ピアノ教室

個人レッスンならではの良さを生かす

こんにちは。

幼稚園から小学校1年生の小さいお子さんの場合、ひらがな・数字の読み書きができるかどうかで、レッスンの内容も変わってきます。

音楽ドリルも、ひらがながすらすら書けるようなら、「ピアノひけるよ!ジュニア」のワークブックを使います。

これは、ドレミを書き込む課題があるので、ひらがなが書けることが前提です。

 

まだひらがなが書けないお子さんの場合には、「おんがくドリル・幼児版」使っています。

こちらは、色をぬったり、○で囲んだりと文字を使わない課題になっています。

課題の中に迷路があったり、2ページごとにシールを貼ったりできるので、幼稚園・保育園の生徒さんたちは楽しそうです。

 

くまさんのシールを貼ろうか、うさぎさんのシールにしようか。

考えながら貼っていきます。

これも個人個人で違うので、見ていておもしろいですね。

「うさぎさんはかわいいから最後に貼る。」と言って、うさぎさんを全部残していくお子さん。

シールの用紙の左上のシールから、順番にはがして貼っていくお子さん。

順番関係なく今日は「たぬきさん」今日は「くまさん」と選んでいくお子さん。

たった一つシールを選んで貼る、という行動だけでもこれだけ違うのですから、実際に音楽を表現すると考えた時、どれほどの違いになるか。

 

「ピアノひけるよ!ジュニア」のワークブックを使っている小学校1年生たち。

「ひらがなでいいよ」と言っても、ドレミはかたかなで書きたい生徒さんが多いですね。

「大丈夫。書けるから。」と頑張って書いてきます。

時々ミが右上がりになっていることもありますが、音楽ドリルを通してかたかなを学ぶ、という側面があってもいいのかな、と思い、字の間違いもいっしょに修正しながら○付けをしています。

鉛筆の持ち方も時々言っていますし、鉛筆そのものが三角鉛筆なので、正しい持ち方の生徒さんが多いですね。

 

ピアノ教室の個人レッスンならではの良さを生かして、一人一人の個性を伸ばしていける教室でありたいと考えています。

頑張らなくても音は出る

こんにちは。

6月の最後の1週間、レッスンがなかったので、7月になって毎日生徒さんと会えて、とてもうれしい私です。

ただ、気温の変化の影響でしょうか、先週は、体調不良でお休みする生徒さんが何人かいました。

回復してまた元気な顔を見せてくれるのを楽しみにしています。

 

レッスンで、よく「手の形」について話します。

小さいお子さんの場合、手も小さいので、音を出そうとして頑張ってしまうのですね。

指の腹をつかって、手首を下げて思い切り下に向かって力を入れる、というパターンが一番多く見られます。

先日の1年生の生徒さんも、せっかく弾き始める前に、手をぶらぶらさせて鍵盤の上に置いたのですが、弾き始めると、そのパターンになってしまいました。

 

そこで、鍵盤を触るポイントを意識するようにしました。

ここで鍵盤を弾こう、と指の先をさわって、確認しました。

次に、指の付け根の関節を意識できるように「ここのぐりぐりが出るように指を曲げてね。」という話をしました。

ピアノから離れて1本ずつ指を曲げて、確認していきます。

薬指のときに、「こっちとこっちも一緒に動く!」と中指と小指がいっしょに動くことに驚いていました。

 

最後に、鍵盤に手を置きなおしてみます。

手首の高さ、ひじの位置も確認しながら手を置いて、弾いてみると、音の伸びが全く違います。

生徒さん本人も、頑張らなくても音が出ることを実感していました。

 

身体が小さいと、ピアノの鍵盤はとても重くて深く感じるのですね。

私自身もそうでした。

大人になってからも、そう思っていました。

一生懸命弾かなくては音が出ない、という感覚。

でも、ロシアの奏法を学び、手や指の筋肉がつくに従ってどんどん楽に弾けるようになってきました。

生徒さんにも、ぜひそれを知ってほしい、そう思ってレッスンしています。

楽しむと上達も速くなる

こんにちは。

先日の内容とも少し重なりますが、人間が進歩していくためには、「自分でこうありたいと決める」ということがとても大切です。

人に言われたことは、抵抗がある場合が多いのですね。

自分で決めれば、進むことができます。

 

5月に入会された小学校3年生の生徒さん。

とても前向きで積極的なお子さんです。

お引っ越しのため、たうらピアノ教室に来ることになりました。

「ピアノひけるよ!ジュニア3」から始めることにしました。

 

