ピアノ教室

2019.02.21

練習する力をつける

ピアノの上達には練習が欠かせません。でも、年齢や状況に応じて、その練習の仕方、時間の過ごし方は違ってきます。今日は、そのあたりのことを書いていきます。

幼稚園・保育園のお子さんの場合

小さいお子さんの場合、集中して長い時間、ピアノの前に座っているのは難しいことです。

ピアノを始めたばかりの幼稚園・保育園の年少・年中さんくらいのお子さんは特にです。

ですから、この時期の小さいお子さんの場合には、あせらずに成長を待つ気持ちで「練習の習慣をつける」ということを中心に考えていきましょう。

先日のレッスンでも、始めたばかりの年少の生徒さん、お母様が「なかなか集中できなくて…。」とおっしゃっていましたが、記録を見るとちゃんと5分、10分、練習できています。

そのこと自体、すごいことです。毎日、一つのことに取り組めているのですから。そうお話しすると、「それで大丈夫なんですね。」とおっしゃっていました。

様子を見ていると、個人差も大きいのですが、だいたい年長さんの後半くらいになると、自覚も出てきて、練習に自分で取り組めるようになっていきます。

楽譜が読めるようになると、楽しくなるので、自分一人で1時間くらい弾いていることもある、という話を聞くこともあります。

ピアノや音楽を楽しめる、ということを中心に、習慣にしていければ、その蓄積が先々、大きな進歩につながっていきます。

小学生のお子さんの場合

ある程度、自覚が出てきますので、自分で練習に取り組めるような仕組みづくりが大切になっていきます。

学校から帰ったらすぐ、とか、宿題が終わったらすぐ、というように、今までの生活の中で習慣にしていたことに組み合わせていくことで、新しい習慣をつけやすくなります。

私の教室でも、「学校の宿題が終わったら」とか、「お母さんが夕食を作っている間に」など、毎日の生活の中でこの時間と決めて練習している生徒さんが多いですね。

習い事を複数していることも多いので、1週間単位で考える必要が出てくる場合もあるかもしれません。

でも、できるだけ同じ時間に繰り返していく。これが大切です。

大人の場合

これが難しいですね。仕事をしていると、どうしても不規則になりがちです。私自身もそうでした。

でも、練習する時間を取らないと…ということで、夕食の片付けが終わってから入浴までの時間をあてていました。

長くても20分。短いと10分も弾けないことがありましたが、とにかくピアノには触ろうと、決めていました。それでも、弾ける日は、半分くらいでした。その分、土日に少し多めに時間をとるようにしていましたが、それもせいぜい1時間程度。

ただ、ピアノの時間を確保する、と決めることで、自分自身の時間の使い方についての意識が変わってきたのは確かです。気持ちの面でもずいぶん違ってきました。

大人の場合は、違う方法を取る工夫がしやすいということは言えます。

私の場合も、レッスンの録音を車での通勤時間に聞くとか、家事をしながら、練習中の曲のCDを聴くなど、耳も活用していました。 電車での移動時間に楽譜を見たりもしていました。

一つのことに継続して取り組む力

いずれにしても、ピアノの練習、という一つのことに、継続して取り組む力をつけていく、ということにほかなりません。

そして、これが意外に多くの面に影響を及ぼしていきます。時間を自分で管理する意識、自分の生活のあり方を見直すきっかけにもなります。

春、またここで進級、進学を控え、多くの生徒さんが生活リズムが変化していきます。新しい生活の中で、ピアノの練習をどう考え、工夫していくか。

改めて意識していく良い機会になればと思います。

保育士さんを目指してピアノの特訓

保育士になるための短大に4月から入学するという学生さん(今の段階では高校3年生ということになります)が入会しました。

ピアノは未経験とのこと、4月までに学校から指示された曲をある程度弾けるようにしていく必要があるそうです。同時に、学校でもピアノの特別講座が開かれているので、受講中とのことです。

