ピアノ教室

2019.01.14

作品発表のためのピアノ演奏

昨日は、私が所属する「葵の会」の練習がありました。

今年4月の定期演奏会では、作品発表のために「AOI」という曲をピアノで演奏するのですが、作曲者の方に聞いていただきながら仕上げていく、という今までにはない経験をしています。

最初に楽譜をいただいて、弾きながら、自分なりに曲をとらえて練習してみます。

音源もソフトで楽譜を再生したものをいただいて聞いてみたのですが、やはり「機械的」な印象です。だからこそ、実際に自分が弾いてみると、逆に迷う部分もありました。

どこの旋律が聞こえるように弾いていけばよいか。フレーズとフレーズの間隔はどうしていけばよいか。

自分なりに音を出しながら、答えを考えていきましたが、実際に作曲者の方に聞いていただくことで、「こういう意図で、この音型なのか」「ここでテンポが変わっているのは、こういう効果を狙っていたからなのか」と勉強になりました。

特に、バロック~ロマン派までの音楽を中心に学んできた私にとって、昨日、聞いていただきながら、テンポついて、いろいろ学ぶことができました。

作曲者と演奏者は楽譜でつながっていくわけですが、演奏者がそこからどれだけのものを読み取ることができるか、ということはとても重要です。

演奏の質はその読み取れる情報量によって大きく変わっていきます。

今回の経験は、その情報量を増やすということとともに、今まで私には気づかなかった幅を広げるということにつながりました。

新しい経験は、新しい学びをもたらしてくれます。そんなことを感じた練習でした。

「エリーゼのために」の繊細な美しさ

「エリーゼのために」は有名なピアノ曲です。「エリーゼのために」が弾けるようになりたい、と目標にしている生徒さんもいます。

6年生の生徒さんが、「小学校の1年生の時に弾いたんだけど、もう一度弾いてみたい。」ということで、今、練習しています。

あらためてよく楽譜を見ながら弾いてみると、いろいろ発見もあり、意外に難しい部分もあり、と楽しんで弾いています。

弱音の美しさ

よく楽譜を見てみると、強弱記号はpp~mfまでしか書かれていません。左手のラの音の上に和音がある部分も、アクセントとcresc.はありますが、pから始まっています。

そして、有名なミレ ♯ /ミレ♯ミシレ♮ドラの部分は、基本的にすべてppがついています。

とても優しく、繊細で、ささやくような、そんな感じがします。ですから、この曲を弾くには、ppからpで多くのことが表現できる必要があります。

小学校1年生ではその表現はなかなか難しく、ちょうど6年生がもう一度弾くにはとても良い勉強になっている。本当にそう思います。

リズムの難しさ

8分の3拍子です。この3拍子を感じながら弾くことが意外に難しい。

私の知人で、声楽を勉強した人(ピアノは苦手と言っています)が以前、「『エリーゼのために』を弾いた時、ミレ♯ミレ♯と弾いているうちに、何回弾いたかわからなくなって、多く弾きすぎた。拍子感がなかったからだね。」と言っていたことがありました。

確かに、ミレ♯ミシレ♮ドで3拍、1小節。その前に、ミレ♯がついたり、ミミレ♯がついていたり。

さらに3小節にわたってミのオクターブとレ♯が何回もついている部分がありますし、そこにはスラーが16分音符3つ分についていて、よけい拍子がとりにくく感じるのです。

実際に、家にあるピアノピースは、妹が使ったものなのですが、ミレ♯の連続の部分には、赤いボールペンで拍の頭に印がついています。

ただ、その拍感があいまいになりそうな、その部分からも、繊細ではかなげな雰囲気が感じられます。

繊細な気配りが必要

曲全体を通して、音量をどう考えていくかということ、リズムをどう感じていくかということ、その上で、メロディーの繊細な美しさをどう表現していくかということ。

とにかく全体にとても細かい心配りが必要な曲ですね。でも、それだけにこの美しさは本当にすばらしい。

レッスンしながら、私自身もその美しさに改めて感動しています。

ピアノで左右違う動きを学ぶ

ピアノに限りませんが、楽器の場合多くは、左右違う動き方をします。

ただ、ピアノの場合、同じ鍵盤の上にあり、鍵盤を指で下げる、ということは同じですが、違うタイミングで違う音を弾いていくことになります。

「慣れる」感覚の大切さ

最初、慣れるまではこの部分が難しく感じます。ですから、両手別々の動きをする第1段階は、オクターブ違いで同じ音を、同じタイミングで弾くことです。

今、何人かがその新しい段階に挑戦中です。

見ていると、生徒さんによって、この段階の感じ方がずいぶん違います。大したことと感じることなくできる生徒さんもいますし、とっても難しいこと、と感じる生徒さんもいます。

