「2018年」の記事一覧

2018.11.27

音楽短大のライブ実践。若者の頑張りに感動しました。

こんにちは。

昨日は、中学校教師時代の教え子が、音楽短大に進学していて、ライブ実践ということだったので、聞きに行きました。

(写真撮影はできないとのことなので、上の写真は昨日のものではありません。)

人生初のライブハウスです。しばらく前、息子にライブハウスってどんなところ?と聞くと、お母さんが行くの?と笑いながら、飲食店扱いなので、ワンドリンク買うことが必要なことを教えてくれました。

あわせて「念のために、耳栓を持って行ったほうがいいよ。スピーカーの位置と音量によっては、後で耳鳴りが残ることもあるから。」とも言われ、耳栓も持って行きました。(全然問題ない音量で、使いませんでした)

 

若者達が、それぞれの持てる力を発揮して頑張っている姿はとてもキラキラして美しく、魅力的でした。

作詞作曲し、アレンジもそれぞれの学生さんがしたのだそうです。

ピアノやベース、ギター、ドラムは、それぞれのプロプレイヤーが担当していました。その演奏レベルの高いこと!

この方達に支えられて自分の楽曲を披露できる場というのは、学生さんたちにとって、とても幸せなことだと思いました。

 

ある学生さんは歌だけ、別の人は弾き語りをし、ドラムをたたきながら、歌っていた人もいました。

歌を歌い、さらに間奏でフルートを吹いていた人もいました。

歌詞にも、それぞれの個性が表れていて、音楽とあわせて、とても興味深く聞きました。

赤塚不二男さんの世界をモチーフに使っていたり、就活に向かう自分自身への応援歌を歌っていたり。

今の日常生活のことを歌っていたり。

私の教え子も、今まで色々な経験があったのですが、その中から感じたことを歌詞と音楽とで表現していました。

このステージに立つまでの経緯を知っているだけに、大きな成長を感じるとともに、本人の努力、お家の方の支えを思い、胸が熱くなりました。

 

案内でもらった手紙に、これからも音楽と関わり、発信していきたい、ということが書いてあったので、またそれを楽しみにしていこうと思います。

感動と、微笑ましさとで温かい気持ちになったひとときでした。

2018.11.26

「ほめ方」は難しい?自分の感じたことを「伝えて」いく

こんにちは。

ほめることは難しい、と思っている保護者の方は多いのかもしれません。

私は、「ほめる」というより自分の感じたことを「伝える」ようにしています。

 

中学生を相手にしていた頃、最初のうちは一生懸命「ほめよう」と思っていました。

ところが、場合によると「おだてている」と取られてしまうこともありました。

実は、このあたりが中学生くらいのお子さんの難しいところです。

その後、心理学やコミュニケーションについていろいろ勉強していくうちに「自分の感じたことを伝える」ほうが良いということを知りました。

言葉にすると「素晴らしい」とか「すごいね」なのですが、

「(私はあなたのその行動を)素晴らしい(と思っている)」

「(私はあなたのその進歩を)すごいね(と思っている)」

ということですね。

 

あと、もう一つは、できるだけ具体的に伝えるようにしていました。

「漢字練習をたくさんやって、頑張っているね。」とか、

「文字が丁寧で読みやすいね。」とか。

今も、できるだけ具体的に、

「この部分の強弱の付け方が素敵だと思う。」とか、「正しく弾けているね。」など、と「何が」を言うように心がけています。

 

先日のレッスンで、幼稚園年長の生徒さんが、次の曲の楽譜がすらすら読めるようになり、リズム打ちもとても正確にできていて、とてもうれしくなりました。

ピアノを始めて7ヶ月。どんどん成長していきます。

お母さんにも「進歩が速いですね。どんどん成長していきますね。」とお話ししたところ、

「先生がたくさんほめてくれるから。」と言っていただきました。

ありがたく思いました。

実際、楽譜が読めて、リズムが分かってきて、自分で次の曲が弾けるようになってくる。

一つ、段階が上がっていきます。

 

子育て中の自分を振り返っても、ついつい「あれがまだできていない。」「もっとこうなってほしい」が出てしまいがちだったと思います。

どうしても、親の立場だとそうなってしまうのです。

ただ、できるだけ、「以前よりもできるようになったことに目を向けよう」「進歩したことをフィードバックするようにしよう」と思うようにはしていました。

 