学校の指定というバイエルをお持ちになりました。私にとっては久々のバイエルです。

とりあえず、第1目標の30番まで、できるだけ速いペースで進めましょう、ということで、レッスンを始めました。

片手ずつ弾く部分は、学校の特別講座で○をもらったとのことですし、このあたりはそれほど難しくはありません。

やはり、「両手で別の動きを同時にする」という部分が、最初の難関になります。

最近の子ども用の入門書と違って、すぐに両手。すぐに別の動き。改めて見返してみると、なかなかステップの一段が高い。

逆に今回のように、保育士さんや学校の教職を目指すという、目標のはっきりしている大人が、短期間である程度弾けるようになるための教材としては、良いのかもしれません。

まず、左右別々に練習をします。特に左手をたくさん練習していきます。とはいえ、やみくもに回数だけ重ねても、時間がかかるだけです。

10番台の左手の伴奏は、ドソレソミソのように、パターンがある程度決まっているので、まず、そのパターンを見つけ出すこと。パターンからはずれている部分の練習をたくさんすること。

両手の練習の場合には、同時に弾く部分がどこなのかを意識すること。弾きにくい部分は、弾ける速さまでテンポを落として、その部分を取り出して練習すること。

脳の仕組みの話もしました。しばらく慣れるまでは、練習回数をある程度多くすることが大切であること。

まだ、動きはぎこちないのですが、それでも、弾いているうちに少しずつ、慣れていく様子が見えます。

最初は大変ですが、そこを乗り越えれば、ずいぶん楽になってきます。目的もはっきりしていますから、意欲も伝わってきました。

帰り際、「もう1時間たったのですね。びっくりしました。」と言っていました。それだけ集中して練習したということです。

ぜひ、頑張って、保育園の子どもさんたちと、楽しく歌がうたえる先生になってほしい。そのためのお手伝いができることを、とてもうれしく思います。

自分で楽譜が読めるようになることの大切さ

去年、3月~7月頃に、入会した幼稚園、小学生の生徒さんたち。そろそろレッスン開始から1年を迎えようとしています。

それぞれ、進歩していますが、一番大切なこととして、楽譜が自分で読めるようになってきた、ということが挙げられます。

楽譜が自分で読めるようになると、新しい曲を自分ひとりで弾くことができるようになります。これは、とても大きなことなのです。

昨日レッスンをした小学生の生徒さんたち。今までずっと勉強してきたト音記号の楽譜はスラスラ読めます。

ここで新しく出てきた、へ音記号の低いドレミファソにも、最初は戸惑ったものの今はだいぶ慣れて、どんどん階名が言えるようになってきました。

レッスン中に音符カードを見てすぐに言えるようにすること。「うたあそび」で出てきた音符をその場で読む練習をすること。実際にピアノの前に座った時、次の曲の階名を自分で言うこと。

音楽ドリルや、教本のワークブックに書き込んで覚えること。こちらは宿題になることがほとんどです。

合わせて、リズム打ちもたくさんやっています。「うたあそび」にも、よく出てきますし、教本のワークブックでもたくさん練習します。

ですから、ピアノを弾く場合も、拍子を数えながら弾く習慣がついてきます。

こういうことを1年、繰り返してきたので、楽譜が読めるようになってくるのです。

自力で楽譜が読めるようになることは、音楽の本来から言うと第一歩です。でも、その第一歩が踏み出せないと、なかなか他の要素までいきにくいのも確かです。そういう意味では、基礎の基礎ということになります。

昨日も、背が伸びたな、と思いながら、小学生たちを見ていました。少しお姉さんになって、そして、ピアノも去年より上手になって、もうすぐ進級の時期を迎えます。

生徒さんの成長を実感

昨日、ちょうど前の生徒さんが帰った直後、誰もいないレッスン室に入ってきた小学校1年生の生徒さん。第一声が「もうすぐ誕生日なんだ!」

「そう、お誕生日、いつなの?」「18日。」「じゃあ、もうすぐ7歳なんだね。」

うれしそうです。子どもたちにとっては、お誕生日で、1つ歳が増えることはほんとうにうれしい。成長を自分でも実感できるからでしょう。

この1年で、できるようになったことがたくさんあります。クリスマス会では、頑張ってお姉さんと連弾をしました。練習をたくさんして、本番に向かう経験を積みました。

音符もずいぶん早く読めるようになって、昨日も、音符カードを見ながら、「ド」「ソ」と次々に読むことができました。

リズム打ちは、早い段階で上手にできるようになっていましたが、昨日の「うたあそび」の課題のリズム打ちも、スムーズです。

何よりも、集中力が1年前とは全然違っています。30分、集中してレッスンに取り組めるようになりました。

ピアノに向かった時、そういう一つ一つの力が発揮されます。「ビッグベンのかね」が次の課題ですが、音符を読み、3拍子のリズムを感じながら弾く。

それがすぐできるようになりました。付点四分音符の3拍も、自分で「1・2・3」と数えながら、伸ばせます。

力は、一朝一夕につくものではありません。毎日はほんの少しずつの積み重ね。でも、それを積み重ねたかどうか、というのは、とても大きいことです。ふとある日気がつくと、あれもこれも一度にスッとできるようになっている。