前回のレッスンでは、慎重に学んでいきたい、という感じがしました。

あんまり宿題が多いと、出来なかったときが心配…。

ちょっとそんな雰囲気。

2週間あったので、最初の3曲を宿題にしました。

 

「こいぬのマーチ」「あわてんぼうのうた」「メリーさんのひつじ」

どれも、とても上手に弾いてきました。

「メリーさんのひつじ」の右手が付点4分音符+8分音符のリズム、左手が4分音符という部分もばっちりです。

○をつけ、次の「よろこびのうた」に進もうとしたら、

「次も練習してきた!」

聞かせてもらったら、これもまた、とても上手に弾けていました。

音符を読む力が、しっかり身についているのですね。

 

その次の「むすんでひらいて」も、分かるところは、少し練習し始めたのだそうです。

自分なりに出来る部分を先に進めよう、という気持ちになったとのこと。

これは、とてもうれしいことです。

もちろん、先に進むことが大切なわけではありません。

ただ、最初の段階では、「楽譜が読めること」「指のコントロールができること」の2つは重要なポイントであり、その中で表現力を養っていこうと考えています。

ですから、「自分で譜読みをする」気持ち、そして「できた」という実感が持てることがすばらしいと思うのです。

 

お母さまから「レッスンをとても楽しみにしていて、今日もはやく行こうとせかされました。」とうれしい言葉をいただきました。

楽しむと上達も速くなる、それを実感したレッスンでした。

2018.07.06

記録することの大切さ

こんにちは。

たうらピアノ教室では、レッスンノートを使っています。

ここには、レッスンのポイントを書く・毎日の練習時間を記録する・質問を書くなどの枠がとってあります。

 

脳科学や、心理学などで言われていることですが、人間はアウトプットする(話す・書く)ことで脳内に記憶を定着させていくことができます。

以前、あるお医者さんが話していらっしゃったことですが、患者さんに出すお薬の副作用について、一通り説明した後、

「お分かりになりましたか?」

「はい」

「では、言ってみてください」

というと、ほぼ全員が言えないのだとか。

 

レッスンでも似たようなことが起こります。

いくつか、手の使い方についてのポイントを話します。

その後、

「手の使い方で、大切なことを説明したけど、何を覚えてる?」

と聞くと、

「うーん。わすれちゃった…」ということがよくあります。

この説明したことをもう一度自分の言葉で言ってもらう、ということはレッスンの中で入れていますが、やはりできないこともあります。

そんなときも、お家に帰ってレッスンノートにポイントを書くことで、思い出し、意識していくことができるようになります。

 

もう一つ、練習時間の記録。

○をもらえると思ったのに残念…。

こういうときに、意外に練習出来ていないこともあります。

自分では練習した「つもり」

でも、記録を見ると、確かに多めに練習した「日があった」

ただ、1日だけで、練習しない日のほうが多かった。

 

意外に、記憶は不確かなものです。

記録していくことで、見えてくるものがたくさんあります。

同時に、右側のページで、自分にとってよかったことやうれしかったことを記録していくことで、自分自身の幸せを感じることもできます。

レッスンノート、ぜひ、有効活用していただきたいと思っています。

2018.07.05

柔軟に楽しく練習

こんにちは。

毎日暑い日が続きますね。

 

今、私はピアノを弾くのがとても楽しい。

でも、私も最初からこれほど「楽しい」と思っていたわけではありません。

特に子どもの頃は、練習が好きではありませんでした。

最大の理由は「5時に帰らなくてはならないから」

 

冬場は暗くなって、遊べないので大丈夫。

問題は夏、特に今頃のように、日が長い時期。

遊び始めると、時間を忘れてしまうのですね。

確か、当時も5時にはチャイムのようなものが鳴っていたかもしれませんが、全然聞こえない。

 

「5時に帰ってピアノの練習をする」約束が守れず、何度親に怒られたかわかりません。

「先にやればいい」のですが、学校から帰って宿題とピアノを1時間練習すると遊ぶ時間が少なくなってしまいます。

それで、5時に帰るという約束になっていたのですが、友達と遊ぶ方がずっと楽しかったのでしょう。

 

今の私が当時の私にアドバイスするとしたら何だろう?と考えます。

保護者である私の親にもアドバイスが必要だったかもしれませんが(笑)

たぶん、近所の方への迷惑を考えて6時までに練習を終わらせる必要があったのでしょうね。

まず、そこがよく理解できていなかったと思います。

小学校3・4年生なら、そこはきちんと話せば理解できるはず。

それを踏まえて、例えば30分は遊びに行く前に練習し、帰ってからもう30分やるとか。

休日に長めに練習するとか。

方法がいろいろあったような気がします。

 