実際には、何曲か何回か弾いて、慣れていくとできるようになっていきますし、慣れていけば「難しくはない」という感覚にもなっていきます。

ですから、この段階までに、練習の習慣がどれくらいついているか、ということはこのステップを乗り越える上でとても大切になってきます。

使う音の範囲が広がる

難しく感じる原因の一つは、使う音の範囲が広がることにあります。新しい音を楽譜上でとらえるのが難しい。

右手が真ん中のドからドレミファソを弾くということになると、左手はその1オクターブ下のドレミファソを弾くことになります。

今までは、真ん中のドから左手はドシラソファまでの5つしかありませんでした。

法則性も教えているのですが、お子さんによっては、なかなかそれが理解できていない場合もあります。そうすると、いきなり今までにはなかった低い「ドレミ」3つ分の新しい音符を「覚え」なくてはなりません。

それだけで「難しい」と感じてしまうのです。

そういう場合には、音符カードでドレミの確認を繰り返すとともに、使っている曲にの左手部分には、階名(ドレミファソ)を書いてしまいます。

少しでも、難しいと感じる要素を少なくするのです。「難しい」と思うと、弾くことそのものにどうしても抵抗が出てきてしまいます。こちらも慣れてくれば分かってきますから、とりあえず今の段階は良いことにします。

左手の小指を使っていく

難しく感じるもう一つの原因は、左手の4薬指と5小指を使う回数にあります。特に5の小指。

5の小指は力も弱く、使いにくい指です。でも。小指がドを弾くことになると、使う回数が多く、弾きにくく感じるようです。

この段階までに、手の形がある程度でき、手の回転が使えて小指の支えもできていればずいぶん違うのですが、実際はそこまでできる子供さんはあまりいません。

ですから、この感覚に「慣れていく」ことが大切です。左手の練習をたくさんすること。これに尽きます。

両手で別々の動きをしていく

それから、両手で合わせていきます。左手の練習がしっかりできていれば、意外にスムーズに弾ける場合が多いですね。

両手で弾けるようになり、メロディーと伴奏を左右別々の手で弾けるようになると、世界が広がり、ピアノを弾くことがますます楽しくなります。

最初はちょっと難しく感じるかもしれませんが、ぜひ「慣れ」て、ピアノが楽しめるように、この段階を乗り越えていきましょう。

2019.01.07

バッハ・フランス組曲の魅力

ここのところ、バッハのフランス組曲2番を練習しています。

バッハは、学生時代、聴くのは大好きだけれど、弾くのは「苦手」と思っていました。

年齢とともに、バッハの音楽はますます魅力的に思うようになり、奏法を学ぶことと併行して、平均律の1巻をずっと練習していました。

根気よく、先生もお付き合いくださったので、平均律1巻のほぼ全部を学んだあたりから、ようやくバッハらしさが自分の身体の中に入りやすくなってきた感覚が出てきて、「苦手」はだいぶ克服しました。