特にお子さんの場合は、そういうことが多いように感じます。最初はよく分からないまま重ねていた経験が、ある一定の量、蓄積すると、その意味が分かり、次にやるべきことが見えてくるようになるのでしょう。

大人の場合は、先に意味が分かり、やるべきことが見えています。そこに練習をしていく。

方向が逆ですね。だからこそ、どんな経験をするか、日々どれくらい積み重ねができるか、ということが大切になってきます。

もともと、歌が大好きで、「うたあそび」が楽しみな生徒さんです。レッスンの最初に「うたあそび」をするのが基本なのですが、この生徒さんの場合、本人が「最後にやりたい。」と言います。

ですから、ピアノの後に「うたあそび」。昨日も、歌をうたい、太鼓をたたき、ニコニコしながらレッスンを終え、帰っていきました。

見送りながら、お子さんの成長の速さに改めて感心し、うれしい気持ちになりました。

小さいお子さんの教本

今日から、年少 (と言っても、もうすぐ年中になりますが) の生徒さんのレッスンが始まります。

小さいお子さんの場合には、まだ指の力が弱いため、無理をして弾こうとするとどうしても手の形がくずれて、下向きに手首を振って弾いてしまいます。

どうしたらそれが防げるか。楽器屋さんの入門者用の楽譜売り場の前で、だいぶ迷った挙げ句、出版されたばかりの新しい楽譜を買ってみました。

「まいぴあの」。著者の石黒先生は、小さいお子さんのレッスンを数多くなさっていることでとても有名な方です。

楽譜そのものも、中の絵も、とても楽しそうです。

そして、何よりも最初の段階で、3の指つまり中指を使って「手のやまを作る」という意図で、3の指の練習がたくさん入っています。

これは、ロシアピアニズムの導入段階の教本としても使えるのではないか、と考えました。3の指をたくさん使って、「支えの感覚」を身につけることができます。

ロシアのピアノ教本には「ロシアのこどものうた」がたくさん使われています。日本で手に入るドイツ語版には、ドイツの歌も入っています。

でも、日本で使うには、ロシア語、ドイツ語で歌うことはできませんから、歌と関連させることができません。

日本語に訳されているロシアの教本の場合には、歌おうとすると、歌詞のリズムと音楽の強拍がずれていて不自然な場合がありました。

その点も大丈夫ですし、音源がダウンロードできるので、自宅でも伴奏に合わせて練習することができます。

楽譜の読み方、拍子の感じ方もかなりていねいに学習することができる構成になっています。

実際に小さいお子さんが使ってみると、どんな感じになるか。使いながらいろいろに工夫を加えていきたいと考えています。

今日からのレッスン。楽しい、ピアノの時間、音楽の時間になるように生徒さんを迎えようと、私も新しい気持ちで楽しみに待っています。

2019.02.11

「フィガロの結婚」の美しさに改めて感動

昨日は、所属する葵の会の練習と例会。歌の練習で2時間伴奏をした後、例会で4月の本番に向けて打ち合わせをして、その後、作品発表のピアノを作曲者の方に聞いていただき…と充実した午後でした。

