「2017年」の記事一覧

いすの高さと足台の高さの調整

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

幼稚園の年中さん。ピアノの椅子を一番高い位置にして、その上にクッションを置いているのですが、身体が小さいので、鍵盤の上方から力をかける感じに弾くことができませんでした。

今の奏法で演奏する時は、椅子は高くします。(ソコロフも椅子は高いです)

手首を上げ、腕の内側の筋肉と手の内側の筋肉で支え、効率的に力を使うためには椅子は高い方が弾きやすいからです。

何か高さを調節する工夫が必要だと考え、先日はホームセンターをうろうろしながら何かないかな、と探しました。

板では固くて痛いし、クッションを重ねても沈んでしまうし、ということであれこれ考えていると、たまたまコルクマットが目に入りました。

厚さ1枚8mmですから、重ねて調節するには良いし、クッションほど柔らかくないし、板のように固くて痛いということもありません。

さっそく買ってきてカッターナイフで大きさを椅子と足台に合わせて切りました。全部で12枚になったので、足台に6枚、椅子に6枚敷きました。

重ねただけだと「ずれちゃう。」とのこと。

今日は、それを解決すべく、幅3㎝のゴムで止めてみました。これで安定するのではないか、と期待しています。3枚ずつまとめ、さらにそれを二つ組にしました。ちょっと見ばえは良くないかもしれませんが、これで4.8㎝ずつ椅子も足台も上がります。

明後日、保育園の年長さんの生徒さんが来るので、そのときにまた試してみたいと思います。もしかしたら、体格によってはもう少し上げる必要があるかもしれません。

幼稚園・保育園の小さいお子さんには、良い姿勢、良い手の形を意識して弾く習慣をつけることがとても大切です。レッスン室の椅子の高さや足台の高さを見直すことで、その意識づけに少しでもなれば、と思っています。

 

2017.12.01

ピアノの調整をしていただきました

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

10月の調律の時に弦が切れてしまって、張り替えていただきました。

新しい弦はどんどん伸びるので、音もどんどん下がっていきます。

直していただく予定が父の葬儀などで変更になり、ようやく一昨日直していただきました。

 

合わせて高音の音程で気になっていた部分も調整していただきました。

気温が急に下がり、暖房をつけるようになったこともあり、音が変わってしまったようです。

単に音程を直すだけではなく、木の部分にも手を入れてとても丁寧に調整してくれました。

おかげで、響きがまた変わり、音が上に上がる感じがより強くなりました。

しばらく自分の練習時間が短かくなりがちだったのですが、音が気持ちよく上に上がるのが楽しくて、昨日今日はかなり弾く元気がでてきました。

 

調律師さんは、まだお若い方ですが、とても勉強熱心で、コンサートにも頻繁に行かれ、たくさんのピアニストの演奏を聞いていらっしゃいます。

私の先生のところのピアノ(スタインウェイ)もご存じで、それを基準に調整してくださっています。また、私たちが学んでいるタッチについても先生から聞いて、調律の際、音を出す時にこういう感じで弾けば…など研究しています。

お話をしていると、とても謙虚で、柔軟性があり、いろいろなことに興味関心をお持ちになって、吸収しようという意欲を感じます。

ご自分でも「10月の時から、また分かったことがあった。」「また次回の時は、もっと違ってくると思います。」とおっしゃっていて、日々進化している感じがしました。

進化するためには、自分自身の現状を把握する力、それから理想とする像を持つことはとても大切なのではないかと思います。

調律師さんの学ぶ姿勢を見ながら、せっかく良い状態にしていただいた楽器を、さらに良い音で弾けるように、私自身も進化していこう、と気持ちを新たすることができました。

 

2017.11.26

レッスン室にクリスマスツリーを飾りました

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

ッスン室にクリスマスツリーを飾りました。

息子が小さかった頃は、いっしょに飾ったのですが、もう大きくなってからはツリー自体も、飾ることがありませんでした。

レッスン室にはお子さんも来ることですし、華やかで季節感があって良いなと思い、久しぶりに飾ってみました。

壁にもちょっと飾りを貼ってみました。

ハロウィンの時にも壁に「ハロウィンガーランド」を飾ったら、お姉ちゃんのレッスンに一緒に来た2歳の女の子が、ちゃんと見ていたのですね。

ハロウィンが終わって飾りをはずしたら「今日は(飾りが)ない。」と言っていて、その時、2歳でもよく見ているものだと感心しました。もっとも逆で、2歳だからこそ、よく見ているのかもしれません。