「私はこう思っている」という形でお子さんの良さを本人に伝えていきませんか。

お子さんに対する見方そのものが変わってくるかもしれません。

2018.11.25

ロシアのピアノ奏法での手の回転・脱力・支え

こんにちは。

ロシアの奏法では、ピアノを弾く時、手の回転を使います。

 

モスクワに留学していたことのある、大野ピアノメソッドの高橋美幸先生が留学中のことを振り返り、「旋回地獄だった!」とおっしゃっていたことがありましたが、回転を使うことをとても重要視しています。

回転も、単純に回せばよいわけではなくて、フレーズの音のつながりかたによって、微妙に力の逃す方向も変わってきます。

このあたりが、実際にレッスンを受けるのと、文字で読むのとの違いになってきます。

実際にレッスンを受けながらだと、この曲の、このフレーズの場合には、こういう方向に手を使い、こういう方向に力を逃していく、ということを具体的に知ることができます。

実際には、求める音の響きによっても、その方向を変えていきますし、単純なものではないのですね。

 

「脱力」と一言で言っても、単純な脱力ではありません。

それでは、コツンという音になり、まるい美しい響きにはなりません。

しっかり虫様筋で支えた上での「脱力」。

これも回転と関係しています。

ただ、最初の段階では、この回転と脱力と、支えと3つを一度に体感することが難しい場合が多いように思います。

 

私自身を振り返ると、最初期に頃は、脱力と支えが中心でした。

というのも、「しっかり」弾くくせがしみついていましたので、それを優先させて教えていただいたのだと思います。

支えの感覚もなかなかつかめませんでした。

今でもはっきりと覚えているのですが、スクリャービンのエチュードを弾いている時、「指の力を抜きながら、引っ張り上げるような感じで鍵盤を弾く」と言っていただき「引っ張り『上げる』のに、鍵盤を弾くために指を『下げる』とはどういうことだろう?」とかなり悩みました。

それをつかむことができるようになったのが、指の筋トレです。

 

これをやって、少しずつ虫様筋などの手の筋肉がついてきて、ようやく「引っ張り上げながら弾く」脱力することと支えることのイメージがつかめるようになり、回転も分かってきました。

特に最初の頃は、わかりにくい場合もあるかもしれません。

地道にやっていくうちに、あるとき、ふっと全体像がつかめるようになってくるのです。

2018.11.24

埼玉県西部地区合唱祭に行ってきました

こんにちは。

昨日は、埼玉県西部地区合唱祭に行ってきました。

生徒さんのお一人が、この参加団体の一つで合唱をしていて、案内をいただいたからです。

 

まず、44回という回数にも驚きましたし、参加団体が46もあり、昨日の合唱祭にも44演目あったこと。

高校の音楽部も、松山女子高校と小川高校が出演していましたし、大学も城西大学のグリークラブが出演していましたが、あとは、一般の方の団体ばかり。

これに驚きました。

こんなに多くの人達が合唱の形で音楽を楽しんでいる!!

小学校での合唱練習の様子を、生徒さんから聞いたり、中学校では毎年合唱コンクールをしていたり、と義務教育課程での様子はよく知っていました。

ただ、これがどのように今後の生活の中に生きていくのかな?という思いもあったのですが、この合唱人口の数を知り、うれしくなりました。

 

私が会場に着いたのは16時ごろ。

休憩が終わり午後の第2部の中盤を聞いてきました。

衣装も鮮やかな赤いスカートの団体あり、素敵な色のロングドレスをお揃いで着ている団体あり、それぞれ美しく装って、それも含めて演奏を楽しんでいる感じが伝わってきます。

私達も、ステージに立つときには、ドレスを先に買って、「あのドレスのために頑張って練習しよう。」と思うこともありますから、それも大切なモチベーションアップのための一つの方策だと思います。

選曲も、オーソドックスな合唱曲あり、ポピュラー系の合唱あり、でバラエティーに富んでいました。

 

なかなか凝った演出をしている団体もありました。

伴奏者だけ出てきてお辞儀をして、「?」と思いながら見ていると、いきなりピアノを弾き始めます。

すると合唱団員が歌いながら出てきて、段も含めてステージ全体を一つの舞台のように使い、ミュージカルのように動きをいれつつ歌っている団体もありました。

 