旋律の美しさ

フランス組曲に限ったことではないのですが、バッハの曲の中には、ハッとするような美しい旋律が、そこここにたくさんちりばめられています。

フランス組曲は、演奏が比較的容易な、単純とも言える旋律なのに、その出現頻度が非常に高いと思います。

内声のちょっとした動きの中にも、美しさがあります。ちょっとした動きだからこそ、その美しさをどう表現できるか、という部分には難しさがあるのかもしれません。

奏法を変えたことで、複数の旋律線をもつ、バッハの音楽を立体的に捉えやすくなったと感じています。

外側の音に対して、内側のこの音は、こう弾いてみようか、という引き出しが増えたと感じられるからですね。

複数の舞曲のつながりの美しさ

構成そのものも実によく考えられています。

もちろん、当時の組曲の一般的なパターンが使われていて、緩急などはその中で考えられているとは言え、この舞曲のこの感じの次が、こうなっている!という驚きや感動。

それらが満ちあふれています。特に、2番の場合、私が一番好きなのは、クーラントの後のサラバンド。

クーラントの速いテンポの後の、サラバンドの出だしのなんと繊細なこと。それが表現できるように、伝わるように、ということをしっかり考えて弾いていきたいものです。

好きになることが一番

ふり返ってみると、好きになることが一番たいせつなのかもしれません。バッハは苦手、と思っていた時は、バッハは遠くにありました。

バッハが好き、と思うようになって、バッハに近づけた感覚があります。そこからまた、見えてくるものが変わってきたように思うのです。

演奏とは、その楽曲の中に、自分自身が美しさを発見でき、表現したいと思うからこそ成立するものなのかもしれません。

2019.01.05

新年初のレッスン

昨日から、2019年のレッスンが始まりました。生徒さんが来ると、レッスン室がにぎやかになって、やはり楽しいですね。

レッスンノートから見える冬休み

レッスンノートを見せてもらうと、冬休みの楽しい生活が見えてきました。

お家でのクリスマスやお正月の様子、おじいちゃんやおばあちゃんとの交流、お出かけしたこと、鉄棒ができるようになったこと等、特別なことも、日常のことも含めて「できたこと」「楽しかったこと」がいっぱい。

幼稚園年長の生徒さんも「今年から、自分でノートを書くことにしたの。」と言って、がんばってひらがなで書いていました。

「できたこと」「楽しかったこと」など物事のポジティブな面に着目して記録していくことで、自己肯定感が上がることは、心理学ではよく知られています。

自己肯定感が上がると、より高い目標にチャレンジしやすくなります。チャレンジすれば、さらにそれに向けて努力していくことになり、自己成長のスピードが速まるのです。

ピアノもしっかり練習して上手になっていました

そんな中、ピアノもみんなしっかり練習して、上手になっていました。

宿題は2曲だったのですが、3曲めも自分で譜読みして上手に弾ける状態まで仕上げてきた生徒さん。

宿題の2曲を完璧に弾けるように、何回も練習してきた生徒さん。

伴奏のオーディションにチャレンジするので、合唱の伴奏の譜読みをしつつ、練習曲も、プレ・インベンションも、曲も弾き込んできた生徒さん。

習慣として、ピアノを練習することが身についているので、冬休み中も変わらず、(幼稚園・学校がないので、それ以上に)練習していました。

習慣の力の大きさを改めて感じるとともに、生徒さんがピアノを好きでいてくれることも、とてもうれしく思いました。

2019.01.02

明けましておめでとうございます。

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

去年の1月1日にも、「私のピアノについての新年の抱負」を書いていました。

実際にできたこともあれば、残念ながらできなかったこともあります。でも、今見返してみると、意外に多くの内容が実現しています。

一方、不思議なことに、そこに書いていなかったのに、「いつか」と思っていたことで実現したこともありました。

ということで、今年の抱負・目標です。

ピアノ教室としての抱負・目標

・生徒さんの音楽面、技術面の向上のために、自分の指導力をさらに磨いていく。

・発表会を開催する

・奏法についてブログでの発信を充実させていく

・動画をアップし、こちらでも発信していく

自分自身のこと

・指・腕・身体の使い方についてさらに学び、より美しい響きを見つけていく

・4月の「葵の会」定期演奏会に向けて、今年は伴奏と作品発表という新しいチャレンジをしていく。

・11月の先生の門下発表会に参加し、こちらもまた新しいことに取り組んでいく

・Ray Lev先生の楽譜の中から、日本であまり紹介されていない曲を中心に取り組んでいく。

ピアノについて、学んでいく

今の奏法にたどり着いたのも、どうしたらより良い演奏、より良い響きが得られるようになるのだろう?と模索した結果です。

今まで以上に、ピアノについてより深く、より多くの視点から学び、それを生徒さんたちに還元する、そんな2019年にしていきます。

どうぞ、今年もよろしくお願いします。

2018.12.31

今年1年、ありがとうございました。

2018年も残るところ、あとわずかになりました。

振り返ってみると、今年1年で、生徒さんが10人増えました。幼稚園、小学校低学年の生徒さんも増えましたが、中学生や大人の方もいらっしゃいます。

多くの方に、ピアノ(音楽)の楽しさを伝えたい、そしてお子さんたちには音楽を通して成長してほしい、という思いでピアノ教室を始めましたが、少しずつ、成果も見えてきています。

クリスマス会も開催でき、発表を通して、また一段と生徒さんたちの進歩、成長ぶりが実感できました。

それとともに、縁あって、スタインウェイのピアノをレッスン室に入れることもできました。

最高の環境を、教室に用意することができ、大変うれしく思っています。

ひとえに、この1年、支えてくださった多くの方々のおかげと心より感謝しております。

ブログも400記事を超えました。これも、読んでくださる方々がいらっしゃるからこそ。そのご縁にも心より感謝申し上げます。ありがとうございました!