 

今年もあと1ヶ月ちょっととなりました。

クリスマスツリーを見つつ、そろそろ1年のしめくくりを意識していきたいと思った今日でした。

点でとらえる

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

急に寒くなってきましたね。体調には十分お気をつけください。

奏法を変えることにして、今トロイメライを練習中の小学生のお子さん。

音が伸びてきた感じがします。この間も、「点でとる感じ」の話をすると、確実に響きが変わりました。子供さんは先入観なくとらえる分、変化がとても速いと改めて思いました。

 

私自身が奏法を変えた最初の頃、どうしても「押さえつけて」弾いていました。底までしっかり弾かないと音が出ていないような気がしていたのです。

特に私は、子供の頃から身体が小さく、手が小さく、音も小さい…ということで、よく、「底まで弾いて、音を鳴らすように」ということを言われていました。

ですから大きい音、厚みのある音にあこがれ、そのためには「底までしっかり弾くことが大切」と思い込んでいたのです。

 

「点でとる感じ」と指導していただいても、その時はまだ良く理解できていなかったので、一生懸命弾いてしまい、手が小さいためにオクターブの連続では、ミスタッチも多くなっていました。

頭では理解しているつもりでも、やはりなかなかそれまでの習慣が脱けなかったのだと思います。

手の内側の筋トレなどを行い、支えができてきてようやく、「点でとる感じ」がつかめるようになってきました。それと同時に響きも大きく変わってきたきがします。

 

子供さんの適応力、すごいと思います。同時に、地道に手の内側の筋肉をつけることと合わせ、またしっかり聞き分ける耳を養ってもっともっと美しい響きで音楽が作れるようにしてほしい、と思ったレッスンでした。

 

 

 

 

2017.11.22

音楽ドリルをがんばる6年生

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

11月からレッスンに来ている小学校6年生の男のお子さん。音楽ドリルを頑張っています。

ドリル的なものはどうかな、という思いもあったのですが、中学校で教えていたときに、ピアノを長く習っていた生徒でも、譜読みで苦労していた姿を見ていたことを思い、やはり使うことにしたのです。

体験レッスンの時に、これから先のことも考え、まず音符を見て、何の音なのかぱっと分かることが大切だということを、お話をしました。

そして、そのためには量をこなすことが大切であること、音楽ドリルを使ってその量を補っていきたいということもお話しました。

6年生なので、付き添いのお母様にも聞いていただきますが、基本的にお話は本人とします。やはり、本人が本気になることが大事だからです。

その後、宿題の量は自分で決めてもらうことにしました。最初は「何ページやる?」と聞いたら、「1ページ」という返事。さすがに1週間1ページでは目的が達成できません。「でも、それではこの1冊が終わるのにどれだけかかると思う?」と聞くと、あ、そうか、という顔をして、「20ページ!」というので、20ページ分宿題にしました。

翌週、「大変だった?」と聞くと、「全然。」ということでした。ちゃんと20ページ+おまけで2ページやってありました。

ただ、聞くと「字を書くのが第1間とか多くて、そこが面倒だった。」と言っていました(男の子にはよくありますね)が、よく頑張って、全部きちんとやってありました。

その後は、だいたい自分なりのペース配分が分かったようで、10ページ前後にしています。たぶん、来月には1冊終わります。さすがにさんざん読んだだけあって、音楽ドリルで学習した音は、さっと出てきます。

先日は、「エリーゼのためにの最初を弾いてみた。」とか「月光の最初も弾いてみた。」と言っていて、いろいろな曲にチャレンジしたい熱意が感じられます。

楽譜を読み、それを音にして弾いて、自分の響きを感じること。そのプロセスを楽しんでピアノに向かってほしいと思ったレッスンのひとときでした。

 