「フィガロの結婚」の伴奏をしていますが、練習をすればするほど、モーツァルトの美しさと、難しさを感じます。

もともとそれは分かっていることであり、ピアノでモーツァルトを弾くたびに、いつも思うことではありますが、オペラでも同じ。

特に今回、重唱が2曲入っています。2人の異なった声がハーモニーをつくる。それにピアノがからんでいくわけです。

それも、本当はオーケストラで、管楽器だったり、弦楽器だったりするわけですが、それをどう表現していけるか、考えどころです。

一見なんでもない旋律、一見なんでもない音の組み合わせ。そのさりげなさを本当に美しく演奏することの難しさ。

昨日も、そんなことを感じながら練習していました。

同時に、聴いていて美しさを感じるのと、演奏していて感じるのとはまた違うということを実感し、演奏に関わることのできる幸せも改めて思います。

終曲の合唱も本当に美しくて、ここのところ、いろいろな演奏を聴き比べていますが、いつも「なんて美しいのだろう!」と感心します。

合唱には、声の厚みが加わり、独唱、重唱とはまた違う美しさがあります。

楽譜通り弾くだけではなくて、各パートの音を頭に置きながら弾くこと。言葉の流れを理解しながら弾くこと。

まだまだ課題がたくさん。勉強することがたくさんあります。学ぶことができるということは、進歩する余地があるということでもあります。

それを励みに、また練習を重ねていきましょう。

大人こそ楽しい時間を積極的に作る

たうらピアノ教室には、50代、60代の大人の生徒さんもいます。皆さん、お仕事をしながら、でもピアノを習いたい、上達したいという思いでいらっしゃっています。

大人になってからのピアノは、小さい子どもさんのようにどんどん上達することは、 確かに 難しい。でも、着実に上達はしていきます。

大人の場合、私自身も経験がありますが、仕事、家事でいっぱいになってしまいがちです。

もともと仕事だけでも長時間ですし、通勤時間もあります。日本の場合、どうしても会社にいる時間が長い傾向にありますから、なかなか自分の時間が取れません。

もちろん、仕事の中にもやりがいを感じる部分はありますし、楽しさもあります。家事もそうですし、育児は子どもの成長を支えていくというとても大切な役目でもあります。

でも、そんな生活の中でも、「自分」が主体となって何かをする時間を作っていくことには大きな意味があるように思います。

昨日の生徒さんも、そうです。土曜日に時間を作って、思い切ってピアノを始めることにしました。

子どもの頃に少し習っていたそうですが、ロシアピニズムの話をすると「面白そう。これは楽しくなってきました。」ということで、音の出し方からまた、始めることにしました。

姿勢、手の支え…。ひとつひとつレッスンしていきます。その中で新しいことを学ぶ楽しさ、手の使い方によって音が変化する楽しさを感じています。これは、子どもも大人も同じです。

自分が楽しいと思う時間を作ること。逆に、大人だからこそ、そんな時間が貴重であり、それを自分自身が作っていくことが大切なのです。

自力で頑張った!

両手の練習と、新しいヘ音記号、低いドレミの音符を覚えること。今、この段階で頑張っている小学生のレッスンが続きます。

「ピアノひけるよ!ジュニア2」のワークブックには、「かっこう」「ぶんぶんぶん」「ちょうちょう」の左手部分の階名を書き込む課題が続いています。

レッスンに来た小学校1年生の生徒さん、全部できてました。ピアノのレッスンに時間が取りたかったので、サッと○をつけ「全部できているね。音符が読めるようになってきたね。」と言ってピアノに移りました。

その時、「どうしてこんなに、この部分は鉛筆の跡があるんだろう?」とちょっと気にはなっていました。

ピアノでは、宿題だった「さよなら」を弾いて、○。次が「こいぬのマーチ」。

今、小学校1年生の生徒さん達は、学校の音楽の授業で「こいぬのマーチ」を鍵盤ハーモニカで練習中とのこと。ですから、レッスンにも熱が入ります。

何回も練習して、あとは、お家で練習しましょう、というタイミングでお母様がお迎えにきました。

お母様からは、両手の練習が難しいって言いながら、頑張っていたことを伺いました。

その後で、生徒さん本人に「音符の読み方、先生に聞いた?」と確認しています。生徒さんは「全部○だったもん。」と答えました。

階名を書く宿題で、ずいぶん苦戦していたこと。お母様は「自分で調べたり、分からなかったら先生に聞いたりすることも勉強だと思ったので、手助けはしませんでした。」とのこと。

分からない部分、答えが不安だった部分は、自分でワークの前のページを見て確認したり、線を数えたりして、書き込んだようです。

どうりで、楽譜に鉛筆の跡が残っていたはずです。自力で頑張ったしるしだったのですね。

お母様には「全部できていました。一人でそれをやり遂げたのですから、とても頑張ったのですね。成長しましたね。」とお話しし、私も、生徒さんの成長を実感して、とてもうれしくなりました。