2019年も、美しい響きを求め、生徒の皆さんに音楽の楽しさ、成長する喜びを味わっていただけるように、私自身の学びを深めつつ、指導に当たってまいります。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。

良いお年をお迎えください。

2018.12.28

クリスマス会での経験を次に生かす

12月も、あと数日になりました。

12月16日にクリスマス会を行い、その後、1回ずつレッスンをしました。昨日で今年、2018年のレッスンは終了です。

クリスマス会では、多くの人が聞いているという、いつもとは違う状況の中、ドキドキし、緊張しながら弾くという経験をしました。

また、本番に向けて練習するということ、そのこと自体も、とても大きな経験になっています。発表を意識すると、練習の質が変わります。結果として実力もついていきます。

感想を書いていただいているので、いくつか、ご紹介しますね。

人前で、1人で演奏するのは初めてで、ガチガチに緊張していましたが、演奏後は達成感でニコニコうれしそうでした。連弾は緊張しないで楽しめたようです。

クリスマス会に向けて、自ら練習することが増えました。弾けるようになることで更に弾くことが楽しくなり、クリスマス会以外の曲も挑戦しようとする姿があり、成長を感じました。

クリスマス会に向けてすごく意欲的に取り組む姿が見られました。人の前で発表する経験も大きかったように思います。

クリスマス会の曲が決まって、いつもレッスンで弾いている曲よりも少しむずかしい曲だったので、苦戦している姿も見られました。毎日、何度も繰り返し練習し、苦手な所は、その部分だけ弾けるようになるまで練習していました。多い時は、1日1時間くらい、もう1回、もう1回と自分が納得できるまで練習する姿に、親の私たちもすごいな、と感心する日々でした。

クリスマス会後のレッスンでも、意欲的に取り組んできた生徒さんが多く、うれしく思いました。

実際に、クリスマス会に向けて練習を重ね、その中で、指の使い方が上手になっていたり、練習時間が長くなっていたり、と身につけたものを生かして、通常の曲の仕上がりもレベルアップしてきています。

同時に、特にお子さんの場合、それを支えてくださる保護者の方のお気持ちもとてもよく伝わってきました。

生徒さんの成長に寄り添いつつ、私自身もまたレベルアップしていこう、と決意を新たにした年末のレッスンでした。

幼稚園年少さんの体験レッスン

こんにちは。

昨日は、幼稚園年少の男のお子さんの体験レッスンをして、入会を決めていただきました。

年少さんの体験レッスンは2回め。このくらいの年齢は、個人差が大きいので、いろいろ考えてメニューを用意していました。

身体を動かすことに興味があるのだったら、こんな内容を、ピアノそのものに興味がありそうだったらこんな内容を、と。1つ1つの内容は短めに、全体として学ぶことがあるように、ということを意識して、組み立てています。

なぞり書きとぬり絵

お母様と、おばあさまと一緒に来たTくんは、わたしが「おはよう。」と言うと、恥ずかしそうに「おはよう。」と返してくれました。

「お名前は?」と聞くとやっぱり恥ずかしそうに「お母さん言って……。」

でも、ミッフィーの持っている風船をなぞって、色をぬって、と始めると、何色が良いかな?と楽しそうに色を選び、ていねいになぞり書きとぬり絵を始めました。

とても手先が器用で、風船の○もきれいに閉じてなぞれますし、はみ出さずに風船の中に上手に色がぬれます。幼稚園でもたくさんこういう作業をしているのだそうです。

途中で「あと4つだから、どの色を使おうかな。」と言って、数もきちんと把握していることがわかりました。

全部で6個のミッフィーの風船は、青、赤、黒、ピンク、黄緑、黄色とカラフルにぬられ、その頃には、私にも、レッスン室にも慣れてきました。

数を数えながら、ボンゴをたたく

動物のカードをみせました。「これ何だ?」「キリン!」

「じゃあ、『キリン』って言いながらボンゴをたたこうね。」というと「お家にもある。」びっくりしました。

お家に小さいボンゴがあるのだそうです。

キリンとカマキリとライオンとを数えながらたたき、ライオンは右手と左手を使って、4回もたたきました。

ピアノってどうなっているのかな?