2017.11.16

自分の好きなことにこだわる

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

1週間、更新が滞ってしまいましたが、11月9日夜、父が急逝したためです。

前の週には、一緒に家庭菜園のさつまいもを掘り、前日には、昼食を一緒に取って絹さやとタマネギを植える相談をしたばかり。

1時間前には妹が話をしたというのに。あっと言う間でした。

 

父は、囲碁が好きで、子供の頃からやっていたようです。私が物心ついてからも、よく近所の方と打っていましたし、ここ東松山に越してきてからも、地域の囲碁会で打っていました。本当に囲碁が好きでした。

仕事を引退してからも、囲碁を通してのおつきあいがあり、おかげで母が亡くなってからも、自宅にこもることなくてすみました。

父が亡くなり、一緒にボランティアで囲碁を教える活動をしていた方とお話をしたのですが、とても熱心に教えていたようです。

自分が好きなこと、こだわっていたこと、本当に価値があると思っていることだからこそ、熱がこもっていたのでしょう。

 

私自身、現在の奏法によって自分の音楽のとらえ方が大きく変わりました。ピアノの演奏にはいろいろな形があると思いますが、私にはこの奏法へのこだわりがあります。

そのこだわりを、父の囲碁のように、熱を持って教えていければ、と改めて思っています。

 

2017.11.09

響きをとらえる力

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

前回のレッスン時、先生との会話から考えたことがあります。

響きが、聞こえる人と聞こえない人がいるということについてです。

先生のレッスンは、専門的に勉強している方を対象にしているので、音大生やピアノの先生など、長く(期間も、1日あたりの時間も)ピアノを弾いている方がほとんどです。

そうすると、多くの場合、基音で聞く習慣がしみついているので、なかなか響き=倍音を聞くことができない。最初から聞き取れる人は、ごくわずかだそうです。

そして聞こえないままだと、残念なことに2・3ヶ月通うとレッスンをやめてしまう、ということになりがちだそうです。ただ、そこを乗り越え、それでも聞こうとしていると、皆さんだんだん聞こえてくるのも確かです、とおっしゃっていました。

お話を伺いながら、この部分は、お子さんのほうが早いかもしれない、と思いました。

私のところに通ってくる幼稚園・保育園、小学生のお子さんは、この音が響いている音、と弾いてみせ、手を添えていっしょに音を出してみると、すぐ自分でも同じような響きの音を探り出そうとします。音が伸びてきます。たぶん、「何となく」つかめるのではないかと思うのです。

大人と違うのは、「何となく」感覚で弾いていることです。そうすると、まだ始めたばかりなので、家庭での練習の時にはそのことは意識したりしなかったり。また翌週も同じようにくり返していく、ということになります。

ただ、それはそれで、この時期には必要なことではないかな、そうやって体に感覚をしみこませていく期間なのではないかな、と思うのです。1ヶ月たって振り返ってみると、最初とは明らかに違ってきていますから。

直線的に進歩していくものではなく、らせん状に同じところを通りながら、一見同じようなことをくり返しているようにみえても実際は進歩している。そういうイメージでしょうか。

それだけに小さい頃のレッスンはいろいろな意味で基礎作り。気を引き締めて、響きが聞こえるように、弾けるように日々レッスンしていきたいと思います。

2017.11.07

響きを高く上げる

昨日は、都内までレッスンに行ってきました。

今はモーツァルトの「デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲」を練習中。

来年の4月、葵の会の定期演奏会で弾く、私の大好きな曲です。

先日、調律をしていただいてから、自宅ピアノを弾いた時、音の流れがとても見えやすくなったと感じていました。

音の集まる場所を意識して、調整していただいたからかもしれません。

先生のレッスン室のスタインウェイではどうかな?と思ったのですが、音が上がっていく感覚を持って弾くことができました。

大野先生からも「全部の音が上がっている」と言っていただき、うれしくなりました。

 

