ピアニカで年中さんはこんな曲をやったんだよね、とか、年長さんの曲は何?夕涼み会があったでしょう、など、そんなお話をしているうちに、だんだん緊張もほぐれてきました。

お返事も、受け答えもしっかりできます。

 

いよいよレッスン。

ぬり絵はとても上手にきれいにぬれました。

右左ゲームも迷わずばっちり。

指番号の練習もすぐ上手にできました。

指先が器用なお子さんで、両手の薬指を打つのも上手です。

次に、ボンゴを使ってリズムを打ちます。

こちらも迷わずしっかりできました。

 

幼稚園では、今、運動会の向けて和太鼓の練習をしているとのこと。

お母さまから聞いていた「勇気100%」の曲をかけ、和太鼓のかわりにボンゴでたたいてもらいました。

かなり複雑なリズムもありましたが、頑張って聞かせてくれました。

 

そのあとピアノに移動。

お家の楽器は、電子ピアノだそうなので、スイッチがないこと、音の出るしくみを簡単に説明して見てもらいました。

ピアノでは、高い音からお子さんに弾いてもらい、私が低い方から弾いてどこか真ん中を確認しました。

その後、たくさんあるドを探したり、「良い手の形」に気をつけて「ドレミファソラシド」を弾いたりしました。

最後にお歌をうたってお手玉遊びをしておしまい。

「楽しかった」とにこにこして言ってくれました。

 

そう、ピアノを弾くのは楽しいこと、音が出せるのはうれしいこと。

これからのレッスンの中でも、そんな経験をたくさんしてほしいと思っています。

個人レッスンならではの良さを生かす

こんにちは。

幼稚園から小学校1年生の小さいお子さんの場合、ひらがな・数字の読み書きができるかどうかで、レッスンの内容も変わってきます。

音楽ドリルも、ひらがながすらすら書けるようなら、「ピアノひけるよ!ジュニア」のワークブックを使います。

これは、ドレミを書き込む課題があるので、ひらがなが書けることが前提です。

 

まだひらがなが書けないお子さんの場合には、「おんがくドリル・幼児版」使っています。

こちらは、色をぬったり、○で囲んだりと文字を使わない課題になっています。

課題の中に迷路があったり、2ページごとにシールを貼ったりできるので、幼稚園・保育園の生徒さんたちは楽しそうです。

 

くまさんのシールを貼ろうか、うさぎさんのシールにしようか。

考えながら貼っていきます。

これも個人個人で違うので、見ていておもしろいですね。

「うさぎさんはかわいいから最後に貼る。」と言って、うさぎさんを全部残していくお子さん。

シールの用紙の左上のシールから、順番にはがして貼っていくお子さん。

順番関係なく今日は「たぬきさん」今日は「くまさん」と選んでいくお子さん。

たった一つシールを選んで貼る、という行動だけでもこれだけ違うのですから、実際に音楽を表現すると考えた時、どれほどの違いになるか。

 

「ピアノひけるよ!ジュニア」のワークブックを使っている小学校1年生たち。

「ひらがなでいいよ」と言っても、ドレミはかたかなで書きたい生徒さんが多いですね。

「大丈夫。書けるから。」と頑張って書いてきます。

時々ミが右上がりになっていることもありますが、音楽ドリルを通してかたかなを学ぶ、という側面があってもいいのかな、と思い、字の間違いもいっしょに修正しながら○付けをしています。

鉛筆の持ち方も時々言っていますし、鉛筆そのものが三角鉛筆なので、正しい持ち方の生徒さんが多いですね。

 

ピアノ教室の個人レッスンならではの良さを生かして、一人一人の個性を伸ばしていける教室でありたいと考えています。

2018.07.12

ピアノを弾くことは楽しい

こんにちは。

ピアノは楽しいです。

今、また何度目かの新しい「楽しさ」を味わっています。

身体の使い方を変えると、響きや音色が変わっていく。

自分自身で工夫しながら、そしてレッスンで確認していただきながら、楽しんでいます。

 

昭和の時代に私が受けたピアノのレッスンは、日本の当時のレッスンがほぼそうであったように、「正しい」とされるものがあったように思います。

これは私だけが感じているのではなく、私と同世代のピアノの先生方が、ブログやメルマガなどで書いているので、同じだったのだとわかります。

また、さらに前の世代、私の大学時代の恩師(芸大を卒業)も同じことをおっしゃっていました。

先生のお手本が「正しい」

解釈も、「私の言うように弾きなさい」が一般的。

 

恩師の場合、ロシア系アメリカ人のレイ・レフ先生がおっしゃっていた、という話の中で私にも「フォルテと書いてあるからフォルテを弾くのではありません。本当にフォルテを弾きたい時にフォルテにするのです。」と教えてくれました。

「自分で考える」

「自分の感覚・感性を信じる」

 

ポゴレリチの録画を見て、そのことも思い出されました。

ポゴレリチの演奏は賛否両論あります。

テンポ設定のこと、また強弱についてのこと。

でも、彼の演奏を聞いていると、「自分はこう弾きたい」という意志を強く感じます。

磨き抜かれた一音一音でそれを表現しています。

 

言葉にならない部分だからこそ、ピアノという楽器を通して表現出来る楽しさがあります。

それは、小さいお子さんでも同じこと。

ぜひ、表現出来る楽しさを味わってほしいと思っています。

頑張らなくても音は出る

こんにちは。

6月の最後の1週間、レッスンがなかったので、7月になって毎日生徒さんと会えて、とてもうれしい私です。

ただ、気温の変化の影響でしょうか、先週は、体調不良でお休みする生徒さんが何人かいました。

回復してまた元気な顔を見せてくれるのを楽しみにしています。

 

レッスンで、よく「手の形」について話します。

小さいお子さんの場合、手も小さいので、音を出そうとして頑張ってしまうのですね。

指の腹をつかって、手首を下げて思い切り下に向かって力を入れる、というパターンが一番多く見られます。

先日の1年生の生徒さんも、せっかく弾き始める前に、手をぶらぶらさせて鍵盤の上に置いたのですが、弾き始めると、そのパターンになってしまいました。

 

そこで、鍵盤を触るポイントを意識するようにしました。

ここで鍵盤を弾こう、と指の先をさわって、確認しました。

次に、指の付け根の関節を意識できるように「ここのぐりぐりが出るように指を曲げてね。」という話をしました。

ピアノから離れて1本ずつ指を曲げて、確認していきます。

薬指のときに、「こっちとこっちも一緒に動く!」と中指と小指がいっしょに動くことに驚いていました。

 

最後に、鍵盤に手を置きなおしてみます。

手首の高さ、ひじの位置も確認しながら手を置いて、弾いてみると、音の伸びが全く違います。

生徒さん本人も、頑張らなくても音が出ることを実感していました。

 

身体が小さいと、ピアノの鍵盤はとても重くて深く感じるのですね。

私自身もそうでした。

大人になってからも、そう思っていました。

一生懸命弾かなくては音が出ない、という感覚。

でも、ロシアの奏法を学び、手や指の筋肉がつくに従ってどんどん楽に弾けるようになってきました。

生徒さんにも、ぜひそれを知ってほしい、そう思ってレッスンしています。