ピアノのふたを開けて中を見てもらいます。鍵盤を弾くと下からハンマーが上がって弦をたたく様子を見てもらいました。

左のペダルを踏むと、鍵盤が動くことも、右のペダルを踏むと、音が長く伸びることも、体感してもらいます。

今は、電子ピアノですが、ゆくゆくはアップライトピアノを用意していきたい、とのご両親のご希望です。

スイッチがないピアノ。でもだからこそ、弾いた違いがすぐ音に出る楽器。それを最初からぜひ見て触れてほしいと思い、今はできるだけ早い段階で中を見ていただくようにしています。

真ん中探しとクラクション

ピアノの右端からTくんに一音ずつ下がって弾いてもらい、私は左端から弾いていって、真ん中を探します。

真ん中で鍵とロゴのマークを確認して、座ってもらいました。

最初はクラクション。私の真似をしてグーやチョキで鍵盤を弾いてもらいます。

プップーと鳴らしていくのですが、だんだんとミッフィーの車だけではなく、トラックや電車やミニカーも加わって、あっちこっちに動きます。

時々「プップー」だったのが「プップップ」と変わったりして。でも、ちゃんと真似ができました。チョキもとても上手に作れました。

最後に連弾

ここまでがとてもスムーズだったので、最後に連弾をすることにしました。

ドの音を4拍子で弾いていきます。

さっき「ライオン」とやったので、ライオンを右手で4回、左手で4回。そこに伴奏をつけると、曲になりました。

弾き方を私が見せると、真似をして、指の形を変えることができました。これには私もびっくりしました。

ピアノは楽しい

ヤマハの音楽教室に通っているとのこと。グループではなくて、個人に応じたレッスンを受けさせていきたい、ということが、ピアノ教室に来る動機だったのだそうです。

一人ひとりの個性を大切にできること。まさに、それが個人レッスンの良さ、特長です。

にこにこして、できた!という実感を持って帰っていきましたが、そういう経験を通して「ピアノって楽しい」「音楽って楽しい」という気持ちをたくさん感じてほしい、そう思いながら見送りました。

レッスンの開始を私も楽しみにしています。

2018.12.25

ピアノを弾く時の身体の使い方を見直す

こんにちは。

新しいピアノが来て10日が過ぎました。だんだん、このピアノがレッスン室にある風景にもなじんできました。

同時に、このピアノを使って練習することで、もう一度身体の使い方も見直すことになっています。新しいピアノは、新しいためにまだ鳴らず、また調律の仕方もあって、響くポイントがとてもとても限られているので、身体の使い方も見直さざるをえないのです。

身体の軸の取り方

実は、12月初旬、新しい靴が合わなくて、膝が痛くなり、整骨院に通うようになりました。そこで両足の長さを揃えてもらうと、今までの「まっすぐ」とバランスが違うことが分かったのです。

きっとピアノを弾く時のバランスも違っているのではないか、そう思いながら座っています。

身体の軸の取り方も、もう一度意識し直すようにしています。どれくらい前に傾けたら良いのだろうか?腕の重みが自然にピアノにかかる時の身体、背中、腕はどれくらいの角度になっているのだろう?

無意識になりがちなこの部分をできるだけ意識化していこう、と考えています。

手の筋肉の使い方

このピアノは今、虫様筋を使ってかなり引き上げ、鍵盤に接する指の部分を小さくして力を凝縮し、ポイントに触れた時だけ響く状態です。

引き上げる力が緩んでいると、音が響きません。ちょうど良い練習になると思い、こちらも意識して音を出すようにしています。

身体の前傾が足りないと、力が凝縮されず、音が飛ばないという感覚になります。今までは、このあたりが少し甘くても鳴ってくれたのですが、今はそういうわけにはいきません。

一音一音、探りながら弾いていますが、うまくポイントに触れられたときには、気持ちの良い音が出ます。これはスタインウェイならではの良さで、そんな響きが出せたときには、本当にうれしくなります。

ピアノに教えてもらいながら

私の先生がよく「楽器が教えてくれることがあるから。」と言っていますが、私も、このピアノに教えてもらいながら、さらに良い響きが出るようにしていきたい、と思っています。

今年のレッスンもあと2日。クリスマス会と納品日の関係で、金曜日と土曜日の生徒さんは、既に2回ずつ、このスタインウェイでレッスンできましたが、火曜日と木曜日の生徒さんは、これからです。

生徒さんにも新しいピアノに触れて、そのタッチを感じて、響きを味わっていただきたいと考えています