ひとつひとつはなかなか目に見えてくるものではありませんが、ある日、ぐんと成長した印が見える。そんなことを改めて感じ、その場に立ち会うことのできる幸せを分けていだいた思いで、レッスンを終えました。

「うたあそび」は楽しい

幼稚園、小学生のレッスンには「うたあそび」を使います。これが楽しいのです。

見開き2ページで左側に歌と絵。右側にその歌でどんなことをするか、内容が書いてあります。

歌に合わせて踊るかリズム打ちをする。どちらかは必ず毎回入っています。

それに加えて、リズム打ちの課題や音符を読む、音符を見ながら歌う等の課題も入っています。

踊りは、「大きな栗の木の下で」のように、踊りもよく知られていて、すぐ踊れるものもありますし、動きを見ながら踊ることもあります。

小さいお子さんのほうが、すぐ覚えるので、2回も練習すると、すぐできます。ピアノは座っていますから、立って踊るとそれだけで変化がつきます。

手遊びも、だんだんテンポを速くして、集中しながら楽しみます。

歌いながらリズムをたたくときは、たいこを使ったり、タンバリンやカスタネットを使ったり。楽器が変わるとそれだけでも気分が変わります。

こちらも、2、3回練習すると上手にできるようになります。

そこで楽しんでいるので、その後のリズム打ちや音符を読む課題もスムーズに取り組めます。

最初はちょっと戸惑って、何回か練習することもありますが、2ヶ月もすると、リズム打ちも上手にできるようになってきます。

音符を読む課題も、ピアノで弾くときよりもずっと易しいので、すぐ読めて、自信になるようです。

たいていの生徒さんが1曲終わると「次の曲は…。」と確認しています。それだけ楽しみなのでしょうね。そして「『ひげじいさん』知っている!」とか、「この踊り、幼稚園でやったことがある!」とか、楽しそうに教えてくれます。

楽しみながらソルフェージュの力もついてくる。昨日もすぐに音符を見ながら歌えるようになっていた生徒さんを見ながら、私もうれしくなりました。

2019.02.07

新しいタッチの練習

昨日は、自分のレッスンに行ってきました。先生がご自身のブログで紹介していらっしゃった、新しいタッチを教えていただいてきました。

凝縮された、芯のある明るめの音色になります。

アシスタントの先生が、モーツァルトでの使い方を見本として弾いてくれました。モーツァルトにぴったりです。

他にも、バッハの場合はこんな使い方、ベートーベンだと、微妙に深いところをねらってこんなふうに、と弾いて聞かせてくれました。

さらにスクリャービンでも、指の腹を使った柔らかい音だとこういう感じに、このタッチを使うとこういう感じに、場合によっては混ぜていくこういう演奏も…と。

これがロシアピアニズムの響きで作っていく音楽の楽しさです。

ハノンの1番の音形で試しに練習してみたのですが、支えがどれだけしっかりしているかが重要です。落ちるとねらうべき底をつきぬけてつぶれた音に、浅すぎると浮いた音になります。

また、底をさわる時間はほんの一瞬。長すぎると重い音になってしまいます。

何回かやっているうちに、ハノンの恩恵なら、少しずつイメージがつかめるようになってきました。

ただ、右手よりも左手のほうが筋力が弱い分、難しく感じました。

このタッチを使って、持って行ったバッハのフランス組曲を弾いてみました。

前半1ページ分を弾いたところで、先生が、「音形によって、落ちますね。太い緩んだ音になっている。特に、左手の1・2の指を使うところ。」

左手だけ、最初のファシラ♯シの音形を弾いてみます。確かにラ♯の音が緩んでいます。そこだけ、こうすれば、と指の曲げる角度を変えてみたり、手首の向きを変えてみたりしました。

アシスタントの先生も弾いてくれて、よくそれを見ながら、結局手の構え方、指の曲げ方に問題があることが分かり、ようやくその部分でも、教えていただいたタッチを使うことができました。

もっと虫様筋の筋力を鍛えていく必要があります。今までのタッチはもちろんのこと、新しいタッチももっと自由に使えるようにしていくには、それが欠かせません。

学ぶところのたくさんある、有意義なひとときでした。課題をたくさん持ち帰ったので、また練習です。