今は、ソコロフのタッチを意識して御指導いただいているのですが、このタッチは響きが高いところに上がりやすいと思います。

・指のつけ根に意識をおいて、一瞬だけ鍵盤の底に触れてから、できるだけ速く引き上げる。

・鍵盤に触れるのは指と爪の境の部分で、できるだけ小さくする。

・モーツァルトの明るい音色がほしいので、鍵盤の底といっても、浅いところをねらう意識で弾く。

前提となるのは、腕の下側の支えと指のつけ根の支え。その支えがあった上での指の脱力なのですが、それが以前よりできるようになってきているからかもしれません。

 

今回の変奏曲の練習を始めるにあたり、私はディーナ・ヨッフェ先生の動画を見ました。

響きが高く上がっていること、その高い所の響きを聞きながら演奏していることがよくわかりました。

まるでその響きの上がった先にモーツァルトがいて、そのモーツァルトと会話しているかのようにも感じられました。

私も少しでもその感覚に近づきたいと思いつつ、この曲を弾いていました。本格的に意識して奏法を変えて5年半。ほんの少しではあっても、理想とする方向に近づけた気がしたレッスンでした。

2017.11.06

わらべうたとピアノ

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

ピアノを始めて1ヶ月が過ぎたお子さん。ド~ミまでが読めるようになりました。

ド~ミまでの音域で何か歌がないかな、と考えて「なべなべそこぬけ」を思いつきました。

これなら、小さいお子さんも楽しめそうです。

動きがついていますから、身体を動かして遊べます。

二人がつないだ手を離さずに、腕をあげて体をくぐらせるところは、二人とも同じ側から体をくぐらせる必要があります。

私自身が子供の頃は、わりあい不器用だったので、こういうことは難しく感じました。2つ下の妹のほうが、さっとできるようになって、「こっち側からだよ!」と言われた覚えがあります。

姉妹でも得手不得手があって、体を動かして覚えることは妹のほうが得意でしたね。

小さいお子さんの場合、体で覚えていく、感じていくということが、とても大切だと考えています。

日本語と欧米言語とでは、昨日の雪山讃歌ではありませんが、リズム感が違いますし、音階も違います。

ですから、ピアノを弾くこととの関連性をしっかり考えながら、日本語に限らず手遊びやわらべうたの遊びを取り入れていこうと思います。

2017.11.05

大人のレッスンの意味

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

今日はスリーデーマーチ3日目。自宅のある高坂周辺はコースに近いので、東松山中心部にある仕事先には電車で行きました。

帰宅時間がちょうどぼたん通り周辺でパレードが行われている時間帯にあたり、小学校の鼓笛隊やスポーツ少年団の子供達が、それぞれユニフォームを着て歩いている姿を見ることができました。

日頃、一生懸命に取り組んでいること、その一端を垣間見た気がして、うれしくなりました。

さて、大人がピアノレッスンを始める動機はさまざまです。私の知っている範囲でも、子供の頃から習いたかったから、子供時代に習っていて中断後に再開した方、この曲が弾きたいから、など。

お子さんの場合には、練習の習慣をつけることも、自己コントロールを学ぶという意味で大切だと私は思います。

同時に、少しずつ身体と心に音楽をしみこませていく、という側面もあると考え、練習の重要性を理解してもらうように努めています。

ただ、大人の方の場合には、少し事情が違うのではないでしょうか。

私自身を振り返っても、就職して間もない若い頃「練習ができたら電話していらっしゃい。」と言われた時、「これくらいで行ってもいいかな?」「いや、まだ弾けてない気がする」と自問自答しているうちに、仕事の忙繁期になり、せっかく練習したのに元に戻り…ということを繰り返して、結局お電話をしたのは1年後だった、ということがありました。

こうなると、進歩も遅くなりますし、なによりもピアノを弾く楽しさが、なかなか味わえなくなってしまうように思います。

ですから、私自身が大人の方のレッスンをする場合には、その意味を次のように考えています。

・レッスン日があることで、少しでも弾く時間を作ろうとする。

・少ない時間で練習するためのポイントやコツをつかむ場として、レッスンを活用する。

・レッスンそのものを練習時間の一部と考える。

大人の方のほうが、むしろ練習していないから…とレッスンにおみえになるのを遠慮する傾向があるように思います。

でも、お忙しい中、ピアノを弾こうという一歩をせっかく踏み出したのですから、ぜひぜひ楽しく続けていただけたら、と思います。