伴奏者の方は、皆さんどなたも上手で、これも感心。

今、葵の会のメンバーから頼まれて、練習用のピアノ伴奏を録音していて、やや難航していたので、こちらも頑張ろうと励みになりました。

とても楽しいひとときを過ごすことができました。

2018.11.23

ぜひピアノを使ってほしい

こんにちは。

ピアノを習い始めるときに、楽器をどうするか、悩みどころですね。

ここのところ、レッスン中にその話題が何回か出ているので、そのことについて書きます。

 

現状では、私のピアノ教室に来ている生徒さんの多くが「電子ピアノ」です。

お母さんがかつてピアノを習っていて、その後結婚したときに、「ピアノは大きくて置けない」「集合住宅で音が出るので、ピアノが置けない」という理由で「電子ピアノ」を購入して、それをお子さんである生徒さんが使っている、という方の割合が一番多いです。

ですから、お母さんのご実家にはピアノがある場合が多いのですね。

私からすると、とても残念なことに思います。

 

ピアノは、弦が張ってあり、鍵盤をひくと内部にあるハンマーが弦をたたいて、音を出します。

鍵盤をどう弾くかによって、響きが変わり、音色も変わります。

その響きや音色の弾き分け方を、私自身も学んでいますし、生徒さんにもレッスンで伝えていきたいと思っています。

また、調律によって、ある程度タッチも音色も調整していくことができます。

先日、ピアノをお持ちの生徒さんが「調律のときに、『スタインウェイみたいに鍵盤の上のほうで鳴るようにしてほしい』と言ったら、家のピアノの感覚が今までと全然違って、軽くなった。」と言っていましたが、そういうこともできます。

 

一方、「電子ピアノ」は、録音した音を「再生」する装置です。

ですから、タッチの変化で音色を変えると言っても制約が大きいです。

特に、日本でピアノを弾く方の多くは、「底までしっかり弾く」習慣を持っているので、「しっかり底まで弾ける」ことを開発上のポイントとして作っているメーカーさんもあるくらいです。

ピアノ演奏は、段階が進めば進むほど、細かいニュアンスの変化を感じて出せるようになることが大切だと考えています。

その時に、底まで弾いたときに音が鳴るタイプの電子ピアノだと、細かいニュアンスは出しにくいのです。

 

レッスンで楽器のことが出るたびに、「中古でも良いので、ピアノを…。」と言っています。

幅はどちらも88鍵ですから、ほとんど変わりません。高さの問題だけです。

黒の圧迫感が気になるかもしれませんが、今はさまざまなタイプのピアノカバーもあります。

それぞれのご家庭のご事情があると思いつつも、一人でも多くの方に、ぜひぜひ、ピアノを使ってほしい!といつも願っています。

2018.11.22

ウォーキングは気持ちが良い

こんにちは。

今日はピアノとは関係のないお話です。

ここのところ良いお天気が続いています。

週2~3回の有酸素運動が脳にも身体に良いということは、知識としては知っていて、できるだけ自転車に乗るようにしていたのですが、なかなか定期的にはできていませんでした。

 

今週はゴミ捨て場の掃除当番。

思い立ってゴミ捨て場の掃除に歩いて出かけ、そのままウォーキングをすることにしました。

ですから、昨日で3日目。だんだん慣れてきました。

九十九川の土手をずっと歩いていきます。

 

かつて中学生の頃(何十年も前になってしまいましたね)には、当時飼っていた犬を連れてのジョギングコース。

まだ高坂ニュータウンもできる前のこと。

この川で近所のおじさんが魚を取っていたことがあったな、とか、白鷺がたくさんいたな、とか昔のことも思い出され、風景の変化も楽しみつつ歩きました。

土手には桑の木が何本かあります。

その木にカラスウリがからみついていて、青い空に赤い実が映えて、とてもきれいだったので、思わず止まって写真に撮りました。

秋らしい風情です。

 

東上線の線路周辺には、新しい家がたくさんできていました。

このあたりも、車で通ってしまうと分からなかったことです。

どんぐり山公園という公園では、幼稚園の子どもさんが遊んでいて、そばにお母さんたちの姿もありました。

住んでいる地元である、高坂も変わってきているのだな、と改めていろいろ気付かされたウォーキングでした。

身体のためにも、少なくとも週に2~3回は続けていこうと思っています。

2018.11.20

ピアノの音色をしっかり聞くことに意識を持っていく

 