大人になって、仕事をしながらピアノの練習をしてみて、二つのことに気付きました。

一つは、すこしであっても毎日練習することの大切さ。

同時に、柔軟に対応することの大切さ。

毎日1時間が理想かもしれませんが、30分の日があってもいいし、2時間の日があってもいい。

 

今のお子さん達は、習い事も多く、忙しい生活を送っているように思います。

柔軟に、そして楽しくピアノに向かってほしい、そう願っています。

2018.07.03

クリスマス会に向けて選曲開始

 

 

 

こんにちは。

先日のレッスンの時と、一昨日の日曜日に楽譜をたくさん買ってきました。

たぶん、全部で50冊くらい。

クリスマス会に向けて、選曲開始!です。

ピアノ教室を始めるにあたってそろえた手持ちの楽譜も、けっこうな量があります。

人前で演奏する良い機会なので、初心者、特に小さいお子さん達が楽しみながら弾けるように、そして力がつくような曲を探そうと考えています。

あの生徒さんにはこんな感じの曲が良いかな、など思い浮かべながら弾いています。

 

まだ本番までにはだいぶ間がありますし、今回購入した楽譜の多くは、曲そのものも短いです。

お子さんや初心者の場合には、どんどん進歩・変化していきます。

ですから、決める時期が早すぎると、飽きてしまったり、その時の状況に合わなくなってしまったりします。

参加希望をとり、その後に生徒さん本人の弾きたい曲のイメージを聞きながら、決めていく予定です。

数の上では、初心者の小さいお子さんが多いのですが、小学校高学年・中学生や大人の生徒さんもいらっしゃいます。

大人っぽい雰囲気のものも見つけていきたい。

ソロだけでなく、連弾も入れていきたい。

いろいろ考えると、とても楽しくなります。

 

楽器店の楽譜売り場を見ると、私が学生時代に教えていた頃と比べて、初心者向けの楽譜がとても増えています。

親しみやすい歌詞のついた曲や、ポップス風のリズムのものなど、さまざまなバリエーションがあり、感心しました。

「楽しんでピアノを弾きたい」という人が増え、それに応える楽譜も増えているのですね。

私も「ピアノを弾くのは楽しい!」と思っていただけるような日常のレッスン、そして今回の企画についても掘り下げていこうと、楽譜を前に考えています。

2018.06.30

「聞くこと」に意識を向ける

 

こんにちは。

「響きを聞く」と言われても、なかなか感覚が難しいかもしれません。

私もそうでした。

大学時代、先生に「響きを聞きなさい」と言われて、???

「響き?」

 

当時、一人30分くらいのレッスン時間だったと思います。

大学2年生の時、レッスン日のみんなの登校時間がだんだん遅くなっていきました。

一番遠くから、しかも1時間に1本しかないバスで通っていた私は、早く行かざるをえない状況。

ですから、誰か次の人が来るまで、レッスンを受けることができました。

今考えると、とてもラッキーでしたね。

場合によると1時間以上、レッスンが受けられたのですから。

 

そこで何度も言われたのが「響き」

聞こうと思ってもなかなかつかめませんでした。

何となく「これかな?」と思ったものの、はっきりと分からないまま大学は卒業してしまいました。

試験の関係もあり、どうしても「弾く」ことに意識がいきがちだったからだと思います。

 

今は、はっきり分かります。

やはり、「響きを聞こう」という意志を持って聞くこと、訓練もあります。

今の先生についた最初の頃は、かなり「聞くこと」に意識が向くようなレッスンをしていただきました。

ショパンのノクターンやチャイコフスキーの四季など、ゆっくりした、「弾く」ことばかりに気持ちが向かないような曲を中心に、手の使い方と耳の使い方を学ぶことができました。

 

レッスンの時、先生の音を聞くと、響きが空間に満ちていることがよくわかります。

厚みとつやのある音色。

一つ一つの音がまるい感じがします。

その音を目標に、またあれこれ考えながら、今日も練習しています。

2018.06.29

「音を出す」ことと「音楽を作る」こと

こんにちは。

楽譜という書かれたものから音を出し、「音楽を作って」いく。

演奏するということは、そういうことですよね。

 

でも、自分自身をふり返ると、以前は「音を出す」ところに意識がいくことが多くて、「音楽にしていく」「音楽を作っていく」のは、その次の段階、という気持ちでいました。

奏法を変え、今の師匠に学ぶようになってから、それが大きく変わりました。

「音を出す」段階で、「どんな音?」「どういうイメージの響き?」と考える必要があるからです。

楽曲の形式、和声、音型、前後の関係、など様々な要素を考え、「音の種類」「響きの質」を自分なりに作っていきます。

 

フォーレのノクターン第2番でも、最後にまたロ長調に戻ったとき、主旋律になる部分はオクターブで弾いていきます。

内声もあります。

以前の私なら内声はうるさくならないように、と「音の大きさ」を考えて、それで終わっていました。

でも、今は、外側の響きは少し硬質で明るい響きの音、内声は柔らかい深めの音で弾きたい、と思います。

硬質な音を出すためには、手前から向こうに向けて力を抜きたい、柔らかめの音は向こうから手前に…。

一つの手でどうしていったらいいのかな?