こんにちは。

ピアノを弾くときには、しっかり耳を使って聞くことが大切。

当然のことですが、意外にこれはできていないことが多いと思います。

ミスタッチに対して、あるいは違う音が出ることに対して聞けていることは多いかもしれません。

でも、自分が今出している音の1つ1つ、あるいはフレーズの1つ1つに対して気を配っていくことは、なかなか難しい。

でも、これができると確実に演奏が変わってきます。

 

先日の生徒さん。

とても一生懸命ピアノに取り組んでいて、しっかり練習しています。

始めたばかりで「ピアノランド」を勉強中ですが、譜読みも早く、確実に進歩しています。

先日の課題の曲にはスラーがついていました。

ところが、残念なことに、スラーの途中で音が途切れてしまいます。

 

「スラーがある時は、つながるように弾きましょう。こんなふうに。」と弾いてみせました。

生徒さんに弾いてもらった後、「今のはどうだった?」と聞くと

「……。前よりは良いと思います。」

まさか質問されるとは思わず、意識して聞いていなかったようです。

「では、もう一度、よく聞きながら弾いてみましょう。」ということで最初の2小節だけ弾いてもらいました。

「どうだった?」

「最初は良かったと思います。後半は少しつながっていなかった。」

これだけで、演奏が変わってくるのですね。

 

私自身もそうでした。

今の先生のところに行きはじめの頃は、1つ1つの音に響きに注意をはらうことができなくて、かなり雑に弾いていました。

このフレーズはこういう手の使い方、このフレーズはこういう手の使い方、と手の使い方を考えるうちに、まずフレーズごとに音の種類を変えていくことを覚えました。

次に同じフレーズの中でも、1つ1つねらう位置を変えて、音の響きを変えていくこと。

だんだんと自分の中で、聞く意識が変わってきたことが実感できました。

 

ピアノは、どうしても、「弾く」という手の動きに意識が行きがちです。

だからこそ、耳を使うということに意識を向けていくことが大切なのです。

ロシアのピアノ奏法を学びたい…新しい生徒さんとの出会い

こんにちは。

先日、こちらに書いてあります私の奏法を学びたいということで、50代の方が体験レッスンにお見えになり、入会なさいました。

私の先生のブログもずっとお読みになっていて、門下発表会にもいらっしゃっていたとのこと。

私がピアノ教室を始めたいと思った大きな理由の一つして、この奏法を多くの方に知ってほしい、という気持ちがあったので、たいへんうれしく思いました。

 

響きのある音色を自分で出せるようになるには、いくつかの要素があります。

まず、自分で響きのある音色がわかること。

耳の訓練ですが、すぐ聞き分けられるようになる方がいる反面、聞き分けられるようになるまでには、ある程度の期間が必要な方もいます。

ただ、これがつかめるようになると、ピアノとの一体感が違います。

私は教育学部出身ですから、声楽やクラリネット、チェロを学んだ経験があるのですが、声楽や他の楽器の場合には、身体を使ったり、身体に密着させたりするので、楽器の振動が伝わってきて、一体感があります。

ピアノだけが、大好きなのになぜか向こう側にある感覚を持っていました。

響きが分かって、響きを感じられるようになったとき、「あ、歌うように弾ける。」と本当に思いました。

 

次に姿勢。

私自身は意識しているようで意識できなかった期間が長かったのですが、逆にそこが分かったら、音も大きく変わってきました。

いかに自分の腕の重みを、うまく鍵盤にのせて使えるようになるか。

いかに大きく腕が動かせるようになるか。

身体の使い方のイメージですね。

 

3つめに手や指の使い方のイメージがつかめること。

先日の方も、「大野先生のブログを読んでいただけでは、わかりませんでした。こんな使い方をするのですね。」と驚いていました。

やはり文字で読んだだけでは、なかなかつかめないのは事実です。

ある意味、かなり特殊なのかもしれません。

動かし方も、手の旋回を使っていきますが、その旋回の方向も一方向ではありません。

手首も使っていきますし、その時の意識の持っていきかたも重要です。

 

実際のレッスンはこれからですが、ぜひ、この奏法の魅力を味わっていただきたいと思っているところです。

小さいお子さんには、力を抜く練習をすることが多いです

こんにちは。

小さいお子さんにとって、ピアノはすごく大きいものに感じられるでしょう。

特にグランドピアノなどはそうです。

鍵盤も「重く」、「一生懸命」弾かなくては音がでない、というイメージを持ちがちで、ついつい力いっぱい弾いてしまうのですね。

 

実際は、それほど力が必要なものではありません。

レッスン室のピアノはすぐ音が出るように調整してあります。

力を入れて弾くと、音が大きいように感じられるのですが、実際には伸びがないのです。

響きのある美しい音で弾くためにも、指の力のコントロールができるようになってほしい、何とかうまく力を抜いて弾けるようになってほしい。

今、いろいろ試行錯誤中です。

 

このあたりも、個人差が大きくて、早い段階で力を抜くという感覚がつかめるお子さんもいます。

身体の成長にも関係していそうで、同じ年齢でも身体の大きい生徒さんのほうが、感覚がつかみやすいように思えます。

私自身が今でも小柄なほうですし、子供の頃も身体が小さかったのでよくわかりますが、小さいお子さんには鍵盤がとても重いものに感じられてしまうのでしょう。

 

「力を抜く」というのは意外に難しいことです。

ですから、「力を入れる」というのを先にやってから、抜く。

ギュッと力を入れてから抜く。

それを繰り返しやっています。

 

先日のレッスンでも、思いっきり力を入れてバチンバチンと両手をたたく。

次にふわっとさせて、たたく。

この練習を何回か繰り返してみました。

「バチンバチンとたたくと、手も痛いよね、ピアノも力を入れて弾くと、痛いと思うよ。」という話もしながら、手がふわっとたたけるように、練習しました。

やはり、すぐにできることではないので、気長に、地道にやっていこうと思います。

2018.11.17

ピアノ初心者の生徒さんに伝えた、弾き始める前の準備

こんにちは。

クリスマス会という、家族や先生以外の聞き手の前で機会。

私がピアノ教室を立ち上げた時に習い始めた生徒さんがほとんどなので、皆さんにとっては初めての「発表会」になります。

いすに座ってから、弾き始める前に何をしたら良いのか、ここのところ生徒さんとお話したので、それについて書いていきます。

 

小学校1年生の生徒さん。

「『まつぼっくり』、もう見なくても弾けるよ。」とにこにこ顔。

では、ということではりきって弾き始めたのですが、お家ではできたはずなのに、先生の前だと勝手が違ったのでしょう。

ドドソー ミミドー ミードド レーーーー

ドーソソ ミミドー ミードド レーーーー

あれ?同じことの繰り返しになってしまいました。

楽器も違いますし、どこか緊張していたのだと思います。

よく楽譜を見ながら弾こうね、ということで、2回目は上手に弾けました。

 

次に、私との連弾です。

大丈夫という確認をしてから弾き始めたところ、最初の音が違っていました。

手を膝の上に置いて、リセットです。

 

「手を膝の上に置いて、次に鍵盤の上に置いて、楽譜を見ます。最初の音から1小節分の音を頭の中で音を出さずに確認しようね。それから弾き始めましょう。」ということで、手順を確認しました。

今度は大丈夫。

何回か最初の部分の確認をして、落ち着いて弾き始められるようになったら、もうすっかり本来のペースが出せるようになりました。

お迎えに来たお母様の前でも、最後に連弾を披露して、お母様と、次のレッスンを待っていた小学校高学年の生徒さんにも拍手をもらってにこにこして帰っていきました。

 

もうお一人。大人の生徒さんも、やはり弾き始めが慌ただしくなりがちです。

あわてて弾き始めると、最初の音から間違ってしまったり、左右がそろわなかったりしてしまいます。

合唱の経験の長い生徒さんなので、「歌を歌う時と同じで、息を吸って歌い始めるのと同じタイミングで弾き始めましょう。」というお話をして、何回か出だしの練習をしました。

 

初心者の方は、ついあわててしまいますが、ピアノの前で一度落ち着いて手の位置の確認をして、息を吸ってから始めるといいですね。

出だしがうまくいくと、その後の演奏も落ち着いて弾くことができるようになります。