いろいろ試行錯誤していきます。

 

響きの質を考えていくことで、音楽の幅がずっと広がっていきます。

同じ音型でも、まったく違った弾き方が出来るようになっていきます。

弾き分けられるようになり、表現出来ることが増えていく。

それはとても楽しいことです。

そんな楽しさを多くの人に知っていただけたら、と思っています。

2018.06.27

アンサンブルの難しさと楽しさ

 

こんにちは。

今月最終週はレッスンがありません。

ですから、12月のクリスマス会のことを考える予定にしています。

今回は、生徒さんとそのご家族限定の「クリスマス会」にしますので、楽しめる企画ができたら良いな、と思っています。

小さいお子さん、去年から始めた生徒さんが中心ですので、ソロだけでなく、連弾ができると楽しいな…など。

 

連弾では、自分が弾くだけでなく、パートナーの弾く音を聞いていくことが必要です。

ソロとは、そこが大きく違います。

合わせて弾いていく。

難しさもありますが、その楽しさを小さいうちから経験してほしいと考えています。

 

先日、私の所属する「葵の会」の総会があり、そこでも来年の定期演奏会に向けての企画を立て始めました。

ここ数年、2台のピアノで4人8手の演奏を続けており、一昨年は私も弾きましたし、その前に、連弾をしたこともあります。

パートナーと息を合わせていく。

特に、ペダルは、基本的に低音部を担当する人が踏みますから、高音部を担当する人の音のタイミングに合わせていくことが意外に難しいのです。

特に、私の場合には、ロシアの奏法ですので、日常自分の演奏の場合には、ペダルは多めに踏みます。

例えばバッハなどの演奏の場合、一般的にペダルを使わないことが多い曲でも、踏むことが多いのです。

踏んでもらう場合には、そのイメージのすりあわせが必要ですし、私が踏む場合にも、相手の音の出し方のタイミングに合わせていけるようにしていきます。

 

4人8手となると、音がとても多くなるので、部分ごとに誰の音が中心にしていくのか、それをしっかり考えていくことになります。

そうでないと、「うるさいだけ」になってしまいますから。

ただ、ある程度仕上がってくると、ソロにはない厚み、一人では弾けない音の響きが出て、それが楽しく思えます。

 

生徒さん達にも、ピアノについていろいろな経験、いろいろな楽しみ方をしてほしいと、あれこれ考えています。

3ヶ月でできるようになったこと

こんにちは。

4月からピアノを始めた生徒さん達。

 

3ヶ月を終えて、皆さん、手の力がだんだん抜けてきました。

私たち大人にとっても、グランドピアノはとても大きなもの。

小さいお子さん達にとっては、もっと大きく感じられることでしょう。

その前の椅子に座ること一つとっても「よいしょ」という感じです。

鍵盤も大きくて重いイメージ。

どうしても力いっぱい弾かないと音がでない、という感覚になりがちです。

 

でも、力を入れると今度はがちがちに固まって指が動かなくなってしまいます。

音も「詰まった音」になってしまいます。

3ヶ月でだんだんと自然な手の形がイメージできるようになり、手全体に入っていた力が緩んできます。

音色の違いも少しずつ分かってきます。

 

音符も読めるようになってきました。

だいたい、3ヶ月で「幼児版音楽ドリル」の上が終わるくらいのペースです。

ドレミファソラシまで。

レッスンの時に音符カードを使って確認しています。

時々ソとシで迷うことはあるけれども、だいたい読めるようになっています。

 

「うたあそび」のリズム打ちにも慣れてきました。

タンバリンが好きな生徒さん、カスタネットが好きな生徒さん。

時々、途中で私と交換したりして、楽しんでいます。

 

新しい本になって、だんだん使う指も増え、一段階ステップアップ。

新しい本とドリルを渡すと、みんなその場で開いてみて、こんなことをやるんだ!と楽しみにしている様子。

時に「こんなに難しいの弾けるのかな?」とちょっぴり不安そうに言う生徒さんもいますが、大丈夫。

一歩ずつ、進んでいきましょう。